解説
文字制限があるので補足解説すると
保守的証拠主義者に怯えて想像力を手放す人々
(これはメディアの共謀を恐れる人々も含むが、むしろ証拠の完全性要求というラディカリズムに怯える普通の人々のこと)
が常に社会の多数派です。昔は聖書が証拠の役割だった。
(昔といってもつい最近、熱心な人々は多くの聖書予言を信じているし、伝統的に聖書に誓った言葉は重みがあります。聖書自体が証拠性を持つ疑い得ないというのが多くの西欧キリスト教社会が信じるところ。これがメディアにとって変わったのはごく最近のこと)
それでも見えないものを見ようとする少数者
(科学もイデオロギーもその起源は見えないことを垣間見ることから始まり、やがて確信する。それを表明したガリレオ・ガリレイやコペルニクス説を正しいと表明して火あぶり処刑されたジョルダーノ・ブルーノなどの勇者)
の自分の想像力を信じる力を失わない勇気が人類を進歩させてきた。
イノベーションの根っこはいつも個人の心の中、イマジネーションを信じる力にある。多くの者たちが同意できなくとも自分の想像力を信じて進むのが科学とイデオロギーの先端にいるイノベーションである。それが人間固有の勇気。さらに言えば、正義や正解を求めて想像力やイノベーションの可能性を捨てる愚かさは、旧弊の正義や権威が承認する正解を知るだけの「賢さ」を競う教育で埋め合わせすることはできない。