名古屋北部青年ユニオン  2012/8/13~

職場のお困りごと、相談しませんか?
私たちは、共に学び行動する労働組合です。
ひとりじゃない、一緒に生きよう!

労働時間規制除外を「時間でなく成果」と誤報する風潮について

2015-02-15 | 労働ニュース
このような場合に、報道機関がどのような報道姿勢を取るかは非常に重要だと思います。そこで、この件に関する昨日以降の報道のうち、ネット上で確認できるものをチェックするとタイトルは以下のようになっています。

(毎日)労政審:成果賃金導入の報告書 「健康確保」義務付け

(NHK)成果で報酬の新たな労働制度創設へ報告書

(産経)「高度プロフェッショナル制」導入へ 厚労省、労働改革の報告書まとまる 28年4月の施行を目指す

(朝日)「残業代ゼロ」法案提出へ 厚労省、来春の実施目指す

(共同通信)専門職「成果で賃金」来春にも 労働側の反対押し切る

(日経)脱時間給、金融・商社が意欲 生産性の向上狙う

筆者の主観でマシな順に並べると、朝日>毎日>産経>日経>NHKと思われます。あくまで上記オンライン上の記事を比べた結果であり、各紙の朝刊は読んでいません。

前提となる建議の内容

労働政策審議会の建議の内容については厚生労働省のホームページに早速公表されています。興味のある方は原典を当たってみることをおすすめします。

労働政策審議会建議「今後の労働時間法制等の在り方について」を公表します

焦点となっているエグゼンプション制度などについて言えば、

(1)平均年収の3倍を相当程度(具体的に1075万円を想定)上回るいくつかの業種(金融ディーラー、アナリスト、コンサルタント、研究者など)について労働時間規制を除外する制度を導入

(2)a「提案型営業」、b「事業の運営に関する事項の実施管理とその実施状況の検証結果に基づく企画立案調査分析を一体的に行う業務」に、みなし労働時間制度である企画業務型裁量労働制を拡大

の二つが柱になっています。(2)の裁量労働制は実際に何時間働いてもあらかじめ決められた労働時間働いたものとみなす制度なので、半ば労働時間規制の除外制度です。

事実と異なる報道

一番酷いのはNHKです。冒頭から「働いた時間ではなく

渡辺輝人 | 弁護士(京都弁護士会所属)

労働時間規制除外を「時間でなく成果」と誤報する風潮について
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 育休の取得権利を事前に放棄... | トップ | 「派遣」をめぐる議論はなぜ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

労働ニュース」カテゴリの最新記事