功山寺決起

青山繁晴事務所から自由民主党の党員になりました。(2020年)

ほんらいは2位、3位を考えて投票するのは、本道ではありません。(2020-09-14 17:53:11)

2020-09-14 18:14:18 | On the Road

▼きょうの総裁選は、無記名投票でした。
 派閥の判断に従ったかと派閥に問われたくないひとや、新総裁に当選した候補に入れなかったと分かったら人事に影響すると心配するひと、そういう議員の思惑を考えてのことでしょう。
 いずれもぼくは全く関係ありませんから、どの候補に入れたのかを、自分の意思で広く公表します。
 岸田文雄というお名前を書きました。



▼完全な無派閥のぼくは、両院議員総会で3候補の最後の演説があることを期待し、また党本部の関係者に聴いたときには「やりますよ」とのことでしたから、それを待っていました。
 実際には、いきなり投票だったので、これまでの考えを元にして、衆議院議員のみなさんが投票しているあいだ、これはかなりの時間がありましたから、じっくり考えました。

▼まず総理には、3人の中では菅義偉候補がいちばん適任でいらっしゃると考えました。
 しかし総裁選の大勢はとっくに決しています。
 同時に、2位と3位の争いは拮抗 ( きっこう ) していました。
 今回の総裁選で3位になると、わずか1年後の来年9月にすでに予定されている総裁選に向けて候補として残ることはかなり厳しいでしょう。実際に立つかどうかとは別に、政治的存在感がぐっと薄れるということです。

 石破さんは、皇位継承という日本の根幹について、女性・母系天皇へ転換することを容認されると明言されています。わずか1年後に、この根本政策を変更されることは無いでしょう。
 ぼくは、父系一系による皇位継承の安定を第一の政策に掲げる護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) の代表です。
 したがって、石破さんを選択することは、無理です。

 岸田さんは、総理総裁と言うよりも、最高権力者に助言をする立場の方が、現時点では、適任だと思います。
 一方で、政調会長としては、外交部会の習近平国家主席の国賓来日をめぐる決議で、「中止」の二文字を最後まで守られました。
 また決断力を欠くという党内評がありますが、ここは変わられる余地はまだあると考えます。
 したがって、岸田さんという存在が残った方が、自由民主党と国家のためになると考え、1票を投じました。

▼きょうは実質的に日本の新しい宰相を選ぶ選挙でした。
 ほんらいは2位、3位を考えて投票するのは、本道ではありません。
 しかし今回の総裁選は、誰が1位かをめぐっては、派閥単位の数合わせで大勢がほぼ完全に決まってしまっていました。
 ぼくはこの派閥主導で決まる選挙は良くないと思います。議員はみんな、主権者に直接、選ばれた一国一城の主。自由意思で決めてほしいですね。
 ぼく自身は前述のように、いかなる意味でも派閥がありません。派閥単位で事前に1位が決まってしまったなら、むしろ2位、3位に目を向ける役割だと考えました。

▼さて、総裁選は終わりました。
 多くの方がおそらく、テレビやネット中継でご覧になった通り、安倍総理は今日もお元気でした。
 その安倍さんと、全く違ったタイプの総理、すなわち世襲ではなく、スマートなわけでもない、根太い感じの新宰相を選んだのは、自由民主党なりの智恵かなとも、総裁選の現場にいて思いました。




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

功労者はクシュナーさん(2020/09/10/ニッポン放送)

2020-09-14 13:38:07 | ニッポン放送

ワシントンで行われるイスラエルとUAEの署名式

8月にアメリカの仲介のもとで国交正常化に合意した、イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)による合意文書の署名式が9月15日、アメリカの首都ワシントンで行われることがわかった。式典にはイスラエルのネタニヤフ首相、UAEのアブドラ外相、アメリカのトランプ大統領が出席する。

飯田)イスラエルとアラブ諸国というと、エジプトとヨルダンの2ヵ国で国交が結ばれています。ヨルダン以来、26年ぶりだということです。

青山)これはすごいことです。下世話な話をしてしまいますが、功労者はクシュナーさんということになっているでしょう。

飯田)トランプさんの娘婿の。

イスラム教の根幹にまで行く、画期的なイスラエルとUAEの国交正常化

青山)お嬢さんのイヴァンカさんという、とても目立つ方のご主人で、ユダヤ教の信徒です。いままではまったく評価されていませんでした。「背が高いだけで何も取り柄がない」というようなことを言った、政権内部の国務省の人もいました。それが、ユダヤ教を信じるという自分のルーツも生かして、ここまで漕ぎ着けた。クシュナーさんだけでできた話ではもちろんないのですが、四半世紀動かなかったことを動かした。当然、パレスチナ側は大ショックです。イスラエルとパレスチナとアラブ諸国とは、私も民間のころから付き合いが深いですが、これほどのことを大統領選挙の直前にできるとは誰も思っていませんでした。UAEは日本でも知られるようになったと思いますが、意外に経済力があるので、影響もあるのです。イスラム教のなかでもイランはシーア派で、サウジをはじめとする他の多数はスンニ派という、昔からある対立が、アメリカとイランの対立のために起き上がっているのです。UAEは狭いペルシャ湾を挟んでイランと向かい合っていますから、イスラエルと手を組まざるを得なかったということは、地政学的に見れば、しっかりとした話なのです。ただ何となく、タイミングを見て結びついたというものではなくて、根深いものですから、イスラム教の根幹にまで行く話でしょう。一時的な話ではないのです。





  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ベーシックインカムを考えるべきではないか(2020/09/10/ニッポン放送)

2020-09-14 13:27:16 | ニッポン放送

社会保障を全廃し、その代り生活できる収入を国が支給する~社会保障ではないベーシックインカムを考えるべきではないか

青山)本当は、ベーシックインカムをやるのかやらないのか。AI全盛ですけれども、最近はBIと言ったりもしますが、ブラジルの町で独自通貨を出したら、他の街に買いに行かない、ネットでも買わない、街のなかで消費されるからお金がぐるぐる回って、ものすごく失業率が減ったのです。これは小さな街の範囲だからできることです。日本の1億数千万人もいるところでやれるのか、という話になりますが、社会保障のお金が膨らんで行くと、消費税も上げなくてはいけないという話になりかねません。1度、そういう話になってしまっていますから。

飯田)経済団体によっては、20数%まで上げるべきだということを言っています。

青山)「北欧がやっているから」と言うのですが、北欧でいちばん大きな国であるスウェーデンでも800万人くらいですから、比較にならないですよね。社会保障を全廃して、その代わり必ず生活できる収入を、仕事をしていてもしていなくても国が支給するという、ベーシックインカムを考えるべきではないか。10万円給付も、そのいちばん最初の試みと言えなくもないのです。そういうことを語ることができる総裁選でなくてはいけないし、かつてと違って、そういう話を経済学者だけでなく為政者、行政府がする時代になっているのです。

飯田)具体的に、どう設計すれば可能なのか。どこに問題があるのか、ということを徹底的に詰める。

青山)問題は必ずあるのですけれども、いまのように社会保障という名目であれば、いくらでも予算が膨らむということでいいのかと。

飯田)消費税などもそうですが、例えばサラリーマンなどが天引きされている社会保険料なども、実はかなり上がって来ていて、国民にとってはダブルで辛く、こんなに手元に残らないのかと思っていたりするのです。

青山)そうですね。それを根本的に解決するものとして、社会保障を積み上げて行くという考え方をやめて、その代わりにドカンと。ドカンと言っても、裕福になれるわけではないけれども、「生活はできるようにする」というのがベーシックインカムです。残念ながらカタカナですけれども。

飯田)「所得保障」という言い方をしたりもしますね。

青山)所得保障、その通りなのですが、もう少し夢のある言い方が欲しいところです。文字通り、政は政治の責任なので。


特別定額給付金~効果について総裁選で議論すべき

飯田)確かに、いまは困った人への手当てという形になっていますが、どうしても、こぼれ落ちる人が出て来てしまう。特に氷河期世代の人たちは、正社員になれず、非正規雇用のままでスキルアップができない状態の人が多くいます。いま年金をギリギリ払えるか、払えないかということをやっていますが、この人たちがそのまま、あるいはこれから先にもっと経済が苦境に陥った場合、みんな生活保護になってしまうと、そちらの方で財政が持たなくなる可能性もある。それを考えると、ベーシックインカムは1つの解決策になるかも知れないですね。

青山)あえて全面導入という話をしたのですけれども、部分導入も不可能ではないと思うのです。ドカンと切り替えると言っても無理ですから。特に日本のように歴史があると、ゆっくりとしか変わらないのです。敗戦のショックも100年経たないと薄れません。だから憲法も変わらない。困っている人に手当てをして、資本主義の困った部分をそこで補うというのは、西洋から来た話です。例えば、仁徳天皇の「民のかまど」はベーシックインカムです。

飯田)確かにそうですね。

青山)仁徳天皇が私たちの暮らしをご覧になって、「ここは裕福だから放っておく」、「ここは困っているから手当てをする」ということではなく、一律なのです。

飯田)税金を取らないと決めて。

青山)だから定額給付金も、一部の人に30万円を給付するのではなく、一律10万円というのは、実は画期的な考え方の変化です。すぐに行われたことだから、当然いまの総裁選でその議論をするべきなのです。

飯田)確かに、6月は少し消費が上がって、効果が出ていた可能性があるのですね。

青山)そうです。何でも前向きに捉えた方がいいので、これはテストケースだったと考えるべきだと思っています。





  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「1年間限定で消費税を8%に戻す」を議員立法で(2020/09/10/ニッポン放送)

2020-09-14 13:11:49 | ニッポン放送
青山)昨日(9日)、音楽業界の人と夜に話していたのですが、音楽業界もコンサートを開けずに打撃を受けているわけです。ただ、そのとき申し上げたのですが、いつまでも続くパンデミックはないのです。私は信念を持って「武漢熱」と呼んでいますが、武漢熱は下手をすると人工のウイルスかも知れないけれど、それでもパンデミックはいつまでも続きません。


「護る会」の有志でまとめる議員立法~1年間限定で消費税を8%に戻す

飯田)これをどう支えて行くか。補償や無利子・無担保での融資など、いろいろ出て議論もされていますが、一方で消費税について。この総裁選に出ているお三方は、基本的に後ろ向きの印象です。

青山)そうですね。いま「日本の尊厳と国益を護る会」というものが党内にあって、私はその代表ですけれども、60人になりました。この「護る会」のなかでもいろいろな意見があって、いま「1年間限定で消費税を8%に戻す」というものを、議員立法でまとめています。護る会としてではなく、護る会の有志で新政権に提案することになります。「消費税は基幹税になってしまったから、社会保障や教育無償化の財源なので触るな」という意見もたくさんあるのです。しかし、安倍政権で景気は緩やかに回復と言っていたのは、実は間違いで、内閣府が最近になって「景気は2018年10月からずっと後退期だ」と言っています。景気後退期のど真ん中、2019年10月に増税したわけです。ですから、消費税そのものに対する論議以前に、8%に一旦、限定的に戻さなくてはいけないというところで、何とか有志の意見をまとめて提出するわけです。





  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする