え~、映画というのは、当たり前ですが「創作」なので、技術とシナリオさえあれば作りたい映画がつくれるのですが、だからといって何でもアリなのではありません。やっぱりお客さんあっての商売ですから、ネタにしにくいこととか、描きにくいこととかあるわけです。例えば尊厳死、色々な事情があって死を望んでいる人間の姿を肯定するのか否定するのか。否定する映画をつくるのはなかなか難しいものがありますが、その逆はもっと難しいでしょう、是か非かで意見が真っ二つに分かれそうなこの題材をあえて取り上げ、誤魔化しなしに最後まで結末を描ききっていることで、『ミリオンダラー・ベイビー』には高い評価が与えられてよいと思います。
オンボロボクシングジムを経営する老トレーナーと、トレーニング用のスピードバッグ1つ買えない貧しい女性ボクサー、話は女性相手のトレーニングを嫌がるトレーナー、フランキーと、彼の技量に惚れ込んで弟子入りするボクサー、マギーの出会いから始まって、彼らが連勝の果てにたどり着く結末までを見せてくれます。才能が開花し、戦う相手にことごとくKO勝ちしてゆくマギーの姿は、『生の躍動』という言葉をそのまま現すかのような活躍ぶりで、彼女の成功を見守り続けるフランキーとは、まるで親子のような息の合い方であり、スクリーンを見ていて微笑ましい限りですが、生き生きとした彼女の姿が目に焼き付けば焼きつくほど、後半の展開がズッシリこたえます。
ハリウッド映画にありがちな「奇跡の大逆転」はこの映画では何一つ起こりません、マギーの家族は最後まで改心することがありませんし、フランキーはマギーに残されたたった1つの希望をかなえて、自らは悲しみに打ちひしがれます。観客がそれでも結末に納得できるのは、フランキーとマギーの親子にも似た情愛が最後まで一貫していることでしょうか。イーストウッドの監督作品には好きなタイトルが多いのですが、この映画はその中でもかなりのお薦めです。具体的に言うと星4つぐらい
オンボロボクシングジムを経営する老トレーナーと、トレーニング用のスピードバッグ1つ買えない貧しい女性ボクサー、話は女性相手のトレーニングを嫌がるトレーナー、フランキーと、彼の技量に惚れ込んで弟子入りするボクサー、マギーの出会いから始まって、彼らが連勝の果てにたどり着く結末までを見せてくれます。才能が開花し、戦う相手にことごとくKO勝ちしてゆくマギーの姿は、『生の躍動』という言葉をそのまま現すかのような活躍ぶりで、彼女の成功を見守り続けるフランキーとは、まるで親子のような息の合い方であり、スクリーンを見ていて微笑ましい限りですが、生き生きとした彼女の姿が目に焼き付けば焼きつくほど、後半の展開がズッシリこたえます。
ハリウッド映画にありがちな「奇跡の大逆転」はこの映画では何一つ起こりません、マギーの家族は最後まで改心することがありませんし、フランキーはマギーに残されたたった1つの希望をかなえて、自らは悲しみに打ちひしがれます。観客がそれでも結末に納得できるのは、フランキーとマギーの親子にも似た情愛が最後まで一貫していることでしょうか。イーストウッドの監督作品には好きなタイトルが多いのですが、この映画はその中でもかなりのお薦めです。具体的に言うと星4つぐらい
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