昨日 タイ国では、首相指名の投票が行なわれましたが、やはり前進党のピター党首が過半数を
獲得できず、首相の選出は来週以降の二回目の投票に持ち越しとなりました。 昨日の続きです。
ピター氏がタイ国の第30代首相に就任するかと思われましたが、下院議会(定数500人)と
上院議会(定数249人 = 1人辞職)の過半数376議席を獲得できず、失敗に終わりました。
<票の行方を気にするピター氏>
下院議会のうち支持が311票、不支持148票 棄権39票、上院議会のうち支持が13票、
不支持34票 棄権159票で、はやり上院議員のうち約6割が棄権していましたネ。
その6割の議員は、総選挙において民意によって選ばれた前進党に真っ向から反対することを
避けたのか? 棄権という姿勢を持って不支持の意思表明をしたのでしょうか? 今回の首相
指名選挙では、不支持も棄権も、結果としては同じです。 支持の合計が324議席でした。
両院合計749人の過半数超え、375議席が必要で、51議席足りませんでした。それでも
ピター氏は、“首相の座を目指して努力する決意は変わらない” “次回の7月19日に
予定されている第二回の首相指名選挙に強い意志を持って臨む”と、語っています ・・・
ピター氏は324票を獲得しましたが、そのほとんどはタイ貢献党をはじめたとした8党の
連立政権からのもので、来週までに51票以上を、どう取り込むのか、再戦略が注目されます。
19日の再投票のそれまでに、水面下で様々な交渉が行なわれることでしょうネ。
多くの上院議員の不支持者も棄権者も、ピター氏率いる前進党が公約に掲げている「刑法
112条(不敬罪)の改正」に懸念を示していることは明確です。まさか、なりふり構わず、
首相としての指名を得るために、同公約を撤廃しないでしょうねぇ~ そうでもしたら、
今度は前進党の支持者らや若い世代が黙っていないでしょう。 でも分かりませんよう?
首相選は3回予定されており、2回目と3回目は7月19日と20日に行なわれます。
3回の首相選でも新首相が決まらなかった場合、プラユット政権が任命した上院議員の
任期(来年5月まで)が終えるまで、現政権が継続される可能性もあると聞きます。
また、首相選がこじれて8月半ばまでに新政権誕生を実現できなければ、今年のGDP
成長率に影響が及ぶのは必至と、カシコン銀行傘下のKリサーチが懸念していますネ。
不安定な政治状況は、今年下半期(7月~12月)の経済成長に大きく影響するといいます。
それより、再度 国民が保守派と革新派の分かれた治安も心配されます、さて来週どうなるか?
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