東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で12月25日まで開催中の「風景との対話 コレクションが誘う場所」ブロガー内覧会に参加させていただきました。
(※写真は許可を得て撮影させていただきました)
損保ジャパン日本興亜美術館では毎年1回収蔵品展を開催していますが、収蔵作品から魅力的な風景画約81点を展示。
「風景との対話」というざっくりと大きなテーマにすることで、これまでにほとんど出展されることのなかった作品を紹介する、秘蔵のコレクション展にもなっています。
東郷青児とグランマ・モーゼス以外の作家は一人に1点ずつ。
隣の作品に移るたびに 新しい世界に引き込まれるような差を楽しんでほしいとのこと。
風景画が好きなのですが、その言葉の枠にとどまらない・多種多様な作品を鑑賞することができて楽しかったです。
気になった作品のみ掲載しましたが、ぜひ会場でお気に入りの作品を見つけてくださいませ
第1章「フランスのエスプリ」
冒頭を飾るモーリス・ユトリスは19世紀末にパリが観光都市へ整備されていくなか、変わりゆく街並みを描き続けた画家。
この章では、ほかに洋画家・東郷青児が1960年代に二科展の海外交流を通じて入手したと思われる作品たちが並びます。
モーリス・ユトリロ 「モンマルトルのサクレ=クール寺院」(1925)
アルマン・ドルーアン「ビーユフランシュ」
この日の自分のお気に入り。 ミッシェル・ロッド の温かく穏やかな絵(右・無題)です。
このコーナーと最後のグランマ・モーゼスの風景画はふっと心が安らぐ作品が並んでいて、何度か見返しました。
ギー・バルドーヌ(無題)
ミッシェル・ロッド(無題)
第2章「東郷青児の旅」
美しい女性画で有名な東郷青児の、風景画のコーナーもとても興味深いものでした。
フランスに留学したときの若いころの作品と、1960年代の国際交流で描いたスケッチなど14作が並びます。
晩年に自分のスタイルを変えようと試みた「古城」(モン・サン・ミッシェル)と映画「ローマの休日」でも有名なスペイン広場。
東郷青児「古城」(1970)
東郷青児「スペイン広場」(1970)
第3章「日本の風土」
岸田劉生、有島生馬、山口華揚、東山魁夷、、、 といった大家の作品も並びます。
東山魁夷「潮音」(1966)
皇居の小壁画を描くという仕事を請け、海をスケッチして回った中の作品で作家にしては珍しい荒々しい海の絵。
第4章「異国の魅力」
損保ジャパン日本興亜美術館では毎年、美術館大賞を開催していて作家の育成・支援活動にも力を入れています。
そういった新鋭の人気がある作家さんを知るいい機会にもなりました。
福本章「ムラノの朝」(第23回美術館大賞受賞時の収蔵作品)
大津英敏「ベルギーの空と雲・Gent」(第28回美術館大賞受賞時の収蔵作品)
第5章 「意識の底の地」
第6章 「日常の向こう側」
こちらも自分のお気に入り。
現在の繁華街の東京から切り取った一風景。見ているうちにふっとそこに引き寄せられるような、、ずっと眺めました。
近藤大志「反射率39%の重複視-A REVOLVING DOOR」(第9回財団奨賞展新作秀作賞)
第7章「世界の感触」
第8章「思い出のニューヨーク州」
クリスマスにもぴったりの、グランマ・モーゼス(モーゼスおばあさん)の素朴な風景画が14点。
「ワゥ!(止まれ!)」(1958年)
「丘の道」(1954年)
70歳代から絵を始めた農家の主婦、グランマ・モーゼス。右の「ふるいつるべ」は100歳の作品です!
年をとってこんな風景画が描けたらいいなという作品たちが並んでいて モーゼスの企画展があったら見たいなと思いました。
「夏」(1944)
「ふるいつるべ」(1960)
写真撮影は禁止でしたが、常設コーナーの ポール・セザンヌ「りんごのナプキン」、ゴッホ「ひまわり」を鑑賞。
「ひまわり」が新宿で気軽に見られる幸せ。
お土産にジュニア用の解説本を購入しました。
美術館は新宿西口徒歩5分、損保ジャパン日本興亜本社ビルの42階。
久しぶりに行ったらすごく、、テンションがあがってしまいました。
600円でコレクション展とゴッホのひまわりも見られて、新宿の夜景も見られて至福な時間。
美術館では休館日に貸切の美術館で「ギャラリー★で★トーク・アート」も開催してます。こちらもまた参加したいと思いました。
「風景との対話 コレクションが誘う場所」
◾東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
公式サイト:http://www.sjnk-museum.org/
◾2016年11月26日~12月25日 (月曜休館)
◾午前10時-午後6時(入館は閉館30分前まで)
◾観覧料 ◾一般:600円(500円)
◾大学・高校生:400円(300円) ※学生証をご提示ください
◾中学生以下:無料 ※生徒手帳をご提示ください
◾障がい者とその介護者(1名まで):無料
世界の各地を描いた東郷青児と、生涯を過ごしたニューヨーク州の田園を描いたグランマ・モーゼスの各々約15点に加え、これまで展示する機会の少なかったユトリロをはじめとする20世紀フランスの画家17名と、近代洋画の大家・有島生馬と岸田劉生、日本画の山口華楊と東山魁夷、さらに現在も活躍中の山本貞、大津英敏、櫃田伸也から最新の当館公募展FACE受賞者までの日本作家33名からなる50名の作品各1点を一堂に集め、内容や制作姿勢によってゆるやかに結びついた8つのグループに分けてご紹介します。
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