第6巻の感想記事に書いた公約を破ってしまった。第7巻の感想は早めに書こうと決意していたのに、一昨日第8巻が出てしまいました。
7巻の感想を書くまで8巻は読まないと決め、これを書いております。8巻はまだビニールを破ってません。
やっぱり連載が終わると単行本の制作ペース上がるのかね。最近早いわ。
さて、7巻の行程は、根室近辺から帯広、富良野、旭川を回って札幌、室蘭、函館。連絡船で青森に渡ったところまで。
根室と釧路周辺が結構長い。釧路のイオン二軒を行ったり来たりする。僕でもすぐに場所のイメージが浮かばない標津町が多めに描かれたりする。
恐らく旭川あたりで、シャークのツイキャス視聴者のだんごむしちゃんからDMが来て、急遽彼女がいる札幌へ。Wi-Fiを使わせてもらうという名目で泊めてもらう。
ついに来たかと主人公は思うが、読者としては、またオチがあるんでしょという展開。特に何かが起こることもなく、だんごむしちゃんが寝てるそばで本作の原稿を描いてるうちに朝が来てしまう。
シャークは北海道に移住して彼女と...と想像するが、その後のやり取りで彼氏の存在が判明。やっぱり。
7巻は久々に人生とか青春とか塊根のネタが多い。根室の喫茶店では、この小さな町から出ていくであろう若者に想いを馳せ、連絡船の船上でだんごむしちゃんを思い出して涙し、青森では若い頃出会った女子大生を帰してしまったことを後悔して身悶えする。
室蘭の定食屋で食べた串カツ定食の串カツが小さかった。「楽しかった思い出は後で少し寂しい思い出になる。そうでなかった思い出は、後で少し楽しい思い出になる」とモノローグが入る。前者はだんごむしちゃんの件で、後者は串カツにがっかりした件である。シャークが旅人として完成しつつあると思わせる第7巻だった。
いろんな土地で人は生まれて、生きて(あるいは町を出て)、死んでいくということを根室の喫茶店で思う。
何もしないから何も起こらずに朝になってしまった。らしいオチだった。
久々に青春の悔恨が炸裂した巻だったが、由美子さんは登場せず。