先日は、モミィの通学路での旗当番だった。
旗当番とは、小学生の通学路の交差点などで、
保護者たち2~3人が交通安全の旗を持って立つもので、
それぞれに指定された場所へ行くというPTAの活動の一つだが、
時間的に、ちょうどモミィが家を出る前なので、妻は慌ただしい。
そこでわが家では、旗当番には、毎回、僕が行くことにしている。
といっても、頻繁にあるわけではなく、年に数回しか回ってこない。
場所はうちの場合、自宅から歩いて5分ぐらいの信号機のある所だ。
去年…つまりモミィが小学4年生までは、2学年上の児童のお母さんが、
旗を預かってくれていて、僕は手ぶらでその場所へ行けばいいだけで、
あとは、そのお母さんから旗を渡され、お互いが、横断歩道の両側に立って、
終わったら旗をそのお母さんに返し「お世話になりました」と言って別れる。
しかし、モミィが5年生になったら、そこの子は卒業したので、
今回からは、僕のところが旗をPTAから預かる立場となった。
新しく一緒に立ってくれる人は、名簿を見ると2年生の保護者だった。
これからモミィの卒業までは、旗を預かって相手に渡す役になるのだ。
そんなことで、今回はPTAの役員の方から電話があって、妻が出向き、
旗と警備員風の黄色のベスト(着ませんけどね)と名簿を預かってきた。
さぁ、この旗とベストと名簿の入った袋を持って、
いざ旗持ちの出陣じゃぁ~!(「真田丸」か?)
先に場所へ行って立っていると、やがてもう1人の旗持ちさんが来た。
2年生の児童のお母さんで、初対面の方である。
「おはようございます」と挨拶を交わして旗を渡し、
お互いにその旗を持って、道路を挟んで立った。
そこを通って登校する児童たちは、そう多い数ではなく、
しかも集団でやって来る場合が多く、そんなに忙しくはない。
旗を持って、信号の下で立っているだけ…という時間が長い。
で、児童たちの姿が見えると「来た来た」と気合を入れる。
もちろん、児童たちの中には、モミィもいる。
仲良しのモモちゃんといっしょに歩いて来る。
モミィとモモちゃんが、僕に手を振りながら、
目の前を通り過ぎて行く。
「行ってらっしゃ~い」
これはどの子にも言いますけど。
さて、旗持ちと言っても、信号が青に変わったら、
「は~い、気をつけて」と言いながら横断歩道へ出て、
車を遮るように旗を出して児童たちを行かせるだけである。
当然、車の側も、信号が赤なのだから、停まっている。
旗持ちがいても、いなくても、停まっているわけで…。
ま、そんなこと言ったらミもフタもありませんけどね。
緊張感を持って、児童の安全に集中しなければね~。
いちおう、旗持ちのことが書かれているPTA作成文書には、
立つ時間は、午前7時45分から8時15分まで、ということになっている。
しかし、8時を過ぎると児童もほとんど行ってしまって、
僕たちも立っているだけの状態になる。
向こう側に立っているお母さんが、
「う~ん、もう誰も来ないなぁ~」
という表情をされていた(…ように見えた)。
そこで僕は信号を渡り、そのお母さんに、
「僕が残りますから、先にお帰りください」
と言って、旗を受け取り、彼女を見送った。
「ありがとうございます。では、お先に…」
だいたい、主婦の人はこの時間帯は何かとお忙しいはずである。
ひょっとしたら、どこかに勤めておられるのかも知れないしね。
その点、僕はヒマだから、どうということはありません。
いちおう、規定の8時15分まで、旗を持って立っている。
もう児童たちは誰も来ない。一人も来ない。
それでも、旗を持って立っている僕である。
近くに「帝国」という警備会社がある関係で、
警備員のおじさんたちが信号を渡って行くのだが、
僕の姿を見ると、必ず「おはようございます」
と丁寧に一礼して、通り過ぎて行かれる。
この警備員さんたちが横断する時、旗を出して
「は~い、気をつけて渡ってね」と言ったら、
きっと笑われるでしょうね~(アホやがな)。
そんなしょうむないことを考えたりしながら、
時間が来るまでポツンと立っているのだが、
旗を持ちながら退屈している自分を思うと、
ふと…
「旗持ち退屈男」
…という、古い古い昔の映画の題名を思い出すのである。
え…? 違う…? 違いますか…?
あ、そうですね。違いました。正しくは…
あぁ、「旗本退屈男」でした~。
(なんのこっちゃ)
えへへ。
ということで…
以上、本日のブログは
「旗持ち退屈話」でございました。
(もうええわ!)