5月初日。令和初日から満1年。初夏の陽気だ。扁桃腺痛が完治し気分爽快…されど数百年に一度の厄疫(やくえき)に苦しむ。
コロナウイルス感染が少し下火になってきたようだが連休が問題視される。Stay home week !
巣ごもりで古新聞の切り抜きを整理。「加山又造氏を悼む」という一文が出てきた。セピヤ色。表題から加山又造が亡くなった直後に書かれたもの(2004年4月11日朝刊)。書いたのは画家の石本正。加山又造(1927-2004)の作品『冬(1957)』はピーテル・ブリューゲル1世(1525?-1569)に引かれて描いたものという又造さんへのオマージュ。作品『冬』は雪山の枯れ木、2匹の狼、枯れ木に止まる一羽のカラス、飛び回るカラス‥‥厳しい冬の静寂‥‥
さてブリューゲル作品は2年前ウィーン美術史美術館で現物を見て2018年10月17、21日付で〈ブリューゲルに再会(1)(2)〉として紹介済だ。
もう一度触れるとピーテル・ブリューゲル(1世)の『雪中の狩人』は…雪山に枯れ木 、2人の猟師と数匹の猟犬 、木に止まる一羽のカラス、飛び回るカラス…池に張った氷上でアイススケートを楽しむ人達、遠方に雪山‥‥冬に生きる人たちの活力を感じる‥‥2枚は構図がよく似ている。違いはブリューゲル作品には人間がおり、加山又造作品には人間がいない。
又造は一羽のカラスに孤独感、寂寥感を表現。一方, ブリューゲルは活動する人間たち…全く異なる観点を表現しているとみられる…とのこと。私は残念だがそのような深い意味を読み取れない。何と深い考察があるものか。私は2枚の絵のテーマ違いを知りえただけですっかり満足。
ピーテルブリュウゲル1世 『農民の結婚式』 当時の農民は栄養が悪く
実際は痩せこけていたらしいが 絵では丸々と太っている 既出
ウィーン美術史美術館(WIEN MUSEUM)と読める 3階建て 既出
ピーテルブリュウゲル1世の『雪中の狩人』2人の狩人数匹の猟犬 氷上でスケートを楽しむ人々 冬の風物を賛歌している 既出
加山又造 作品『冬』裸の枯れ木の中を獲物を探して這いずり回る2匹の狼、枝に止まる1羽のカラス、遠くにはエサを探して飛び回るカラスたち
いかにも寂しい厳冬の生きざま 無常観が漂う?
余談①ピーテル・ブリューゲル1世は農民画家とも言われるらしい。中世450年前は宗教画が本流。農民を作品にする画家はいなかった…。
余談②2018年春『ブリューゲル展(東京都美術館)』でピーテル・ブリューゲル2世の「鳥罠」(写真なし)。こちらはお父さんの絵に似せて描いた?
いずれも加山又造の「冬」と通ずる構成。450年後に日本の画家に大きな影響を与えた事実!! ではまた
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