やはり タイ憲法裁判所は21日、野党第二党・新未来党の解党を命じました・・・
真相は、同党の党首であるタナートン・ジュンルンルアンキット氏(41)が、昨年3月の
総選挙前、自己資金の1億9,120万バーツ(約6億7,000万円)を同党に貸し付けました。
<タナトーン氏>
しかし、これは「一個人からの多額の政治献金を禁じた政党法違反にあたる」として、
選挙委員会が同党を憲法裁に告発していました。 それがこのたび、新未来党の解党
判決となった次第です。 このことは、昨年12月19日の当ブログでも書いています。
解党により、タナートン氏ら党幹部16人の参政権が10年間停止されます。参政権が停止された
幹部は下院議員を失職します。それ以外の同党所属下院議員約70人は、2カ月以内に別の政党に
移籍しなけれなりません。 総選挙で反軍政を掲げ躍進した革新系新党・新未来党でしたが ・・・
<解答を受け記者会見の新未来党>
新未来党は、民主化推進を掲げるリベラル系でもあり、若者や都市の中間層などの間で人気が
高まっていました。 それをプラユット政権、軍などの保守系からは、今でも宿敵であるタクシン
元首相に重なっていたのでしょうネ。タナートン氏がタクシン氏の再来には したくありません。
新未来党は、資金力のあるタナートン氏(タイ自動車部品大手タイ・サミットの創業者一族)が
中心となり2018年に設立されました。 総選挙では、クーデターを繰り返すタイ軍の抜本改革、
プラユット軍事政権(2014~19年)が作成施行した民主主義を制限する現憲法の改正などを
訴えて、81議席を獲得しました。結果、タクシン派の野党プアタイ党、軍を母体とする政権与党
パランプラチャーラット党に次ぐ第3党に躍り出て、新たに若者の支持を受け始めていました。
<新未来党の集会>
新未来党は、軍政支持のパランプラチャーラット党を中心とする連立政権の発足後も保守派への
攻撃を緩めず、確かに新未来党の主張する反政府論は正解でしょう。 また国王批判を禁じた
不敬罪の改正を提案するなど、タイではタブーとされる王室関連の問題にも切り込んでいました。
それをタイの人たちは、現政権がタナートン氏を早い段階で排除してしまったと見ているよう。
今までもタイの憲法裁と最高裁は、2000年から続くタクシン派と保守派の政治抗争の中で、
同派の政党を二度解党するなど、一貫してタクシン派に不利な判決を下してきましたからネ。
これでプラユット政権の基盤をさらに固めた形と映るでしょう。ですが、政治的な中立性を疑う
声も多く、時折 バンコク都内で、マラソン大会などの名目で反政府集会が行なわれています。
既得権益層が権力を握り、民主主義を制限する軍政的現体制に対する反感は、国民の間に
くすぶっています。今回の判決で反発が強まる可能性は十分にあります。 それが心配です。
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東南アジアでは、民主主義が定着してるのは、インドネシア、マレーシアとフィリピンくらい?
シンガポールは形式的な民主主義で機能していませんし、ミャンマーは2011年に民主化しましたが、まだ途上にあります。
カンボジアは普通選挙を実施していますが、政敵を排除し、実質は独裁主義になっています。
●さて、タイ国の民主主義は、今回の新未来党の解党及びタナトーン氏など幹部の10年間参政権の停止で、民主主義は完全に破壊されましたね。軍事独裁政権と言う昔のミャンマーみたいになってしまいました。
1月の世論調査では政党支持率がトップであった新未来党が解党とは・・・世界の笑いものにならなければ良いのですが?
今後、タイ国民がどう動くのか?
タイ国に民主主義を取り戻す唯一の方法は・・・軍部から「2.26事件」のような青年将校が多数出てきて、クーデターを起こす以外になさそうですね。
日本で1936年に起こった「2.26事件」では、腐った軍の上層部や財閥を排除しようとした青年将校(皇道派)によるクーデターは、予想外の昭和天皇(当時34歳)による裏切り(?)でクーデターは失敗し、日本は太平洋戦争にまっしぐらになっていきました。当時の昭和天皇は、麻雀やゴルフにうつつを抜かしていたそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=uHJuRpDIrk8