日本刀鑑賞の基礎 by ZENZAI  初心者のために

日本刀の魅力を再確認・・・刀のここを楽しむ

脇差 直江助政 Sukemasa Wakizashi

2017-12-07 | 脇差
脇差 直江助政


脇差 直江助政

 助政は江戸後期の水戸を代表する一人。助廣流の美しい濤瀾乱刃を焼いている水心子正秀と助隆に学んだ。殊に小板目鍛えの地鉄が綺麗で斑がない。焼刃も沸の粒子が揃って明るく冴え冴えとしている。刃境は柔らか味が感じられ、刃先に向かって淡く溶け込むような小沸と匂。最高の技術が窺える。刃文構成は濤瀾乱というより穏やかでおおらかな大互の目乱であろう、丸い飛焼も含めてとても綺麗だ。助廣流の玉焼刃を水晶玉のようだと表現したことがあるが、そのような透明感がある。120□