香港の学生らに日本酒への興味を持ってもらおうと、滋賀大学(彦根市)の経済学部学生4人が2月4日、「大治郎」で知られる東近江市の「畑酒造」を訪れ、醸造所内や製造工程を動画投稿サイト「YouTube」でライブ配信した。
↑写真:中日新聞より
滋賀大は2015年から地域活性化への協力の一環として、日本食を紹介する商談会を香港で開催。
滋賀大は2015年から地域活性化への協力の一環として、日本食を紹介する商談会を香港で開催。
新型コロナウイルスの影響で海外との行き来が難しい中、日本に興味を持つ現地の大学生や教職員ら200人に配信した。
畑酒造の畑大治郎社長の案内を英語と広東語に通訳した。
最初にパソコン画面上に資料を映し、事前に勉強していた酒造の歴史や日本酒の種類、味わい方などをプレゼンした。
醸造所内では、カメラで撮影しながらマイクを手に見て回った。できたての糀を試食したり、醸造するタンクをのぞき込んだりしてリポート。糀づくりの極意や、温度管理の大切さを聞き出した。
配信中に寄せられた質問も投げかけた。ライブ配信を終えた香港からの留学生は「海外にいても日本のことを学べる試みでありがたいと思う。香港を市場として選んでくれるのもうれしい」と笑顔を見せた。
畑酒造では、新型コロナの影響で売り上げが減り、今季の仕込み量は例年の一割強ほど減らしたという。畑社長は「日本酒は幅広い料理に合い、冷やしても温めてもいい。海外の方にも楽しんでもらえたら」と呼び掛け、「初めての試みで、いい経験ができた。これからは海外も視野に入れて商売したい」と語った。
学生たちを見守った滋賀大の近兼敏客員教授は「誰がどういう思いで作っているのかは、写真では伝わりづらい。今後も継続的に滋賀県内の伝統食を紹介したい」と意気込んでいる。
<中日新聞より>
畑酒造
東近江市小脇町1410