タイ内閣は、日本の支援を受けた120億ドル相当の高速鉄道事業、ついに決定しましたネ。
昨日、両国の運輸担当大臣が覚書に署名しました。鉄道はバンコクと北部チェンマイ間の
約670キロで、早ければ2016年の第2・四半期に着工するとしていますが …
乗れるまでに何年かかるでしょうねぇ~

同事業が持ち上がった当初は、中国が有力と見られていましたが、価格は安いものの、安心
安全面には不安があるという声が持ちきりでした。例えば、2011年の中国での大事故では、
事故原因の究明が行なわないまま、事故車両を現地に埋めるといった、タイでも考えられない
失態を犯していましたしネ。 これでは、いくらタイでも心配になるでしょうヨ ・・・
そんな中 日本の新幹線は、1964年の開業以来51年間「死亡事故ゼロ」の安心安全が謳い
文句で、世界的にも定時運行には定評があります。そう言えば、プラユット首相は2月と3月の
二度 日本へ行く機会があり、二度とも日本の新幹線に試乗しています。一度目は東京~新大阪間。

3月の安倍首相とプラユット首相の会談は、プラユット首相が 東京~仙台間で東北新幹線を
利用した後、約40分間行なわれました。この時に、タイの鉄道整備計画に積極的に協力したいと
熱く述べています。 二度も試乗しましたし、この時に日本式を採用するな、とは思いましたネ。
プラユット首相は昨年12月に中国を訪問した際に、北京~天津間の高速鉄道に
試乗していましたので、日本と中国の長短など 良い比較もできたことでしょう。
この後、日本の新幹線を試乗して「日本の新幹線技術を導入して高速鉄道網を構築し、
バンコクとホアヒンやパタヤなど南部の観光地も結びたい」と語っていました。

さて タイの高速鉄道事業は、バンコクとチェンマイを結ぶ、約670kmの路線となりますが、
走り出しても心配ですよネ。「日本の新幹線は、開業以来51年間、死亡事故ゼロで安心安全で
定時運行には定評がある」といっても、操作管理しているのは人間ですからねぇ~
日本は 元々時間管理がしっかりしている文化があり、その上しっかり訓練されたスタッフが鉄道
事業を運営しています。ハードとソフトが噛みあってこそ、素晴らしい新幹線が成り立っています。

それがタイ特有の マイペンライ スタイルで、やられたら大変です。よほど教育や訓練をしないと
いくら日本の新幹線だって事故や遅れを生じさせますからネ。あくまで動かすのは人間だという
ことを理解してほしいですよねぇ~ 本当は 新幹線の前に 今走っているバンコク~チェンマイの
鉄道の安全性と正確性を まずは確立してから新幹線へと移行して行ってほしいんですけどねぇ~
今の鉄道インフラで高速鉄道事業を拡大することに、とても心配していますけど ・・・


調査の結果、果たして、新幹線システムが採用されるのかどうか?個人的には「?」と予想しています。
というのは、日本の新幹線システム輸出の第一号である台湾新幹線が財政破綻してるからです。
http://toyokeizai.net/articles/-/58750
ハードや運行技術は上手く輸出できても、お金の問題が難しいのです。
日本の新幹線のように、分刻みで運航がされるような乗客需要があればいいのですが、果たして、バンコク⇔チェンマイ間に大きな需要はあるのか?
片道1万円以上の料金が取れるのか?
台湾で難しいのに、所得水準が低いタイ(外国人観光客需要があっても)で上手く行くマジックはあるのか?
米国の東海岸のような地域なら問題なく上手くいきそうですが。
今の鉄道を管理運営できていないんだから、台湾より更に失敗しますとも・・・