今回のタクシン派UDDと政府との衝突と混乱は、政治権力を巡る争いというだけでなく、抗議活動で
農民層が政治意識を高め、固定化された社会構造の中で既得権益を支配してきた富裕層に対して
不満を持っていた中間/中流層も、UDDに加わり 「階級闘争」 の様相も呈していた感がいたします。
<アピシット首相がタイの情勢を プミポン国王にご説明…>
いわゆる 経済/所得/身分/学歴… 等々の格差不満が一気に爆発したようにも思います。 これらが
是正されなければ、タイ社会の亀裂と混乱が続く懸念もあります。また 農民層が政治意識や権利意識を
強めたことは、今後のタイ社会と政情にとって、大きな脅威と分岐点になるかも知れませんネ・・・
所得格差と云えば 先月末にタイ統計局が、09年度の全国5万2,000世帯を対象に実施した家計調査が
報告されていましたネ。 それによりますと、世帯当たりの平均収入は月2万903バーツ (約58,528円)、
平均支出は1万6,205バーツ (約45,374円) という数字が出ていました。 (1バーツ=2.8円で換算)
<経済/所得/身分/学歴の格差に、もう黙っていない!>
この数字は、あくまで平均です。 主な地域別の平均収入と支出は下記の通り。
地域 収入 支出
バンコク 3万7,732バーツ 2万7,988バーツ
中部 2万952バーツ 1万7,107バーツ
北部 1万5,727バーツ 1万2,051バーツ
東北部 1万5,358バーツ 1万2,260バーツ
南部 2万2,962バーツ 1万7,299バーツ
一人当たりの平均所得は、月6,319バーツ (約17,693円) という数字ですから、いかに共稼ぎ 或いは
家族一体で 世帯収入が成り立っているかが理解できます。 また 役職別の所得も報告されています。
同じくタイ統計局が、昨年6月に実施した調査によりますと、タイの民間企業の08年の平均月額給与は、
(私立病院を除く) 社長級が9万9,802バーツ、部長級が5万3,532バーツ、課長級が2万9,718バーツ、
<競争と給料を考えるとストレスが…>
一般社員が1万6,055バーツという数字でした。 タイでは 私立病院は完全な株式会社ですが、
私立病院では社長級が14万3,552バーツ (約40万1,946円)、専門医が11万5,933バーツ、一般医師が
9万8,775バーツだそうです・・・ さぁ~ 皆さんはどう感じますか?
処で 所得などは日本とタイを比較しても、あまり意味がありませんが、参考までに列記しますネ。
日本生産性本部の 「職階別・賃金調査」 によりますと・・・ (昨年12月で全国の693社の回答)
部長級 課長級 係長級
大企業 69.4万円 52.8万円 40.5万円
小規模企業 50.5万円 38.8万円 33.5万円
<タイと日本を較べてどうするの?>
大企業とは従業員千人以上、小規模企業とは従業員100人未満を… 新卒初任給を中心に、係長以下は
平準化し、上級職にいくにつれ格差拡大が広がる傾向のようです。 また 大企業課長と小企業部長が
同程度、大企業係長と小企業課長が同程度の給料結果となっているようです… どうでもいいことでした。
タイの格差社会では、3万バーツ~5万バーツ (約8万4千円~14万円) の給料を得られれば
出世したと言えるのかも知れません!
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