タイの仏教界では、僧侶が政治活動に参加することは禁止されているわけですから、
僧侶がデモに参加することに「サンガ最高評議会」の幹部が怒るのも当然。ましてや
“僧侶にも選挙権を与えて” などと、訴えるのは言語道断でしょうネ。昨日からの続き。
現在 行なわれている民主化運動のデモの訴えに王室改革が求められていることに、
サンガ最高評議会も神経をとがらせます。同評議会は1902年に当時のラマ5世が
「サンガ法」を定め、現在のタイ仏教組織の原型が出来上がった経緯があります。
そして 時が過ぎ 確か、2017年1月に現政権が、同評議会のトップである大僧正の選任を国王に
一任するようサンガ法を改正しています。これを受け、同年2月ワチラロンコン国王が現大僧正を
任命しています。よって僧侶が王室改革のデモに参加するなんて、もっての外となるのでしょうネ。
まぁ~ 全国で僧侶の数は約30万人居ると言われており、時代も変わりましたからネ。 僧侶の
中から様々な考えを持つ人も出てきて、法を犯したりするような事件沙汰も 時折 起きています。
タイの伝統的仏教 上座部仏教では、僧侶は227もの厳しい戒律を守りながら暮らしており、
人々の模範とならなければならず、僧侶は人々から尊敬をも集める存在となっています。
上座仏教においての僧侶の基本精神は「世俗と離れて修行に専念し悟りを目指す」ことが
謳われています。妻も認められないし女性に触れてもいけません。飲酒も正午からの食事も
許されない など227の戒律が存在し、選挙権も勿論 ありません。ただ、若い僧侶が
デモに参加して選挙権を求めたことには、現代社会のも時代の変化を感じますよネ。
同評議会の事務局である政府機関の国家仏教局の幹部も、“自分の意思で僧侶になって
いるのだから、決まり事を理解しているはず。そんなに選挙権がほしいのであれば、
還俗すればいい” と怒っているとか。 そりぁ~ そうでしょうねぇ~ 理解できます。
インドから伝わったと言われる上座部仏教は、現在ではタイの他にスリランカ・ミャンマー・ラオス・
カンボジアの国々が宗教としていますが、他国では僧侶の政党があったり、選挙権を持つ国もあり、
それぞれ国によって違うようです。タイの仏教界も これからは変わっていくのかも知れません。
ところで昨日、ワチラロンコン国王がバンコク都で「都市鉄道開通式典」終了後に 支持者らに近づき、
“良いことをし続けて下さい。誰かを非難したり、何かを扇動したりしないで下さい“ と 語りかけたと、
大きく報道されました。 いろいろとお思いなることが御有りなのでしょう ・・・
タイの友人曰く、“ウイズコロナ、アフターコロナの今の時代、首相と国王が最初に時代変化に
気づき、プミポン前国王のように、もっと国民に寄り添ってほしい” と ・・・ 同感です。
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政教分離(政治には王室も含む)の観点からは、仏教界のトップを国王が決めるなんて、致命的な誤りでしょうね。
こんなことをしていると、仏教界上層部の腐敗(金まみれ)が一段と進みます。
タイでは国民の94%が仏教徒ですが、タイ経済の発展、核家族化等によって、特に若者の仏教離れが進んでいます。
日本のような葬式仏教になるまで落ちぶれることはないでしょうが・・・
一部の僧侶たちが参政権を求めるのは時代の流れと言っていいでしょう。
日本のように、僧侶が参政権を持ち、結婚ができるような日が来るのではないでしょうか?
https://www.youtube.com/watch?v=Bpty9bC6rM4
>“良いことをし続けて下さい。誰かを非難したり、何かを扇動したりしないで下さい“ と 語りかけた・・・
タイの若者たちが聞いたら、「お前が言うなよ」と呆れられますね!
自分で好き勝手に税金を無駄遣いし、遊び惚けて、タイ国民を全くリスペクトしない国王なんて、タイから出て行ってくれ、というのが真っ当な国民の気持ちでしょうに。
タイの若者たちが主張してるのは、王室の廃止ではなく、タイ国民をリスペクトする王室は必要である、ということです。