公開メモ DXM 1977 ヒストリエ

切り取りダイジェストは再掲。新記事はたまに再開。裏表紙書きは過去記事の余白リサイクル。

テヘラン発 5月25日の記事から 大統領選挙を読む

2015-07-14 10:50:46 | ジョージ・ソロスのワンワールド
『スレウマニ将軍は、アメリカはダーイッシュ(Daesh)と戦う意思はないと、ISILのアラビア語の頭字語を用いて話した。ジハーディスト(ISIL)たちはイラクとシリアの油田地帯を占領しているが、ワシントン主導で国際的に協力している国々を経由して石油を輸出していると語った。』


スレウマニ将軍とかスレイマニ将軍とかスパイ組織のリーダーイランの国外活動組織「クッズ部隊」を率いるスレイマニ司令官などと呼ばれている人物が、米軍の現実をすっぱ抜いている。いまやISILに対してイランと米軍は共同で戦う建前の状況でさえ、公然とラマディ陥落を米軍が導いている。私はこの戦争の最終目的はイスラエルのよる肥沃な三日月地帯の占領と大イスラエルの建設であるから、米国はイランと戦争を始めると考えている。しかし核開発協議は合意に向かいそうという。



一見矛盾するこの交渉は、最終的にイスラエルとイランが国境を接するあるいは、国境が確定できない緩衝地帯を作るというゴールに向かった布石であると考えている。

また逆算によって考えてみよう。イスラエルにとって何が最優先で、其れを実現する結果から逆算すると、聖地の丘に神殿を再建するためには何が必要か、むしろ設問は逆で神殿は肥沃な三角地帯である約束の地の取得を神に感謝する建設運動であろう。であるならば、中東の平和の象徴として世界に祝福される状況が作られねばならないし、其れには神殿より先にチグリス川ユーフラテス川からペルシャ湾までの支配を確立しなければならない。細かくは述べないが、其のためには結局、核兵器をどのタイミングで使用するかということが重要になる。絶滅兵器の使用には絶滅の名に値する悪の標的が必要である。其のためのハリボテ国家がイスラム国である。しかし其の時にイランが核兵器を持っていては困ったことに成る。なぜなら核兵器の使用はシーア派ももろとも殺すことになるからだ。だからISILは彼等米国とイスラエルにとってイランをおびき出す餌である。シオニストの戦略は徹底的に破壊して再度新しく世界を構築する。そこに投資を呼びこみ、石油資源の無限継続と炭酸ガスの温暖化との関係を無縁とし寒冷化に備える必要性を全世界に発表して新しいオイルの時代を創造する。そうなるならばイスラエルは千年栄えると信じて(信じこまされて)いる。

イランは地理的に壊滅できない場所にある。だから時間を稼ぎ、少しでも核の反撃を遅らせ、あるいは永久にその脅威を除いてしまうことがこのプランの地ならしとして絶対に必要である。もうひとつ除かれる必要があるのがサウジアラビアの核だ。サウジは非公然の核保有国(パキスタン製もふくむ)である。だからシリアを奪った後はサウジあるいは沿岸諸国に火を付けてゆく。

ペルシャ湾にタンカーが入れないほどの紛争は簡単にできる。むしろいままで起こらなかったのが不思議なくらい航路は狭く不安定化は容易である。
其の結果石油価格は一時的にべらぼうに上がるが、サウジはシリア側もパイプラインが抑えられているので資源を国家収入に出来ない。サウジは地政学的に王手が成立している。あの手この手で、イランとサウジとの連携を分断しイランの核兵器さえ抑えれば大イスラエル建設に勝算がある。
しかし聖地メッカの防衛という大義はサウジの核兵器以上に大きな政治力宗教力としての可能性を持っている。タイミングを読み違えると、大イスラエル構想は水泡に帰する。

シナリオの実際は多岐にわたるが、要諦は核と聖地である。こういう逆算が想像の上で成る。この間の動乱で原油価格の乱高下を予測できる者達だけが稼ぎを確実にするので、戦争の帰結などどうでもいいおまけにすぎないのだ。

そういう動物以下の自己本意な者達が次の米国の大統領を予め選ぶ。それを知ってか知らずか演じてみせるのがイベントとしての恒例の大統領選挙ということだ。しかし今回は大変色合いの違った選挙に成るだろう。マズローの段階欲求説に従って、恐怖からの逃避で成功したブッシュに続き自己実現というムードを煽るやや風変わりなキャンペーンをしたオバマのやり方は続かない。今残るのは人間を動かす3つの要素、欲望、脅威、生存。生存の脅しによる選挙はブッシュが使った、所得増という欲望による選挙を担ぐヒラリー・クリントンとその他のマイノリティー候補の社会的生存を担ぎだす。この選挙はやがて同胞を定義する信仰心の戦いに発展するだろう。そして誰が社会の敵であるかということは、ADLが決める。私なら、共和党の対立軸は、欲望という脅威=中国との戦いの一般化を担がせるだろう。誰がなろうともはや中東の大イスラエル建設路線に何らの影響も予定目標の変更もない。そういう盗まれた民主主義の時代に我々は生きている。

以上が嘘と思えるのなら、次のニュースを御覧なさい。イスラム国の脅威は北朝鮮につぐ4番目だ

『米軍の制服組トップ・統合参謀本部議長に指名された海兵隊のダンフォード総司令官が、アメリカの安全保障にとっての最大の脅威はロシアであるとの認識を明らかにしました。

 「現時点での分析では、アメリカの安全保障の最大の脅威はロシアだといえます」(ダンフォード次期統合参謀本部議長)

 海兵隊のダンフォード総司令官は9日、統合参謀本部議長への昇格を審議する上院・軍事委員会の公聴会でこのように述べ、その理由として、核による攻撃力に加え、実際クリミアで侵攻に及んだ点を指摘しました。

 さらに2番目の脅威として、軍備を急激に増強させていて南シナ海などでの動きが活発な中国を挙げ、その後に北朝鮮と過激派組織「イスラム国」を続けました。

 またダンフォード氏は沖縄の駐留米軍をめぐって、「普天間基地の辺野古移設を進めることが重要だ」としたうえで、根強い反対論は「内政問題で日本政府が解決すべきだ」との認識を示しています。(10日06:14)』



At Rice’s Senate appearance in January, Democratic Senator Joseph Biden, of Delaware, pointedly asked her whether the U.S. planned to cross the Iranian or the Syrian border in the course of a pursuit. “Obviously, the President isn’t going to rule anything out to protect our troops, but the plan is to take down these networks in Iraq,” Rice said, adding, “I do think that everyone will understand that—the American people and I assume the Congress expect the President to do what is necessary to protect our forces.”

The ambiguity of Rice’s reply prompted a response from Nebraska Senator Chuck Hagel, a Republican, who has been critical of the Administration:

Some of us remember 1970, Madam Secretary. And that was Cambodia. And when our government lied to the American people and said, “We didn’t cross the border going into Cambodia,” in fact we did.
I happen to know something about that, as do some on this committee. So, Madam Secretary, when you set in motion the kind of policy that the President is talking about here, it’s very, very dangerous.
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