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一向に解決できないタイ南部問題!

2009年06月13日 | タイの出来ごと、あれこれ
 ワタクシの“タイの七不思議”の一つに「タイ南部のテロ事件」があります。

 なんで、こうも人ごと扱いなんでしょう? まるで他所の国で起きているように報道されるだけです。
アピジット首相はじめ政府が解決しようという姿勢が全く見えませんネ。とても同じ国で起きている
テロ事件とは思えない、タイ人の反応も然りです。また先週から今週にかけて頻繁な殺合いの勃発です。

まるで宗教戦争のように、最南部三県(ヤラ・パタニ・ナラティワート)でイスラム過激派によるテロ事件が
頻発し04年始めから昨年末までの5年間で、既に計3,287人が殺害され、5,405人が負傷し、治安対策費に
総額1,090億バーツが投入されていると言われますのに、昨年は718件にとどまっていますが 一昨年まで
1,500件以上のテロ事件が発生しているんですヨ、信じられます?(今年に入り死者は3,500人を超えました)

 これが「微笑みの国・タイランド」で実際に起きているお話しですヨ! 

 仏教徒が90数%以上と言われるタイ国で、イスラム教徒の住民が大部分を占める三県で、少数派の
仏教徒がテロの標的とされ、約30万人いた仏教徒の内 7万人以上が他県に転居したというくらいに
宗教戦争が起きています。数年も前から治安作戦司令部も設置され、治安維持の為 兵士約6万2千人が
三県に送り込まれているようですが、解決の糸口が見える処か 今年は昨年以上にテロの発生です。

今月5日から7日までにもイスラム過激派による爆破、銃撃テロが相次ぎ、兵士・教員・一般市民など
10名前後の死者が犠牲となっています、更に8日夜には、最南部ナラティワート県のイスラム教寺院で
突然現れた5、6人の男が礼拝に集まっていた地元住民約100人に向け銃を乱射し逃走しています。

この事件で住民2人が死亡、11人が重軽傷を負いましたが、イスラム教徒への仕返しとして狙われたと
見られており「イスラム教徒過激派への取締り強化の口実に治安部隊が過激派を装って起こした事件だ」
なんて噂される始末で「関与していない」と言うつつも治安が極度に悪化しているのは事実です。

 ついに、在タイ日本大使館も頻繁に起きている事件を明示しながら、10日付けで下記のような注意を
呼び掛けています。「テロ事件の状況を踏まえ、この地域に渡航・滞在を予定される方は、時期の如何に
かかわらず、渡航の是非を含め自らの安全につき真剣に検討し、不要不急の渡航は延期されることを
お勧めします。」と・・・

 最南部三県には、もともとイスラム教徒の小王国でしたが、約100年前にタイに併合されました。現在も
住民の大半はマレー語方言を話すイスラム教徒で、タイ語・仏教が中心のタイでは異質な地域となっており
行政と住民の意思疎通が不足し、インフラ整備・保健衛生などはタイ国内で最低レベルに留まっています。

 教育省の学校・中高一貫教育校が合計1,200校ほどあり教職員2万人、生徒数42万人が居たそうですが
どんどん減っているのも現実です。今週 タイのアピシット首相はマレーシアを日帰りで訪問し、新しく
就任したマレーシアのナジブ首相と会談し、タイ南部のイスラム過激派によるテロ問題などについて
話し合ったと報道されましたが、解決の糸口は見出したのでしょうか?

 それで無くとも、外国でのタイの政情不安は常例化している訳ですから一刻も早く解決すべきです! 
 ホント タイにとっては大きな問題だと思いますがネ!!



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2 コメント

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南部問題の解決は・・・・・・ (prius)
2009-06-13 18:20:07
●タイの深南部3県(パッタニ、ヤラー、ナラティワート)のテロ問題は死傷者の数を見れば内戦の様相を呈していますが、一般のタイ国民には「遠い世界の出来事」のようです。他人事で関心は薄いです。
これは、テロ・暴力事件が深南部に限られ、バンコクなどそれ以外の地域には波及していないのが理由です。万が一、爆弾テロがバンコクに波及するような事態になれば、赤組・黄色組の対立など吹っ飛んでしまうくらいの衝撃を与えることでしょう。
深南部では、イスラム教徒が殺害されれば、報復として、国軍の兵士、教師、仏教徒、華僑の資本家などが殺害されています。暴力が暴力を呼ぶ連鎖状態に陥っています。
タイ深南部のテロ・暴力連鎖の状況については、下記レポートが詳しいです。
http://www.news.janjan.jp/world/0904/0904081153/1.php

●深南部問題は、古くからありましたが、現在のような内戦状態に悪化したのは、2001年のタクシン政権の登場からです。経済問題に強い(?)タクシンも、南部の歴史や文化にはほとんど無知であり、無頓着でした。とりわけ、イスラム社会やムスリムへの関心はまったくなかったといえます。従って、分離運動や反政府的運動に対しても、タクシン流の「カネ」と「力」で対応しようとしました。そのため、分離運動がより活発化した上に、一般の地域住民からも支持を失いました。軍の武器庫襲撃事件、クルセモスク銃撃事件が生じた2004年以降今日に至るまで、南部タイの治安は極度に悪化し、テロが横行する危険地帯と化してしまいました。最近のテロ事件はきわめて悪質化してきていて、その目的が本当に分離運動やイスラム擁護にあるとは言えないレベルです。バンコク中央政府の出先である軍警や行政の長年の圧政に対する反発ではないかという意見も強いです。
アルカイダなど国際テロ組織の関与も濃厚になってきており、混迷は深まるばかりです。

●深南部3県問題に解決策はあるのか?

南部3県に独立を認める案、南部3県を宗教が同じマレーシアに割譲する案、南部3県を特別自治州にして高度の自治を与える案、統治形態は現状のままで、多額の援助資金を投入し、深南部の生活水準を向上させる案・・・・・・・

しかし、タイ政府が交渉をしようにも、イスラム側の交渉相手が不明な状態では交渉のしようがありません。ここが現在の最大の問題点です。
深南部独立解放戦線(仮称)と言った、対立組織があれば交渉が可能ですが、現状では、全く見当たりません。
タイ王国は「国王・仏教」と言う国体の国と言われますが、深南部というイスラム教を基盤とする地方には、国王といえども影響力の行使には限界があります。
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prius さん (nagaichi)
2009-06-15 10:57:56
タイで何かが起きた時に、同問題が一つのターニングポイントになるよう気がします。
返信する

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