感染予防の為 ゼロコロナ対策として、これまで強固な規制を敷いてきた中国でしたが、
若者たちの抗議デモが全国に広がったことを受け、突然 PCR検査場やスマホアプリによる
行動規制が一夜にして消えてしまいました。国民の間には動揺と混乱が生じているようです。
この規制緩和に、海外で敏感に反応している人たちも多いようです。タイ政府観光局(TAT)の
ユタサック局長も その一人でしょうか? 来年の中国の旧正月(春節)は、1月22日
(日曜日)となり、休み期間は1月21日から1月27日までの7連休になる見込みです。
早速 ユタサック局長は14日、タイ資本市場組織連盟が主催するイベントで、“早ければ
旧正月に中国政府が自国民の国外旅行を許可し始める可能性がある。来月の旧正月の休暇中
または、遅くとも第1四半期中に多くの中国人旅行者が、再び 来タイしてくれるよう、促進
準備を進めたい” とスピーチしています。旧正月中に中国人観光客が戻って来れば良いですが …
TATは2023年の観光客数に関して2,000万人を予測しており、2兆3,800億バーツ
(9兆2,820億円)の観光収入を生み出すつもりのようです。今年はコロナ禍の
途中にも拘わらず、今月10日には1,000万人を超えていますので、問題ないでしょう。この
予測には、中国人の来訪は含まれていませんので、実現すれば嬉しい悲鳴となりましょう。
しかし、世界的なインフレと経済不況と通貨の不安定感、エネルギー価格の危機は、タイ国
だけではありませんが、観光立国にとっては来年も大きな不安材料の一つ。特にローシーズン
(3月~9月頃までかな?)が始まると、観光業界にとって悩ましい問題と課題が山積します。
唯 光が見え出していることもあります。今年はインド人の観光客が増え、先月あたりから
ロシア人の旅行者も増加しつつあります。それとサウジアラビアを中心に、中東からの
観光客も増加傾向で、22年の今までの訪タイ観光客数は、サウジだけで約9万人とのこと。
そこで、最近 タイ公衆衛生省(保健省)が、経済刺激策の一環として打ち出している、医療
ツーリズム「Health for Wealth(富裕層のための健康)」というスローガンに乗って、TATは
来年、サウジアラビアから50万人の訪タイ者を目標にしようと、意気込んでいるようです。
富裕層用に新しいビザ制度をスタートさせた政府のように、TATのマーケティングも高支出で
質の高い来タイ者を生み出すことに重点を置いています。 23年の来タイ者数が2,000万人に
到達し無くとも、医療ツーリズムがある程度 成功すれば観光収入は、コロナ前のレベルの80%に
達すると確信しているよう。 お金お金の観光立国になってほしくないけど、明日に続きます。
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