■英文の基本構造とNP(名詞句について)
まあ、難しい話は置いといて、その基本的考え方は、私たちが文章を作る際に、まず、最初にその基本的文型を作る…これは頭の中で、ですが…。これは、自分の考えを言葉にしようとする際に作る最初の文ということになります。ですからこれを、Deep Structure、深い層の構造、「深層構造」、あるいは、Basic Structure、基本構造、と言います。そして、その後、その深層構造の文にいろいろな規則を適用させて、最終的に自分が発話する、あるいは、実際に書く文章ができ上げるというものです。この私たちが実際に発話する、あるいは、文章として書く文章構造のことを、Surface Structure、表面の構造、という意味で、「表層構造」と呼びます。簡単に言うと、頭、脳、の中で話そうと思う内容が浮かんだら、まずその深層構造・基本構造の文を作る。そして自分が言いたいことを正しく伝えるために必要な規則をそれに適用して、実際に表に出す構造、表層構造を作り、それを口に出す、あるいは、文章として書く、というわけです。この一連の流れを明らかにしようとするのが、Phrase Structure Grammar、句構造文法、と言われるものです。ここまではわかってもらえたでしょうか?
でも、そんな理論的なことを理解することと、英語を学ぶことと、どんな関係があるのかって、思いますよね。答えは…まず、英文の基本構造がわかれば、英文読解力が向上します。どんなに複雑にみえる文章でも、それは一つ一つの単純なセンテンス、文が集まってできている、つまり、多くの文の集合体であるため、その全体の構造が理解できれば、どこがどこにかかっているかが分かるので、文全体の意味を理解できるようになります。また、英作文能力も向上します。英語を話したり、書こうとする際に、まず頭に浮かんだことから基本構造の文を作る。そして、そこに必要な規則を適用することで、自分が言いたい表層構造を作り、話したり、文章として書くことになります。その変化の過程で、正しい規則を理解し、自分の英語に反映することができるようになれば、英会話力や英作文能力が大きく向上することになります。また、そういう気持ちを持って英文を作成すれば、当然、非文法的な英文を作る頻度も大きく下がることになりますよね。自分の英語力を確実にブラッシュアップできます。
では、ここからが本題です。英文の基本構造とはどういうものか、ということですが、句構造文法では、一つの文は、先ほども言いましたように、複数の意味のあるかたまり、「句」、フレーズ(phrase)、が、一定の規則に従って繋がり、構成されると考えるので、まずは、それぞれの「句」を構成する要素を定義します。つまり、名詞句、動詞句、前置詞句などの「句」を作るための規則を定義するわけです。その規則のことをphrase structure rules、「句構造規則」と呼びます。ここで理解しなければいけないのは、英文は、「句」のかたまりで構成されているので、概念的には、一つの単語では文の構成ユニットにはならないということです。よく、「主語」は「名詞」、という言い方をしますが、実はこの言い方は間違いで、「主語」は「名詞句」というのが正しい言い方、考えた方になります。英語では、名詞はNounと言いますね。ですから、「名詞句」は、英語ではNoun Phraseと言い、その表記は、NPとなります。今回は、まずNP、名詞句について説明します。NPは、基本、「限定詞+名詞」で構成されます。限定詞とは、後に来る名詞の性格や性質などを決める、限定する、determineする言葉ということで、determinerと呼ばれます。表記の際は、Detとなります。ですから、名詞句を記号で表すと、[NP=Det+N]となります。もちろん、時には「名詞句」が、一つの「名詞」だけで構成される場合もありますが、それは理由があってのことで…例えば、複数形の時とか、抽象名詞の時とかですね…基本、文の構成ユニットは、あくまでNP、「名詞句」となります。日本語では、名詞を言う時は名詞だけを言えばいいですが、英語では、必ず、その前にaとかtheの、冠詞を付けなければいけませんし、例えば「お父さんが」という時には、my fatherといったように、誰のお父さんかを明確にしなければいけませんよね。その名詞がどのようなものであるのかを示す、限定するもののことを「限定詞」と呼びます。名詞を言う際は、必ず名詞句として一つの意味のかたまりを作る必要があります。ですから、[NP=Det+N]が基本と考えてください。今回は、まず英文を作る際に最初に来る名詞句、主語の名詞句についての話でした。次回は、いわゆる述語、あるいは、述部とも言いますが、文章を構成するもう一つの「句」、動詞句についてお話ししたいと思います。では今回はこのへんで…Naokiでした。
(End of the Story)
まあ、難しい話は置いといて、その基本的考え方は、私たちが文章を作る際に、まず、最初にその基本的文型を作る…これは頭の中で、ですが…。これは、自分の考えを言葉にしようとする際に作る最初の文ということになります。ですからこれを、Deep Structure、深い層の構造、「深層構造」、あるいは、Basic Structure、基本構造、と言います。そして、その後、その深層構造の文にいろいろな規則を適用させて、最終的に自分が発話する、あるいは、実際に書く文章ができ上げるというものです。この私たちが実際に発話する、あるいは、文章として書く文章構造のことを、Surface Structure、表面の構造、という意味で、「表層構造」と呼びます。簡単に言うと、頭、脳、の中で話そうと思う内容が浮かんだら、まずその深層構造・基本構造の文を作る。そして自分が言いたいことを正しく伝えるために必要な規則をそれに適用して、実際に表に出す構造、表層構造を作り、それを口に出す、あるいは、文章として書く、というわけです。この一連の流れを明らかにしようとするのが、Phrase Structure Grammar、句構造文法、と言われるものです。ここまではわかってもらえたでしょうか?
でも、そんな理論的なことを理解することと、英語を学ぶことと、どんな関係があるのかって、思いますよね。答えは…まず、英文の基本構造がわかれば、英文読解力が向上します。どんなに複雑にみえる文章でも、それは一つ一つの単純なセンテンス、文が集まってできている、つまり、多くの文の集合体であるため、その全体の構造が理解できれば、どこがどこにかかっているかが分かるので、文全体の意味を理解できるようになります。また、英作文能力も向上します。英語を話したり、書こうとする際に、まず頭に浮かんだことから基本構造の文を作る。そして、そこに必要な規則を適用することで、自分が言いたい表層構造を作り、話したり、文章として書くことになります。その変化の過程で、正しい規則を理解し、自分の英語に反映することができるようになれば、英会話力や英作文能力が大きく向上することになります。また、そういう気持ちを持って英文を作成すれば、当然、非文法的な英文を作る頻度も大きく下がることになりますよね。自分の英語力を確実にブラッシュアップできます。
では、ここからが本題です。英文の基本構造とはどういうものか、ということですが、句構造文法では、一つの文は、先ほども言いましたように、複数の意味のあるかたまり、「句」、フレーズ(phrase)、が、一定の規則に従って繋がり、構成されると考えるので、まずは、それぞれの「句」を構成する要素を定義します。つまり、名詞句、動詞句、前置詞句などの「句」を作るための規則を定義するわけです。その規則のことをphrase structure rules、「句構造規則」と呼びます。ここで理解しなければいけないのは、英文は、「句」のかたまりで構成されているので、概念的には、一つの単語では文の構成ユニットにはならないということです。よく、「主語」は「名詞」、という言い方をしますが、実はこの言い方は間違いで、「主語」は「名詞句」というのが正しい言い方、考えた方になります。英語では、名詞はNounと言いますね。ですから、「名詞句」は、英語ではNoun Phraseと言い、その表記は、NPとなります。今回は、まずNP、名詞句について説明します。NPは、基本、「限定詞+名詞」で構成されます。限定詞とは、後に来る名詞の性格や性質などを決める、限定する、determineする言葉ということで、determinerと呼ばれます。表記の際は、Detとなります。ですから、名詞句を記号で表すと、[NP=Det+N]となります。もちろん、時には「名詞句」が、一つの「名詞」だけで構成される場合もありますが、それは理由があってのことで…例えば、複数形の時とか、抽象名詞の時とかですね…基本、文の構成ユニットは、あくまでNP、「名詞句」となります。日本語では、名詞を言う時は名詞だけを言えばいいですが、英語では、必ず、その前にaとかtheの、冠詞を付けなければいけませんし、例えば「お父さんが」という時には、my fatherといったように、誰のお父さんかを明確にしなければいけませんよね。その名詞がどのようなものであるのかを示す、限定するもののことを「限定詞」と呼びます。名詞を言う際は、必ず名詞句として一つの意味のかたまりを作る必要があります。ですから、[NP=Det+N]が基本と考えてください。今回は、まず英文を作る際に最初に来る名詞句、主語の名詞句についての話でした。次回は、いわゆる述語、あるいは、述部とも言いますが、文章を構成するもう一つの「句」、動詞句についてお話ししたいと思います。では今回はこのへんで…Naokiでした。
(End of the Story)