タイ政府は18日、タイ正月ソンクラーン期間(4月11日~17日)の交通事故の件数と
死者数を発表しました。 年末年始の正月とこの期間は、毎年『危険な7日間』と定義し、
何年も前から交通事故多発の注意を呼びかけながら 事故の件数と死者数を発表しています。
今年もこの期間に約 55,000 人の高速道路のスタッフや警察官 (54,495 人) が、全国の
1,873カ所 の交通安全チェックポイントに配備させましたが『危険な7日間』だけで
発生した交通事故は2,203件で、2,208人が負傷し、264人が死亡しています。
発表したのはタイ内務省災害防止軽減局ですが、当局は “事故の件数は増加したものの、
死亡者数は昨年より5%減少した”と自慢げに総括しています。 何を考えているんでしょ?
7日間で264人の死者数は、昨年の日本全国の死者数の月平均217.5人を優に超えています。
事故原因と事故を起こした車両も、上表の右に明記されています。
【事故原因】 【事故車両】
1位 スピード出しすぎ 38.22% 1位 バイク 80.46%
2位 飲酒運転 23.97% 2位 トラック 7.43%
3位 飛び出し 17.57% 3位 乗用車 3.85%
しかも、11日~15日の5日間だけで交通安全チェックポイントにおいて、約345,000 台の
車両検査で、51,180 人の自動車 及び オートバイの運転者の違反を摘発しています。その内
無免許運転が(14,774 人)、ヘルメット未着用が (14,593 人) でした。ともかく無免許運転の
数が異常ですよネ。無免許者に交通ルールもありません。また 原因を見ても 約80% が防げる
事故となっています。 交通事故が原因で後々 亡くなった人を含めると、年間 20,000人~
25,000人になるといいます。1時間に何人が死亡しているんでしょう。その中に どれだけ
貰い事故で多くの子供や若者が亡くなっているでしょう。 これが一番つらいことですよネ。
先月の週末だけでも三件の痛ましい交通事故が発生しています。東北地方スリン県では
トラックを運転していた親戚が居眠りをし、14歳の子供一人が死亡しました。また、飲酒
運転をしていたドライバーが、オートバイに乗っていた二人(11歳、14歳)の子供を死亡
させています。ピックアップトラックも二人(13歳、14歳)の少年を轢いて死なせています。
日本では 交通事故による死者が、日清戦争での日本側の戦死者(二年間で1万7,282人) を
上回る勢いで増加したことから「交通戦争」と呼ばれた時代がありました。ですが、タイは
年間2万5千人ですからねぇ~ 今や世界ワーストレベルの「交通大戦争」状態にあります。
戦争と同じく、交通事故は無差別に子供も人を殺戮していきます。子供たちを死亡させた
ドライバーたちは、それほど重くない罰則で社会復帰できています。貰い事故で亡くなって
しまう子供たちと家族が不憫でなりません。こんな理不尽なことが毎年起きています。タイ
政府や警察は無策の状態と言っても過言では無いですネ。国民の皆さん、立ち上がって下さい。
らい変なラインが引かれています。
交差点内は黄色の網目、信号手前と後にはバーコードみたいな白線、左右にはジグザ
クの白線。これらペイントなのですが、車両の走行を邪魔します。
タイ国民には、物理的な策しか効果が無いのは過去の交通対策を見れば誰でもわかります。この白線、やっと見つけ出した策では無いのでしょうか?あまり効果は無いように見えてなりません。
タイ国民の自主的な交通事故防止、具体的には何をすればいいのでしょ。
これが一番厄介ですね。