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そして自ら命を絶った…パワハラなのか、食い違う言い分

2013-10-12 | 労働ニュース
【牧内昇平】東京都の男性(当時24)は2010年11月、働いていた東京都内の飲食店「ステーキのくいしんぼ渋谷センター街店」が入るビルで自殺した。

パワハラ深刻化、心むしばむ
 「やばいと思っていた」

 一緒に働いていた元同僚(32)は語る。元同僚によると、09年夏、同じ「くいしんぼ」の渋谷東口店での出来事だった。午後、元同僚がフロアで客を待っていると、キッチンから怒鳴り声が聞こえた。コック服を着た男性が上司に叱られていた。

 数分ほど怒鳴り続けた上司は、持っていたしゃもじを振り上げた。バドミントンのラケットよりやや小さい面を持った、木のしゃもじだ。「まさか」。元同僚が止める間もなく、上司は男性の頭にしゃもじを振り落としたという。

 暴力は一回きりではなかった。休憩時間に店を出た男性が、試合後のボクサーのように顔をはらして帰ってきたこともあった。元同僚が「どうした?」と聞くと、男性は「殴られた」とつぶやき、キッチンに戻ったという。

 「やさしい性格だったから、ターゲットにされたのかもしれない」と元同僚は語る。

■労災は認められたが

 男性が07年に「くいしんぼ」で働くきっかけを作ったのは、同じ「くいしんぼ」の入谷店で店長を務めていた父(59)だった。

 ほかの飲食店を辞めた息子を、父がアルバイトとして店に誘った。キッチンでレタスの切り方を息子に教えながら、「将来は2人でラーメン屋を開こう」と語り合ったという。

 父は09年に退職したが、男性は「くいしんぼ」に残った。「息子をあの会社に引き入れなければよかった」と、父は悔やむ。

 渋谷労働基準監督署は12年3月、男性の死を労災と認めた。労基署の調べでは暴力だけでなく、月200時間近く残業をしていたことも確認された。男性の父(59)は「くいしんぼ」を運営するサン・チャレンジや上司らに対し、損害賠償を求める裁判を起こしている。

 サン・チャレンジの代理人の弁護士は朝日新聞の取材に対し、「事実関係については、民事裁判を通じて明らかにし、裁判所の判断を尊重する意向である」としている。

 裁判資料では、同社は暴行を否定している。従業員が「目撃した」と述べていることについては、「同じミスをくり返した時などは、たたいたこともあったことは事実」と説明する。その際は「力の入れ具合については加減をしていた」とし、「あまり弱すぎても、指導の意味がないことから、中くらいの力の入れ具合でたたいたことは何度かある」という。男性の自殺については交際相手や家族との関係悪化が原因だと、主張している。

■労災認定、3年で4倍

 職場での嫌がらせや人間関係のトラブルで精神障害になり、労災と認められた例は、12年度で96件(うち19人が自殺・自殺未遂)。認定件数は、3年前から4倍近くに増えている。

 消防機器の販売会社「暁産業」で働いていた福井県の男性(当時19)は、10年12月、自宅で自殺した。高校卒業後、正社員として暁産業で働き始めて9カ月目だった。

 男性が仕事で使っていた手帳には、こんな言葉が残っていた。
http://www.asahi.com/national/update/1010/TKY201310100379.html
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