耳鳴りについて、その後どうですか?
というコメントをいただきましたので、
今日は少し、その耳鳴りのことを…
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思えば9年前→平成19年(2007年)9月26日の夜、
風呂から上がって体を拭こうとしたそのとき、
左耳の奥の方からキーンという音が響いてきた。
それが耳鳴りとの“くされ縁”の始まりである。
以来、24時間ずっと休みなしに鳴り続けている。
耳鳴りが発症した頃は、このままだとノイローゼになる…
…と、本気で思ったほど、事態は深刻なものだった。
何しろ「静寂」というものが一切失われたのだから。
とくに夜、寝る時が辛い。音が気になって眠れない。
どの医者も「耳鳴りです」と言ったら顔をしかめ、
「治すというより、慣れることです」としか言わない。
病院でTRT療法というのも受けたけれど、
これも「気休め」程度の効果しか感じなかった。
今はもう、耳鳴りで医者にかかろうとは思わない。
耳鳴りで死ぬことはない…ということで、
一般的にこの症状が軽く見られているんだろうけどね。
それと、医師には耳鳴りの苦痛がわからないようだし。
「世の中にはもっと大変な人がいっぱいいます」みたいな。
何年か前、僕がアレルギー性鼻炎で診てもらった医師は、
信頼のおける医師だったけれど、僕が耳鳴りの話をすると、
「これまで耳鳴りが治る薬というのは、聞いたことがないですね」
と、正直に述べたおられたのが、深く印象に残っている。
そんなことで、
耳鳴りの薬や確実な治療というのは存在しない。
やはり、結局は「治すより慣れよ」というのが、
耳鳴りで悩む人たちがめざす方向であると言える。
いや、それしかめざす方向がない…というべきか。
しかし、僕も「耳鳴り歴」10年目を迎えるのだが、
この「慣れる」という言葉の解釈が難しいと、つくづく思う。
それが日常化して、気にならなくなった…
…というのなら「慣れ」なんだろうけど、
やはりキーンという音はうるさいし、気になるし、
睡眠障害も続くし、大きなストレス源となるわけで、
気にならないわけがない。つまり慣れることはできない。
でもこいつと付き合っていかなければならないんだから、
これはもう、「慣れ」というより「あきらめ」である。
慣れることはできないから、あきらめなければしょうがない。
…それも広い意味で言えば「慣れる」かもしれませんけどね。
それと、今は1日1錠までと心掛けているけれど、
デパスという精神安定剤を服用し続けている。
あえて薬といえば、安定剤しかないのだろう。
これだけは、今後も手放せないと思っている。
ところで…。2年ほど前のブログに、
「近頃また耳鳴りの音が大きくなったように感じる」
と書いたことがあったが、最近さらに大きくなった気がする。
心房細動などで体調がすぐれないとき、
キーンという音が、耳というより脳の奥で鳴り続ける。
確かに「耐える力」というものは身に備わってきたと思う。
それと「これで死ぬわけじゃないし」と自分に言い聞かせ、
「ふん、勝手に鳴っていたらいいやん。知るか!」
とぶつぶつ独り言で自分をごまかしたり。
沢田研二の「勝手にしやがれ」をもじって、
「勝手に鳴ってやがれ」というところでしょうか(笑)。
それと、耳鳴りが気にならないほど、
他に何か熱中することがあればいいんですけどね。
なかなか、ず~っとその状態というのも難しいですが。
で、今の心境は…
耳鳴りはあきらめが肝心、ということ。
あきらめてこそ、何か得るところが…
あるのかどうか、わかりませんけど…。
…と、つい愚痴を並べてしまいましたが、
最後に余談で締めくくりたいと思います。
お急ぎの方は、ここでご退席ください(笑)。
さて、
僕の耳鳴りが発症した平成19年9月26日という日は、
自民党の福田康夫氏が首相に就任した日だった。
つまり、福田さんと僕の耳鳴りは『同期生』なのだ。
翌年9月、わずか1年で福田氏は退陣し、
次に麻生太郎氏が首相になった(平成20年)。
しかし耳鳴りは、退陣してくれなかった(笑)。
その麻生氏もまた1年後(同21年)の9月に退陣し、
政権が交代して、民主党の鳩山由紀夫氏が首相になった。
その新政権の鳩山氏も1年足らずで退陣。
次は菅直人氏が首相になった(同22年)。
さらに菅氏も1年余りで退陣して、
次に野田首相が就任したのが同23年の9月だった。
そして同24年に安倍政権となり、4年が経ったわけだが、
その前に5年間で5人の首相が退陣しているというのに、
僕がこの耳鳴りに対してどんなに強く退陣要求をしても、
こやつは知らん顔して頑固に居座り続けているのである。
まさに今の韓国の朴槿恵(パク・クネ)状態である。
でも朴槿恵も、いつかは必ず大統領を退陣するしね。
でも、この耳鳴り野郎だけは、退陣しそうにない。
また、ご存命の間は退位されないはずだった天皇陛下も、
どうやら生前に退陣(退位)される空気が出てきている。
そんなことで…
僕の耳鳴りも、なんとか生前退陣してくれないものかと、
奇跡が起きる期待を、実はまだ持っているところである。
だから、声を大にして、こう言いたい。
耳鳴りよ、退陣せよ!
僕が生きている間に退陣してくれ~
…やれやれ。
耳鳴りについて書くことと言えば、
もう、こんなことぐらいしかありませぬ。トホホ。