平成22年11月、母が逝って今年は13年忌。間もなく命日が来る。
YouTubeを見ていて、母が入院しているときのことを思い出した。
熊本在住だった長弟が病院で、母についていた私と話があると言って別室で話した。その時の厳しい表情での弟の話と言うのが「自分が肺がんにかかっている」ということだった。
その頃だったか、母がいなくなってからだったか、定かでないが、私にいい歌があると言って教えてくれたのが「人生の扉」(竹内まりやさん)だった。
曲もいいけど歌詞がいいという。私も早速聞いて歌詞に共感しつつ、「いいねぇ」と、その頃は一生懸命、よく歌っていた。そのうち忘れたりしていたが、その頃書き写した歌詞が今日は探し物をしていて偶然見つかった。
偶に失ったかなと思ったりしていたが、大事にしまっていた。
癌と言う病を得て、この歌詞を聞き、弟がどんな思いでいたか、しみじみとわが胸に迫ってきた。
その前に、他の人の歌でも人生を歌ったものを聞いていた後だったのも影響したかもしれないが、最初、弟の生前に聞いたときとは違い、弟がどんな気持ちで聞いていたのかと、、、悲しくなった。
私は滅多に涙は出ない。悲しくても出ないことが多い。でも、今日だけは自然と涙がにじみ出て、あの頃の弟の深い悲しみ・切なさが迫ってきた。
音楽の力。私は、あの頃はまだ理解が浅かった。解ってなかった。母に続き自分より若い弟たちを失い、やがて一人ぼっちになるかもしれぬわが身の心細さを思い、やっと本当にあの頃の彼の心中を垣間見たように思うことだ。
今日は人生を歌った歌を3曲も聞いた。しみじみとした一日になった。
母の命日には、隣の弟たちと一緒にお寺さんに行き、お墓参りもする予定だ。
ではまた,そのうちお会いしましょう