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嫁VS姑

2006-01-20 00:08:57 | 病院のシゴト
老女が多数入院しているこの病院では患者の家族の様々な人間関係ドラマが

ちらほらと見えかくれする事がある。

特に目にするのが、「嫁いびりをしたが故に不自由な身体では家に帰って嫁に

面倒を見てもらうことが出来ない姑」という人達。

ある人は退院が決まったとたんに体調が悪くなり常に気持ち悪いを連発していた。

日々のリハビリも行ったと思ったらものの10分と経たないうちに戻ってくる。

どうしたのかと聞けば気持ち悪いという。食事も毎食ほとんど食べない。

そして、「退院が決まったけどこんな身体では家に帰れない。困った。

なんとかして欲しい。」と訴えてくる毎日。結局、退院は見送りになった。

そしたら見る見る元気になり、毎日、楽しそうにリハビリに行っている。

あれから、約半年が過ぎたがいまだに入院している。

またある人は、嗜好品の買い物を言い付けてくるのだが、それは出来ないと言っても

こっそり買ってきてくれればいいからと懇願してくる。家族の人に頼んで欲しいと

言うしかないのだが、やはりこの人も嫁に頭を下げる事は出来ないらしい。

かなりの長期入院なのだが、家には帰りたくない様子。公害ぜんそくなので入院費用の

心配もないらしい。かと言ってもずっとここにいるわけいはいかないし、退院の日が

決定した。そしたら、ぜんそくの発作を起こし、そのまま心不全も起こし帰らぬ人となった。

この人の最後の言葉は、「おや、誰か隣で死んだのかい?」だった。

そして、今、気になる人は「嫁は一度も来やしない」とぼやいている老女。

仲が良くなかったの?と思いきって聞いてみたら「そんな事はない。着物だって

背負う程、やったんだ」と言う。う~ん。そういう問題ではないと思うが・・・

息子二人なので嫁が二人いるはずだが、まだ見舞いに来た息子しか見た事がない。

まぁ、嫁が見舞いに来ないというのはよくあることなのだが、実際に目にすると

何だか切なくなる。自業自得なのかもしれないが、一度も足を運ばない嫁も嫁だと思う。

相手は元気で意地悪だった時の姑とは違うのだから。病に苦しみ弱っているのに。

やっぱり嫁VS姑というのは永遠のテーマなのだろうか・・・

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