功山寺決起

青山繁晴事務所から自由民主党の党員になりました。(2020年)

2回の休憩時間は「消毒時間」(2020-09-28 11:47:13)

2020-09-28 12:41:16 | On the Road
▼きのう9月27日日曜は、4時間半の講演時間が復活して最初の独立講演会(第105回@東京)でした。
 事前に、主宰者の独立総合研究所(独研)から「途中、2回、休憩を入れますから諒解してください」という連絡をもらっていました。

 これは、4時間という普通ならあり得ない長尺の講演時間に戻るので、聴衆のみなさんのために休憩時間を入れるのと、その時間を活かして、感染症対策のひとつとして消毒をするのかな、と思っていました。
 独研から説明は、特にありませんでした。

 きのう実際に、講演をやってみると、2回の休憩時間はいずれも、独立総合研究所のスタッフにとってはまったく休憩どころではなく、もう必死で、丁寧に会場を消毒して回っています。
 腰を屈めたまま駆けずり回っています。
 ほんとうに、みんな必死でした。
 広いよみうりホールのすべての椅子を、もちろん2階に至るまで、肘掛けをはじめ消毒していきます。
 ドアノブもすべて消毒です。



▼独立総合研究所は、ぼくが同志とともに創業した日本初の独立系シンクタンクです。
 ありのままに言うと、社員ごと、手塩にかけて育てました。
 4年前に思いがけず参院選に出たとき、誰にも一切言われていなかったけど、自分で、泣く泣く、代表取締役社長・兼・首席研究員を、退任しました。
 創業者株も無償で返上して、経営から一切、丸ごと手を引きました。

 しかし、ぼくが「この灯火よ、消えるな」と願った創立の精神が、脈々と生きていることを、独研社員たちのきのうの懸命の消毒作業から、ありありと感じました。
 内心で、涙が出るほどうれしかったです。

▼日本中で、中国が生みだした武漢熱の弊と戦うために、沢山の日本人らしい日本人が、それぞれの持ち場で戦っています。
 独研の社員たちも、そのひとりですね。

▼それにしても、この2回の休憩時間は「休憩時間」と言わずに、「消毒時間」と言うべきです。
 それをそう言わない、いわば商売っ気のなさも、まさしく独研スピリッツです。

 この次の第106回独立講演会@福岡は、武漢熱を心配される方が多いらしく、独研は非常に苦労しているようです。
 感染症の動向は、感染者数だけで見るべきではありません。それは検査数によって大きく左右されるからです。
 ひとつのポイントは、ご承知のように実効再生産数です。1人の感染者が何人に拡げるかです。
 東京は9月27日で、およそ1.25と推定されます。
 これを1以下に持っていく必要があります。
 しかし人口と経済活動の再開状況からすると、抑制がかなり効いている再生産率でもあると考えます。

 ブレーキとアクセルを同時に踏みつつ、そのバランスを取ることが、第1波が終わり、第2波も実質的に先が見えつつある段階の感染症では、いちばん大切です。
 武漢熱はまさしくそうですし、感染症対策を施したうえでの独立講演会の開催も、そのバランスの努力そのものです。

 福岡でも、みんなで感染症対策を徹底し、さらに上記のように消毒に消毒をやりつつ、開催できればいいと、ぼくは考えます。
 よろしければ、ここを見てください。あるいはこのボタンを押してください。



 これからも、習近平国家主席の率いる中国共産党による異様な独裁主義による害は、日本とアジアと世界にもたらされるでしょう。
 今のぼくらの行動はすべて、それに打ち克っていけるかの試金石だと、考えています。
 連帯しましょう、日本の同胞こそ、世界に先駆けて連帯しませんか。


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「写真に写っているのは青山さんではありません」(2020-09-27 10:17:20)

2020-09-27 18:19:09 | On the Road
 先日、薩州を訪れて貸切の露天風呂に入ったら、思いがけず龍馬さんと対話することができて、そのときの写真をアップしました。
 すると「写真に写っているのは青山さんではありません」という趣旨の書き込みがやって来ました。断定です。
 わはは。
 では、誰でしょうか。
 ぼくは、ひとさまが露天風呂に入っているところを勝手に自分のブログにアップしたりすることは決してありませぬ。
 この写真は、横顔が写っているので、今度は間違いなく本人だと、どなた様でも分かって頂けるでしょうか。
 もうネットでは何があっても、どんなユニークな解釈があっても、いかなる誤解があっても、すこしも驚きません。 ( イージス・アショアをやめたあとをどうするのかをめぐって、防衛省の説明には驚いたことは前のエントリーにて記しましたが、そのあとネット上にどんなにさまざまな反応があっても実際、驚きはしませんでした・・・ )


 前にアップしたのは、この写真ですね。
「写っているのが青山さんなら、撮ったのはいったい誰ですか」という問いもありました。

 まず、貸切の風呂でなければ、仮に写っているのがぼくだけであっても、これも決してアップしません。貸切ですから、余人はいません。
 そもそも、いろんな人が入っている風呂なら、誰も写真を撮らないでしょう。もしも一人だけを撮るのであっても、それはまったくルールに反します。 ( 当たり前のこと書かねばならないのは、ちょっと辛いですが、これがネットの世界でもありますよね )

 この露天風呂は、鹿児島県内の、とても庶民的な温泉にあります。
 この温泉には、時間貸しで貸切になる露天風呂があるわけですね。料金が安いこともあって地元のかたを中心に、とても人気のようです。

 ご存じのように、坂本龍馬さんは、槍の免許皆伝の三吉慎蔵さんとともに京都伏見の寺田屋で襲撃されました。深手を負いつつも薩摩藩に匿われ、お龍さんとの新婚旅行も兼ねて、薩州の露天風呂で傷を癒やしました。
 ぼくの入った露天風呂に龍馬さんも入られたのかどうかは分かりませんが、古く、そして自然のなかにありのままの感じで湧いているお湯です。
 鹿の親子も現れました。
 11月11日に発刊となる、ぼくの小説「わたしは灰猫」にも鹿の親子が登場するので、ちょっと感慨を込めて、鹿の親が子鹿を守る姿を眺めました。

 龍馬さんとの短い対話は思いがけないことでした。どうやって対話したのかはネットの世界では記しません、永遠に。
 いつか、書籍には書くかも知れません。
 ほかの多くのことと同じく、ぼくひとりのことではなく、この貸切の風呂に一緒に居て、写真をスマホで風景を含めて撮っていた人物も含めて、一緒に対話したのです。
 ただし対話と言っても、声に出す対話ではなく、こゝろの対話です。とても自然に、こゝろが通じ合いました。

 きのう、その人物がご自分のスマホでもう一度これらの写真を見ながら、そのときの話を問わず語りに、偶々 ( たまたま ) していました。
 不思議で、面白かったねぇ~と。



 きのうといえば、きのう9月26日土曜に、ジムに行きました。
 武漢熱で閉鎖していたこのジムも最近、感染症対策を施したうえで、再開しています。
 おかげで、ぼくの、わずかながらの鍛錬も復活しています。
 護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) の山田宏幹事長と合意した「決断」を実行していくには、これまでを上回る強靱な心身が必要です。
 ぼくは単純な繰り返しが苦手です。筋力トレーニングは、その単純な繰り返しが多いですね。
 だからメンタルとしては、たいへんな苦痛です。
 そこでトレーナーと相談して、「なるべくワンセットで次から次へとメニューが替わって、その代わり、負荷の高いメニュー」をこの素晴らしい人柄と専門能力のトレーナー(日体大ラグビー部出身のHさん)が新しく作ってくれました。

 どうにかこうにか、ヘタレながらこの有り難くて怖ろしいメニューをこなして、マスクをしたまま、はぁはぁ言っていると、やはりマスク姿のトレーナーが「うん、あっという間に、胸板が厚くなって腕も太くなってきましたね」と言います。
 ぼくは、全く大したことはありませんが ( 謙遜ではない ) 、わりあい身体が、なんというか、鍛錬の即効性が多少あるタイプなのです。

 それを聴いてふと、思いついて、このエントリーの冒頭の写真を見せて「背中の筋肉は、やはり最近に戻ってきたものですか?」と、この優秀なトレーナーに尋ねてみました。
 彼は即、「もともとアルペン・スキーで作られた背筋が、最近のトレーニング再開で戻ってきたんですよ。間違いないです」という見解を教えてくれました。
 日頃から、ぼくの身体を良く知っているトレーナーです。
 ちょっとだけ、うれしかったです。

 うれしかったですが、背筋がいくらかだけ強いのは、実は昔からです。
 新しい決断を遂行するには、昔からの積み重ねだけでは、全く足りません。
 トレーニング再開といっても、ジムに行ける機会は、ほんとうにわずかです。
 ジムに行けたときに、こうしてプロのトレーナーの指導をぎりぎりと受け、体力、筋力の現状と今後についての専門的意見を聴き、そのあとが大事です。

 ぼくは自宅の玄関に、ダンベルを置いています。
 帰宅したとき、これを挙げないと自宅には入れないというのが、ほんらい、自分に課した誓いです。
 ところがこの頃、何より精神的な疲労が激しくて、ずっとできないでいました。
 それを今日から、復活させます。

 今日9月27日の日曜は、これから、東京で第105回の独立講演会です。(この次の第106回は福岡です。ここです)
 独立講演会は、原則4時間半を1人で立ったまま、話します。
 ぼくは筋力より身体の柔らかさが、いちばんマシな点なのですが、4時間半から5時間、立ったままで全力で話すと、ちょっと屈みにくくなります。身体が疲労を訴えるより、やや硬くなって、ぼくに「キツいっすよ」と訴えている感じになります。
 今日はそのあと、さらに会合もあります。ある祝賀会です。やっぱり感染症対策を施したうえで、ごく少人数で開かれます。 ( もちろん、ぼくの祝賀ではありませんよ。ぼくに祝うべきものは何もないです )
 その状態で帰宅して、さぁ、玄関の重いダンベルに挑み、カールやスクワットをやれるかどうか・・・。

 いや、やります。
 ダンベルより何よりはるかに重い、決断のために。

 決断が何かを今、言ってはなりませぬ。
 確実に潰されます。
 一方で、やがては必ず、すべてをみなさんの前に明らかにします。




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アクセルとブレーキの両立(2020-09-26 09:58:52)

2020-09-26 17:40:37 | On the Road


▼感染症のパンデミック ( 世界の爆発的流行 ) がいったん起きれば、第二波、第三波はほぼ確実にやって来ます。
 異常なことではありません。
 なぜなら、第一波がすこし鎮まっていけば、経済活動の復活、人の動きの復活は不可欠です。それをしないと、感染症にかかる前に人間が死んでしまいますから。
 人の動きの復活があれば、感染症は、一時期は必ず、また増えます。
 しかし、アクセルとブレーキの良き両立を、焦らず、不安に溺れず、耐えて実行していけば、パンデミックは必ず終わります。

 個人的な感想の類いを申しあげているのではありません。
 ぼくの専門分野は4つプラスワンです。危機管理、外交、安全保障、資源エネルギー、そしてプラスワンとは、メディア・リテラシー ( あらゆる発信を活用すること ) です。

 そのうち危機管理には二本柱を立てて実務に取り組んできました。
 柱の1本は、原発をはじめ重要インフラストラクチャーへの重大テロを防止すること、起きてしまった場合も被害を最小限に食い止めることです。
 もう1本が感染症です。
 特に中国発の新しい感染症のリスクと、それへの対応を、西暦2007年頃から警告し、準備してきました。
 ですから、上記は、個人的な感想ではありません。

▼したがって、日本の現状は、中国の生みだしたパンデミックに対応して、とても自然な、かつ成功に近い情況です。
 日本は、世界の専門家から絶讃も含んで、よき注目の的です。
 首脳陣が中国の支配下にあると懸念されるWHOも、中国の息の掛かっていない優秀な現場専門家が今も、沢山いますが、ぼくの知る限り、みな日本を絶讃するか、高く評価し、世界の手本であり続けることを期待しています。



▼ぼくは、そのアクセルとブレーキの両立の一環として、独立講演会を、充分な感染症対策を施したうえで実行するよう、主宰者の独立総合研究所と協議を重ねてから、いま実行しています。
 現在は、福岡での開催を準備し、参加者をみなさんから募集しています。

 しかし、東京から、ぼくと独研のスタッフが行くことを警戒なさっている気配を感じます。
 ぼくは、武漢熱とみんなで戦いつつ、福岡でそのみんなと必ず逢いたいです。

第106回 独立講演会@福岡 (2020年 10月25日 : 10月5日(月)13時までお申込み受付中!)




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保坂エネ庁長官「今後とも、青山議員と連携して進めていきたいと考えています」(2020-09-26 09:05:30)

2020-09-26 17:35:50 | On the Road
▼きのう9月25日金曜は、例えば、どんな動きだったか。

▽自由民主党本部で、経済産業部会と関係調査会の合同会議に参加し、令和3年度予算の概算要求などの議論に加わりました。
 そこで保坂・資源エネルギー庁長官らに、メタンハイドレートをはじめ日本の自前資源の開発について「経産省も ( その一部である ) 資源エネルギー庁もまだ、日本には資源がない、外国から高くても買えば良いという思い込みから抜けていない。予算案の作成にも、それが表れています。この4年でずいぶん前進しましたが、まだ抜けきっていない。そのひとつが水素を海外から買うことに大きな予算を付けていることです。水素も、日本の自前資源のメタンハイドレートから取り出すことができるのですから、そこにより注力すべきです」といったことを問いました。

 居並ぶ、経済産業部会の首脳・幹部のベテラン議員、調査会長のやはりベテラン議員、さらに経産省の幹部陣に、しきりに頷くひとが多かったのが印象的でした。
 そして保坂エネ庁長官は「原発の再稼働が進まず、日本のエネルギー自給率が10%を切っていることを非常に懸念しています。メタンハイドレートをはじめ自前資源の開発は、この問題を解決するために大切なものと理解しています。今後とも、青山議員と連携して進めていきたいと考えています」と答弁されました。
 かつてのエネ庁、経産省では考えられない積極答弁だと考えます。




▽さらに、文部科学部会にも参加し、やはり来年度予算の概算要求をめぐる議論に参加しました。
 ぼくは、現在も東京大学 ( 週に1回 ) 、近畿大学 ( 年に2回 ) で教鞭を執っている現場から、多くの大学で中高とは対照的にキャンパスの閉鎖状態が続いていること、オンラインに依存しすぎていること、感染症対策を施したうえでの対面授業とオンラインの良きハイブリッド化が遅れていることを指摘し、その予算が不充分であることを問いました。
 文科省の担当局長から「9月15日付で、対面を増やし、ハイブリッド化を進めるようにとの通知を、各大学に発しました」という回答があり、今後さらに、オンライン依存が改まるようにするという答弁がありました。



▽写真は、その文科部会で、立って発言しているのは萩生田文科大臣です。
 萩生田大臣は印象的な発言をなさいました。
「文科大臣に就任以来これまで、極めて、慎重な姿勢に徹してきたが、再任されたこれからは、もっと踏み込んで、自分らしくやりたい」という趣旨の発言をなさり、文科部会の議員たちの拍手喝采を浴びました。
 これは事実上、これまで党内から「安倍総理に近い萩生田さんらしくない文科行政になってしまっている」という批判があったことを率直にお認めになったと、ぼくは感じました。
 これからに期待したいですね。



▼こうした部会以外に、実は、ぼくなりの水面下の動きがふたつありました。
 いずれも意味の深い動きだと考えています。

▽ひとつは、先日に、護る会 ( 日本の尊厳と国益を護る会 ) の山田宏幹事長と合意した、決断についてです。
 決断の中身は、この無条件の公開情報であるブログではまだ明らかにできません。
 同時に、いつかは明らかにできる時機が来ると考えています。
 この決断を実行するためには、それこそ全く水面下の部分で鍵を握ることになる人物と、会いました。
 ぼくの決断を伝えるとき、いくらか勇気が必要でした。
 もちろん驚かれるし、強い反対も充分に覚悟していました。

 ところが・・・まったく逆。
 決断を聴いた瞬間、むしろ高揚する表情をなさり、全面的な賛成と支援、支持、連携を真っ直ぐに語られました。
「それしかないでしょう」
 こう仰いました。
 世の中、捨てたもんじゃないとは、このことです。



▽もうひとつは、ありのままに申して長い、長すぎる苦闘の続いている「海外同胞への支援」についての交渉です。
 長い交渉も、最終段階です。
 最終段階とは、成否の分かれ目ということでもあります。
 だからこれも、この公開ブログでは中身を申せません。

 交渉を不断に、決して諦めず続けていることを何度、いくたび、この公開ブログに記しても、「遅い。どうなっているんだ」という追及、非難がこのブログにやって来ます。
 直接、関係のない方からもありますが、主として、直接の利害関係者からです。
 もちろん、励ましてくださるコメントもあります。辛抱強く待ってくださっている方もいます。
 しかし・・・どうでしょうか、ふつうなら「そんな言われ方をするのなら、定められた義務・任務ではないのだから、もうやめておきましょう」となる頻度、そして内容の追及、非難であることは事実です。

 ぼくは、もちろん、やめたりしません。
 最後の最後まで、変わらない努力を続けます。当然のことです。

 今日はひとつだけ、申しておきたく思います。
 その最後の最後とは、新総理の決断です。
 長く壁になってきた官僚機構、すなわち複数にまたがる省庁は、諦めない、緩めない交渉の結果、妥協案の成立にずいぶんと協力してくれるようになりました。変貌しました。上記の経産省、資源エネルギー庁と同じです。
 最後は、政治決断なのです。

▼これらを、きのうの金曜日に、朝から夕刻まで隙間なく、朝食も昼食も全く抜きで、ささやかに力を尽くして遂行したあと、水面下情報に絞って、極めて厳しい限定条件の下で会員に提供する東京コンフィデンシャル・レポート ( TCR ) の第1123号を執筆し始めました。
 すると東大教養学部のオンライン授業の時間が来てしまいました。
 きのうは、後期授業の開始です。
 まだキャンパスにほとんど入れていない新入生も参加していました。
 不運な新入生のためにも、とても大切な授業の開始です。1分も遅れたくない。

 そこで東京コンフィデンシャル・レポート ( TCR ) は、短くまとめていったん着地させ、配信を主宰者の独立総合研究所に託しました。
 続編をこの週末に書いて、月曜に配信します。
( これも無限のように何度も書いていますが、ぼくは独立総合研究所の代表取締役社長・兼・首席研究員を退任しています。レポートは、内容の企画、情報収集、執筆を独立総合研究所から委託されて、ひとりで遂行しています。配信とマネージメントはすべて独立総合研究所です )


▼正直、このような生活を続けながら、よく本を書けたなと思います。
 先日、かなり身近なひとに「10月に新書、11月に小説が出るよ」と言ったら、もの凄くビックリして「からだ、もつんですか」と聴かれました。
 うーむ。
 ま、もってるから、きょうもこのブログ、書いてるんですよね。
 しかし地獄のような日々ではあります。それを、これからも続けます。





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「実行するつもりがあるから、今は言わない」(2020-09-26 05:14:30)

2020-09-26 17:15:29 | On the Road
▼昨夜、首脳会談にしては遅い時間に行われたばかりの日中電話首脳会談は、菅義偉・新総理みずからが仰ったところによれば、習主席の来日について「特に話は出なかった」そうです。
 これは、総理公邸での電話会談後に、総理がメモを手に、オールドメディアに対して話されたものですね。
 みなさん、ご存じの通りです。



 ということは、総理のお話はすべて、一言一句に至るまで、外務省、内閣官房の官僚 ( 行政官 ) たちと摺り合わせて作成されたメモの、事実上の読みあげです。
 総理は、習近平国家主席の国賓来日をめぐる部分については、メモに目を落とさず、きちんと国民の方を向いて話されました。
 そこは、さすがです。
 何気ない動作のようでいて、経験を活かされています。
 官房長官としての会見を実に3200回以上もこなされ、「 ( 会見の辛さなどから官房長官を辞めたいと思ったことは ) 何度もあります」と最後の官房長官会見 ( 9月14日 ) で仰った、しんどい経験を、それだからこそしっかり活かされた動作です。

 一方で、目を上げて話されたときも、念入りに官僚 ( 行政官 ) たちと摺り合わせて作成したメモを読み上げられていたことは、変わりません。
 自由発言では、全くありません。



▼これもヒントのひとつとして、みなさんに考えて頂ければ、「菅政権初の日中電話首脳会談で、習近平国家主席の国賓来日について何も話さなかった」ということも、実際は日中の官僚レベルの水面下交渉で合意されたことであり、それが菅総理も、習近平国家主席も諒解した上でのことだったと、容易に分かると思います。

 実行するつもりがあるから、今は言わないことにしたわけです。

 ぼくが先にこの公開ブログで、予感と懸念を表明したとおり、東京オリンピック・パラリンピックをあくまで実現すること ( ぼくはオリパラの実現は断固、支持します ) に合わせて、その開会式への出席をはじめ ( サプライズでは閉会式を含め ) 習主席を日本に招き入れようとする動きが、むしろ着々と進んでいると考えざるを得ません。

▼もう一点。
 中国は、日本の総理と対等なカウンターパートは李克強首相とみています。
 すなわち習近平国家主席のカウンターパートについては、日本のどなたを中国が想定しているか、これもみなさんに分かって頂けると思います。
 中国共産党とその独裁政権からすれば当然、その方との会談を望むわけです。

 ただし、これは中国の解釈であって、日本の政府 ( 菅新政権 ) 、国会が、そのような解釈を受け容れていることを意味するものではありません。
 一方で、日本の親中派のひとびとには、実質的にこの解釈をすでに受け容れている人が多いのも事実です。
 無自覚なまま、つまりよく知らないまま、考えないまま受容している人も少なくないと考えます。

 日中の水面下交渉では、ここがポイントのひとつになっているとみています。
 オリパラで来日する首脳があるとすれば、それがどこの国の首脳でも、オリパラを見るだけで帰られる人は居ません。
 ふつう、日本側との会談が設定されます。
 そして、ふつうなら菅総理との会談です。
 それで終わらせることを望まない中国の願望を認めるのかどうか、これも日中は裏舞台で「調整」の名の下に折衝を行っているでしょう。



▼上記はすべて、ぎりぎりの線を模索して、時間をかけて記しました。
 当然です。
 この公開ブログは、ありとあらゆる工作員が好き勝手に見ることができるからです。

 日本社会の大きな欠陥のひとつは、情報というものの本質を、いわゆる有識者まで、みずから情報を発信なさっている人まで、理解なさっていない人が圧倒的に多数派だということです。
 情報は公開情報と、非公開情報に厳然と分かれます。
 そして非公開情報、水面下情報であればあるほど、正確に入手するためには想像を超えて、ありとあらゆるコストが掛かります。
 また非公開情報でも、必要な部分は主権者に伝えるべきだと、これは信念としてぼくは考えています。その際に、厳しい条件を付けることは不可欠です。

 この公開ブログには、いかなる条件もありません。
 新動画の「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」にも、何の条件もありません。

 同じ公開情報でも、書籍・本は、ひとつ限定条件があります。「できれば書籍代を払っていただく」ということです。
「できれば」というのは、図書館の活用もあるし、人から借りてお読みになることもあるからです。
 ぼくは職業としての書き手、作家です。しかし図書館を活用なさることも、借りてお読みになることもすべて、完全に歓迎します。中身を伝えることこそ、ほんらいの目的だからです。脱私即的、わたくしを脱してほんらいの目的に即 ( つ ) く、ぼくにとってはそのひとつです。
 同時に、大半の読者は「対価を払う」という限定条件を認めてくださいますから、同じ文字情報、文章による情報の伝達でも、ブログよりはずっと踏み込む、遙かに踏み込むことになります。

 ここまでは公開情報の話です。非公開情報は、より厳しい限定条件の下で伝えます。

▼そして、その奥深い非公開情報に繋がるシッポ、尻尾は、今回の日中電話首脳会談のように、多くは、公開情報にチラチラみえているのです。
 それを、どうぞ、入り口として活用していただきたいなと、こゝろから思う朝です。




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