新しく即位されたタイのワチラロンコン国王は6日、国王を補佐する枢密顧問官10人を
任命し、枢密院はプレム枢密院議長 (96) を含め11人体制になることを発表しました。
これまで枢密院は、枢密院議長1人と最大で18人の枢密顧問官で構成されていました。
前国王の枢密院は、プレム議長と顧問官15人で、前国王の死去後、全員が辞任しています。
<ワチラロンコン国王とプレム議長>
プレム議長は国王不在時の摂政に就任し、ワチラロンコン国王が今月1日、即位したことを受け、
摂政を辞任し、2日、枢密院議長に再度任命されました。 新体制で臨むことで、新国王の脇が
固められ、この新体制によって、噂されるさまざまな事柄が消えるでしょうかネ。
なんでも、枢密顧問官に任命された10人のうち7人は、プミポン前国王の枢密顧問官だとか。
7人の中には、タクシン政権を追放した2006年の軍事クーデター後の軍事政権で首相を
務めたスラユット元陸軍司令官 (陸軍大将)、同クーデターに参加し軍政幹部を務めた
チャリット元空軍司令官 (空軍大将) らが含まれる、という入れ替人事でした。
<左の人がスラユット元首相、プレム議長、プラユット現首相>
また 残る3人は、14年のクーデターでタクシン元首相の妹であるインラク政権を追放し発足した
プラユット軍事政権のパイブーン法相 (陸軍大将)、ダーポン教育相 (陸軍大将)、9月末で陸軍
司令官を定年退官したティーラチャイ陸軍大将です。 パイブーン法相とダーポン教育相は
任命を受け、閣僚は辞任。 11人の枢密院メンバーのうち6人が軍出身者となりましたネ。
と、同じくして現在の王室ファミリーの写真が公開されています。 “皆 仲よくしている” ということを
国民にも訴えたかったんでしょうネ。 そうそう、お母さんであられるシリキット王妃は、健康を
崩されており、プミポン国王がお亡くなりになった後も しばらく国民の前に姿を現していません。
<現在の王室ファミリー>
左から長女のウボンラタナ―王女、長男のマハー・ワチラロンコーン国王、次女の
マハー・チャクリ・シリントーン王女、そして三女のチュラボーン王女です。
タイの人たちは、崩御されたプミポン前国王が一番、苦々しく思っていたことは、「タクシン氏の首相
就任とクーデターによる軍の反乱以降の赤シャツと黄色シャツによる代理戦争」 と感じています。
<ワチラロンコン国王の画が多くなってきました>
前国王が、こうして枢密院に守られ、王室ファミリーが仲良く、国民のために尽くされ、国が安定する
ことを誰よりも願っているのを国民は知っていますから、タイの人たちも安心感を覚えるでしょうネ。
タイが政情不安から混乱に巻き込まれてきた状況から、ワチラロンコン国王になって国が復興すること、
それがプミポン前国王の一番の御供養になるでしょうネ。 私たちも、そう願っております ・・・
<追伸>
2016年12月12日、ワチラロンコン国王は国王を補佐する枢密顧問官2人を追加で任命しましたネ。
これで即位後に任命した枢密顧問官は12人となり、プレム枢密院議長を筆頭に13人体制となりました。
日本の皇室には、枢密院のような組織はあるのですか?
タイ国も日本も立憲君主制という政治システムだと思いますが、そうであるなら、憲法に規定されている以上の権力を持つ存在はあってはならない、ような気がしますが。
この辺の話は、よく学習してから 再度 ブログにします。
少し時間を下さいませ。