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Question 15:泳ぐのが好き、という意味で、「I enjoy to swim.」 と言ったら、「I enjoy swimming.」でしょ、て言われました。どうして「I enjoy to swim.」じゃだめなんですか?「I want to swim.」はいいのに…。
(16歳、女子高生(のつもり))
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Answer:
これは使う動詞によって、その後に動名詞(動詞+ing)がくるのか、不定詞(動詞+to)がくるのか、また、それはどうしてそうなるのかという問題ですね。こういう動詞の時はtoがくる、あるいは、こういう動詞の時は~ingがくる、って覚える方法もありますけど、それじゃあ、何か大変ですよね。そこで今回は、どんな時にtoがくるか、あるいは~ingがくるのかを、to(+動詞)が持つ意味と(動詞+)ingが持つ意味を比較することで、だいたいわかるようにしましょう。だいたいと言ったのは、その考え方が、どんな時にも100%正しく適用されるわけではないからです。でも、どちらを使うかわからない時には、かなり効果的だと思います。ちなみにこの考え方は、最初にその事に気づいて発表した(1968年)人の名前から、the Bolinger Principle(ボリンジャーの原則)と呼ばれます。
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toが持つ意味と、ingが持つ意味の違い?あるんですか?
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はい、あります。では、質問の中に出て来た2つの動詞を使った文を比べてみましょう。
○She enjoys swimming. ×She enjoys to swim.
○She wants to swim. ×She wants swimming.
上の文の意味は、「私は泳ぐのが好きです。」で、下は「私は泳ぎたい。」ですね。ここで、swimmingとto swimが意味していることを考えてみましょう。swimming は「泳ぐことが好き」という文脈で使われていることから、彼女は前に泳いだことがある、というより、よく泳いでいることが想像できますね。つまり、この時のswimmingには、現実に前(過去)に起こったこと(行動)といった意味合いがあるわけです。前に泳いだことがあるのだから、enjoyするって言えるわけですよね。じゃあ、to swimにはどんな意味合いがあると思いますか?
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したい、ってわけだから、泳ぎ自体は…あ!これからする、つまり、未来的な意味合いがある、って感じかな?
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その通り!考え方は、toは仮定的、未来的、これから何かが起こるって感じの時に使い、ingは現実的、過去的、はっきりしたことを表わす時に使います。え、わかりにくい?じゃあ、次の二つの文を見て、上に書いたことが当てはまるかどうか、考えてみてください。
○Jim hopes to go to America.
×Jim hopes going to America.
どうですか?
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あ、わかった!ジムはアメリカに行きたい(hope)わけだから、これから行くって意味を表すto goが正しくて、もし、going だったら、行った(過去、現実的)になるので、hope(~したいと望む)という動詞の意味とはマッチしない。だから間違い。そういうことですよね(^^)。
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はい、その通りです。じゃあ、次は下の文の意味を考えてください。
I remember locking the door.
I remembered to lock the door.
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え~上は、「ドアの鍵を閉めた(過去)のを覚えている。」で、下は、え?「ドアの鍵を閉めるのを思い出した。」でいいです?
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いいですよ、それで。つまり、lockingは、思い出す前に鍵をかけた(それが過去に起こった)のであって、to lockの方は、鍵をかける前に、そのこと(鍵をかけるということ)を思い出したのだから、鍵をかけるという行動はまだ起こっていない、つまり、未来的というわけですね。では、確認のためにここで質問を一つ。「僕はNaomiとはもう会わないことにしたんだ。」を、stopとseeを使って英作してください。どうぞ!
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え、う~ん。I stopped to see Naomi…?じゃないな。だって、前には会ってたんだから~はい!I stopped seeing Naomi. です。
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ビンポン!正解です。もしI stopped to see Naomi. なら、「ナオミに会うために立ち寄った。」ことになりますよね。では最後に、今回のテーマの例としてよく使われる文をみておきましょう。
I stopped to smoke.
I stopped smoking.
意味の違い、もうはっきりわかりますよね。このように、to は仮定的、未来的、これから何かが起こるって感じの時に使い、ingは現実的、過去的、はっきりしたことを表わす時に使うもの、と再度確認してください。そうすれば、toと言うべきかingと言うべきか、あるいは、どちらが正しいかを考える際に必ず役立つはずです。この感覚を頭に強く印象付けるようにしていくと、自然にto、あるいは、ingが出てくるようになります。僕の頭には、今はそれがしっかり入っているので、どちらかで迷うことはほとんどありません。皆さんもこの感覚をしっかり頭に刷り込んでくださいね。そうすれば、英語のレベル、確実に一つ上がるはずです。では、本日はこの辺で。See you next time!
(End of Story)
(参考文献:Celce-Murcia, Marianne, and Larsen-Freeman, Diane. 1983. The Grammar Book, Rowley, Mass.: Newbury House.)
Question 15:泳ぐのが好き、という意味で、「I enjoy to swim.」 と言ったら、「I enjoy swimming.」でしょ、て言われました。どうして「I enjoy to swim.」じゃだめなんですか?「I want to swim.」はいいのに…。
(16歳、女子高生(のつもり))
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Answer:
これは使う動詞によって、その後に動名詞(動詞+ing)がくるのか、不定詞(動詞+to)がくるのか、また、それはどうしてそうなるのかという問題ですね。こういう動詞の時はtoがくる、あるいは、こういう動詞の時は~ingがくる、って覚える方法もありますけど、それじゃあ、何か大変ですよね。そこで今回は、どんな時にtoがくるか、あるいは~ingがくるのかを、to(+動詞)が持つ意味と(動詞+)ingが持つ意味を比較することで、だいたいわかるようにしましょう。だいたいと言ったのは、その考え方が、どんな時にも100%正しく適用されるわけではないからです。でも、どちらを使うかわからない時には、かなり効果的だと思います。ちなみにこの考え方は、最初にその事に気づいて発表した(1968年)人の名前から、the Bolinger Principle(ボリンジャーの原則)と呼ばれます。
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toが持つ意味と、ingが持つ意味の違い?あるんですか?
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はい、あります。では、質問の中に出て来た2つの動詞を使った文を比べてみましょう。
○She enjoys swimming. ×She enjoys to swim.
○She wants to swim. ×She wants swimming.
上の文の意味は、「私は泳ぐのが好きです。」で、下は「私は泳ぎたい。」ですね。ここで、swimmingとto swimが意味していることを考えてみましょう。swimming は「泳ぐことが好き」という文脈で使われていることから、彼女は前に泳いだことがある、というより、よく泳いでいることが想像できますね。つまり、この時のswimmingには、現実に前(過去)に起こったこと(行動)といった意味合いがあるわけです。前に泳いだことがあるのだから、enjoyするって言えるわけですよね。じゃあ、to swimにはどんな意味合いがあると思いますか?
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したい、ってわけだから、泳ぎ自体は…あ!これからする、つまり、未来的な意味合いがある、って感じかな?
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その通り!考え方は、toは仮定的、未来的、これから何かが起こるって感じの時に使い、ingは現実的、過去的、はっきりしたことを表わす時に使います。え、わかりにくい?じゃあ、次の二つの文を見て、上に書いたことが当てはまるかどうか、考えてみてください。
○Jim hopes to go to America.
×Jim hopes going to America.
どうですか?
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あ、わかった!ジムはアメリカに行きたい(hope)わけだから、これから行くって意味を表すto goが正しくて、もし、going だったら、行った(過去、現実的)になるので、hope(~したいと望む)という動詞の意味とはマッチしない。だから間違い。そういうことですよね(^^)。
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はい、その通りです。じゃあ、次は下の文の意味を考えてください。
I remember locking the door.
I remembered to lock the door.
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え~上は、「ドアの鍵を閉めた(過去)のを覚えている。」で、下は、え?「ドアの鍵を閉めるのを思い出した。」でいいです?
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いいですよ、それで。つまり、lockingは、思い出す前に鍵をかけた(それが過去に起こった)のであって、to lockの方は、鍵をかける前に、そのこと(鍵をかけるということ)を思い出したのだから、鍵をかけるという行動はまだ起こっていない、つまり、未来的というわけですね。では、確認のためにここで質問を一つ。「僕はNaomiとはもう会わないことにしたんだ。」を、stopとseeを使って英作してください。どうぞ!
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え、う~ん。I stopped to see Naomi…?じゃないな。だって、前には会ってたんだから~はい!I stopped seeing Naomi. です。
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ビンポン!正解です。もしI stopped to see Naomi. なら、「ナオミに会うために立ち寄った。」ことになりますよね。では最後に、今回のテーマの例としてよく使われる文をみておきましょう。
I stopped to smoke.
I stopped smoking.
意味の違い、もうはっきりわかりますよね。このように、to は仮定的、未来的、これから何かが起こるって感じの時に使い、ingは現実的、過去的、はっきりしたことを表わす時に使うもの、と再度確認してください。そうすれば、toと言うべきかingと言うべきか、あるいは、どちらが正しいかを考える際に必ず役立つはずです。この感覚を頭に強く印象付けるようにしていくと、自然にto、あるいは、ingが出てくるようになります。僕の頭には、今はそれがしっかり入っているので、どちらかで迷うことはほとんどありません。皆さんもこの感覚をしっかり頭に刷り込んでくださいね。そうすれば、英語のレベル、確実に一つ上がるはずです。では、本日はこの辺で。See you next time!
(End of Story)
(参考文献:Celce-Murcia, Marianne, and Larsen-Freeman, Diane. 1983. The Grammar Book, Rowley, Mass.: Newbury House.)