タイで毎日 PCに触れていると、いつもウイルス感染やらサイバー犯罪やらが、
絶えず 頭の隅にあります。 幸いにも まだ そんな体験はありませんが ・・・
ですので、こんなニュースも気になります。
タイ政府は26日、サイバー犯罪法の改正に抗議する目的で 政府系のウエブサイトをハッキングした
として、9人 (10代から20代の若者) を逮捕したと明らかにしていました。 数十の軍や政府関連
サイトが一時的にダウンしたようですが、被害は最小限にとどまったといいます。
これは先月、立法議会で 「インターネット上の情報の取り締まりを強化するコンピューター犯罪法改正案を
賛成168票、反対0票で可決した」 ことに対して、サイバー攻撃で法改正に抗議したと言われています。
内容が、裁判所の令状なしでインターネット接続業者に利用者の情報提供を要求できるようになるなど、
インターネットの監視を強化する事項になっており、法案に反対の署名が約36万人集まったり、人権団体が
バンコクで小規模な法案反対集会が行なわれるなど、ネットユーザーを中心に反発が広がっている最中の
出来事でした。 反対派の一部は、軍や官公庁のウェブ サイトに攻撃を仕かけると警告もしていました。
タイには12以上のインターネット・ゲートウェイがあり、タイ国内で発したネット経由の記事・情報が、ここから
国外へと流れていきます。 タイもネット検閲している国の一つですが、国外への通信を一カ所の出入口にする
「シングル・ゲートウェイ」 という政策も実施しようという動きも、昨年9月来から出ていました。
これに対して、タイの人権団体やネットユーザーらが猛反対して署名運動が行なわれていました。
本当に実現されると、ビジネスにも影響が出て大変だ、と36万人もの署名数に繋がったんでしょう。
ここまでやると確かに問題ですネ。 国家による監視拡大に繋がる恐れもあり、言論の弾圧にもなります。
サイバー攻撃に神経質になっている政府は今月初め、NEC (日本電気) から対処能力の向上を目的
とした演習を行ない、職員約50人が参加したばかりです。 省庁内ネットワークを模した演習環境を
提供し、サイバー攻撃に的確に対応できる総合力の高い情報システム管理者の養成を目指しています。
このように対策をした上で、取り締まりを強化する改正案で抑えつけられれば、反体制側への
大きな牽制になりますからネ。 王室批判に当たる不敬罪の取り締まりにも強力な武器となります。
一方、政府に反対する人権団体やユーザーらは、ネットを使って意思表示をすることが最も大勢の市民に
アピールできる手段となりますから、それが厳しく管理されることに大反対するのも理解できますよネ。
タイではSNSなどはすでに検閲対象になっており、更にPC犯罪法改正による圧力、
それにシングル・ゲートウェイ化による出口管理強化で、一つにまとめることで、検閲の
作業が楽になって便利でしょうけど ・・・ どこまでエスカレートしますかねぇ~
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