高齢者53万1160人 県人口の27.6%、避難区域で上昇
敬老の日に合わせ、県が14日発表した県内の高齢者人口(8月1日現在)によると、本県の65歳以上の高齢者は53万1160人(前年同期比1万2390人増)で過去最高を更新した。県人口に占める高齢者の割合(高齢化率)は27.6%で、前年と比べ0・8ポイント上昇。特に、双葉郡や避難区域となった12市町村(田村市を含む)のうち9市町村の高齢化率は前年から1ポイント以上上昇し、県全体の上昇率を上回った。県は、原発事故による若い世代の県外避難の影響が一因とみている。
富岡町や大熊町の高齢化率は25%未満で、会津地方の町村などと比べて高齢化率の数値自体は低いが、前年からの上昇幅は大きい。
一方、会津地方など山間部での高齢化も依然として深刻だ。市町村別の高齢化率は金山町の57.7%が最も高く、次いで昭和村55.4%、三島町50・1%といずれも人口の半分以上が65歳を上回った。さらに只見町43.9%、西会津町43.0%の順で続き、上位5町村を会津地方が占めた。高齢化率が25%を超えたのは51市町村だった。
また、男女別の65歳以上人口は、男性22万4374人(県内男性人口の23.9%)、女性30万6786人(県内女性人口の31.0%)で、人口比は女性が男性の約1・4倍。高齢になればなるほど女性の割合が高く、70歳以上は1.5倍、75歳以上は1.7倍、80歳以上は2.0倍となった。
一方、高齢化率が最も低いのは西郷村の20.8%で、郡山市23.2%、中島、鏡石、大熊の3町村が23.8%と続いた。このほかに高齢化率が25%未満は須賀川、大玉、富岡の3市町村だった。
(2014年9月15日 福島民友ニュース)