みんな大好き塊魂(プレイステーション2)
2006年7月21日掲載
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私の妻はゲーマーというわけではないのですが、しばしば家にある幾つかのゲームをプレイしています。その中で最もお気に入りでよくプレイするのが、この「みんな大好き塊魂」なのです。
本作の何に妻が魅力を感じているのかを考えてみると、前作から引き継がれたシンプルなルールと操作性、ステージのバリエーション、塊のでっかくなった感、対戦の熱さ、おもちゃ箱の中のようなプレイフィールド、奇妙なキャラクター達、お茶目な音楽、あちこちに仕込まれた小ネタ、といったところでしょうか。その上、膨大な巻き込めるモノの種類、新記録を狙いたくなる絶妙な難易度設定によって、私自身のお気に入りでもあります。
私のゲーム歴は28年にもなります。その私がゲームで妻に遅れをとるわけがありません。操作技術は私の方が上ですし、花や折り鶴を集めるステージでは私は全て100%の回収率を記録しています。
それなのに、特定の幾つかのステージでは妻の記録を超えることが出来ません。具体的には水中ステージ、金目のモノを巻き込むステージ、牛または熊を巻き込むステージなどです。妻のプレイを見ていてもそれほど上手には見えません。なのに私が同じようにプレイしても、なぜか記録が伸びないのです。ゲーマーとして非常にくやしいです。
さらにじっくり見ていると、ステージごとに独特のリズムでプレイしているようです。このへんでどのくらいまで大きくした後、あちらに移動して、という感じです。それも、数字で表示されている塊サイズで判断しているのではなく、ほとんど体内時計によるもののようです!
これは驚きです! 妻は試行錯誤のうちに無意識でプレイを最適化しているようです! ただモノを巻き込む順番だけマネしていたのでは太刀打ちできるわけがありません! ステージのココロを掴まないでうまくいくわけがありません! 人のプレイにこれほど感銘を受けたのは初めてです!
そして、操作技術に自信がなくともプレイ内容で十分以上にカバーできるという、とてつもなく奥の深いゲームを作ったナムコにも脱帽です。ナムコゲームとの付き合いも27年になりますが、これまでで最大級の衝撃を受けました。
ゲーマーにとって、ゲーム歴の長さやプレイしたゲームの数なんて、ほとんどどうでもいいことだと思い知らされました。大事なのはゲームに対する親愛の情と、自分なりの究極のプレイを追求する意欲と、ゲームをとことん楽しもうという気持ちなのでしょう。
妻よ、君こそゲーマーだ。ここまでゲームとシンクロできる君がうらやましい。私も君を見習って、ますます精進することにしよう。・・・だから私が一人でゲームしてても許してね。