タイ国では、22日の日曜日にバンコク都知事選と都議選(定数50) 及び チョンブリ県
パタヤ特別市長選と市議選(定数24)が行なわれました。2014年の軍事クーデターで選挙が
中止されており、バンコク都知事選は13年以来、都議選は10年以来となる選挙でした。
<街中のバンコク都知事選の候補ポスター>
同地域の選挙は、約8年から10年ぶりでしたが、アンケートなどの下馬評通り、チャチャート・
シティパン氏(56)が、選挙前まで都知事だったアサウィン・クワンムアン氏(70)らを破り、
当選しました。 バンコク都知事と都議、パタヤ市長と市議、いずれも任期は4年です。
一番 注目された都知事に当選したチャチャート氏は、タクシン元首相派インラク政権
(11~14年)で運輸相を務め、革新系、若者の支持を集めていたよう。米国で工学博士号を
取得、タイ国立大で教鞭を取り、大手不動産会社のCEOも務めるなど超エリートです。
<チャチャート・シティパン氏>
しかし こうした経歴を持ったタイ国のエリートには珍しく、BTSなど公共交通機関を日常的に
利用し、10キロのランニングを日課とするなど、庶民的で一般市民と変わらないイメージも
あります。それが他候補を寄せ付けず、過去最多の138万6,215票を集め圧勝したのでしょう。
また 一部都民の間で根強い反タクシン感情を考慮し、無所属で出馬したことも奏功したのかな。
投票率は60.7%で、267万3,696人が投票しました。タイ国の選挙の中では低い投票率でしょう。
<アサウィン氏(中央)が中心になると思われましたが ・・・>
やはり、意外と不人気で票が集まらなかったのが都知事だったアサウィン氏でしたネ。14年に
プラユット軍事政権が確立後、16年に選挙を経ずに都知事に任命され、保守・王党派、中高年に
人気があると言われていましたが惨敗でした。21万4,692票しか集まらず、5位という順位でした。
アサウィン氏は5年以上に渡る都政の実績をアピールし、軍事政権や反政府グループを
意識してか、彼も無所属での出馬でした。 ですが、31人が立候補した都知事選のなか
元部下で副知事だったサコンティー・パティヤクン氏の23万455票にも及ばず、涙を呑みました。
2位は与党第三党の民主党が擁立したモンクット工科大学ラークラバン校元学長の
スチャチャウィー・スワンサワット氏(49)で25万4,647票でした。 如何に
チャチャート氏の138万余りの票が圧勝だったか! 長くなりますので明日に続きます。
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