稲川淳二 真夜中のタクシー(プレイステーション)
ゲームクエスト投稿文で紹介しました。
稲川さんがタクシーの客として怪談をしゃべりまくるソフトですが、他の人が乗ってきたり、文章で怪談を読んだりすることになります。一つの怪談が終わるごとに選択肢が現れ、次の怪談が変わります。
稲川さん以外の人として、モンスター前塚、や乃えいじ等、サムライスピリッツ的な名前が連なっていますが、どうも口調が乱暴な上に、演技が芝居がかっていて、今ひとつ語り口に引き込まれません。その上、怪談内での因果関係を説明しようとするあまり、「まあそんなところだろうね」と白けてしまいます。
一方、稲川さんの怪談は非常にうまいです。それに、怪談のオチとか真相解明とかも無いものが多く、それがかえってリアリティを感じさせます。黄色い人間が窓の外にいた、なんて理由をどうこじつけても説得力はありませんが、いわくが無いなら無いで余計に異常な現象であることが引き立っているのです。
全部の怪談をコンプリートし、稲川さんからの最後のお言葉ムービーも観たので、クリア認定しました。これ以上のやり込みはありませんが、怪談の内容はともかく稲川さんの話術が素晴らしいので、たまに聞きたくなるのです。
ところで、タイトル画面のコピーライト表記で「(c)2000 架空」とありますが、
「架空」って何だよ! 架空会社かよ!
なんか語り口がわざとらしいのが逆に楽しくなってきます。