
先日、アメリカの中間選挙が行われた。上院の一部と下院が改選され、上院は共和党が、下院は民主党が過半数を占めた。この結果から、ねじれとか、トランプ流に歯止めとか、民主党の逆襲が、的な報道がなされた。
暴走が多少は緩やかになると思うが、アメリカの大統領と議会の党派がねじれてるのはいつものことだし、アメリカの議員は日本と違って敵の党の法案にも普通に賛成し、自分の党の法案にも普通に反対するので、これでトランプの思うようにはならなくなることはないと思う(ひどい日本語)。
テイラー・スイフトが若者に投票に行こうと呼びかけたのが話題になった。彼女は民主党を支持している。アメリカの芸能人やスポーツ選手は、支持政党を公言することが多い。日本でそんなことをするのは津川雅彦くらいだろう。
今日のワイドナショーで、なぜ日本の芸能人は支持政党を表明しないのか、という議論をやってた。仕事上デメリットが大きすぎるとかなんだろうけど、日本では一般人でも支持政党を表明しない。僕は友人や同僚の支持政党をほとんど知らない。たまに民家の塀に自民党や公明党のポスターが張ってあって、ああこの家は〇〇党の党員なのかも、と思ったりするけど、日本人は、友人関係を作る際に、支持政党をほとんど気にしないと思う。
対してアメリカは、たぶん一般人も支持政党を表明するのだろう。アメリカは移民社会で、階層社会だから、いくら取り繕っても主義主張の違いによる差別はある。よくアメリカの映画やドラマで、被差別階級の子を勇気を出して助けて友人になったりするじゃん。頻繁にユダヤ人が射殺される事件が起きるが、ユダヤ人という民族や人種はない。ユダヤ教徒の家族や子孫がユダヤ人と呼ばれる(確かそのはず)。つまり、主義主張だけで明確に差別されている。ああいうのって日本ではほとんどない。問題はあるが、それは大昔から大衆の目に触れないように隠されてきた。
日本でも差別がないわけではないが、アメリカはもっとすごい。いつも党派間、宗教間、人種間、階層間で闘争している。そういう社会では、芸能人もはっきり支持政党を公言するのだ。それは必ずしもいいことではなく(悪くもない)、日本ではそうしないからって駄目ということにはならない。それぞれの社会がそうなってるというだけだ。