美しい大分

大分に暮らし,その美しさに気づかされ 癒される日常を、折々綴り,残してみたいと思っています。

大分市美術館 常設展より

2018年12月05日 | 美術館



大分市美術館で、地元出身の日本画家 福田平八郎の「紅葉」の絵を2点展示中です。
(常設展示室 ⑴ 近・現在の日本画)








上、軸装された「紅葉」(こうよう)
下、額装された「紅葉と虹」(こうようとにじ)

福田平八郎のこの2つの絵を同時に鑑賞出来ることはあまりなくて、今回その違いを見つけることができました。

どちらのモミジも、葉っぱを真上から見た、手のひらをパッと開いたような形をしています。
形そのものには変化をつけてないのです。

「紅葉」は、そんな葉っぱに色彩で変化をつけています。全体に赤いのですが陽のあたる葉、日陰の葉、紅葉の盛りの葉、まだ紅葉がそれほど進んでいない葉などの変化です。
こちらの絵では、木の周りの空間にもほのかな彩色があり全体を柔らかく奥深い雰囲気にしています。

「紅葉と虹」もパッと開いた葉っぱのモミジの木、その枝の間に鮮やかに虹がかかっています。
こちらはどの葉も赤一色。紅葉の京都の寺院で虹を見た印象を描いたそうです。

紅葉の絵を同時に観ることで
あくまでも、個人的な感想ですが、自分の中でよく理解することができました。
(…今までどちらがどちらかよく分からなかった💦)


見るたびに美しいなと思う「雉子」(キジ)
実際、雄のキジは美しい鳥ですが、平八郎はこんな風な色で描く。
周りのシダの葉の単調さが美しいキジをいっそう引き立てています。






この展示会では、福田平八郎が大分中学時代の恩師 首藤雨郊や、大正から昭和の大分の絵画界で活躍した幸松春浦、高倉観崖、高山辰雄の作品も多く展示されています。





版画です。

「昭和の広重」とも言われる川瀬巴水の版画「別府 (観海寺)」。

武藤完一の「高崎山」他 小林清親、吉田博、竹久夢二などの版画作品も展示中です。



大分市美術館の、コレクションを展示する
常設展示室。
(1)では日本画を。(2)では南画 (3)では洋画や写真など。(4)では主に竹工芸、陶器などを展示。

落ち着いていてゆっくりと、鑑賞出来ます。






エントランスの小窓から、紅葉に萌える外を見る
朝倉響子の「アシュリー」(朝倉響子は朝倉文夫の娘)





★ブログ内の写真は、美術館の許可を頂いて撮影しています。
美術館の館内建物、展示中の作品は許可をもらってどなたでも撮影できます。(一部撮影出来ない物もあります)受け付けで、申し出て下さい。★









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大分の紅葉 終盤

2018年12月04日 | 美術館



母を見舞って、時間より少し遅れて美術館へ向かいました。
今日は休館日、ボランティア仲間と次期入会のボランティアさんをご案内する為のちょっとした勉強会です。

美術館の外は、雨上がりの明るくなった空の下
名残の紅葉がとても綺麗でした。






上野の森を下って行く坂道の階段は落ち葉が散り敷いています。








館の一部を覆うほど成長していたタブの大木が、
周辺の環境や建物への影響を考慮して 大きく切られ、とても心配していましたが
元気に新しい芽を出しました。又大きく成長して行くことでしょう。

そのタブの木にはツタの葉が紅葉しています。



ハゼの紅葉の向こうに大分市街地と、別府湾。




展示中の絵画!
ではありません。壁に設けられた小窓から見える外の風景です。美しいでしょう⁉️

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国宝 日本の美をめぐる 東京国立博物館名品展 (大分県立美術館)

2018年12月01日 | 美術館








国民文化祭 大分大茶会に合わせて開かれていた
県立美術館での「国宝 日本の美をめぐる 東京国立博物館名品展」閉会間際 滑り込みで行ってきた。





雪舟の「四季花鳥図屏風」。




笹の葉がきりっとして美しい。
素人の私でも「上手だなあ」と思う。

雪舟は、大分にもゆかりがあって、現 豊後大野市の 沈堕の滝「鎮田瀑図」を描いた。が、
関東大震災で消失してしまい、江戸時代に狩野常信によって模写された絵が京都国立博物館に残り、それを元に沈堕の滝に、雪舟の絵が看板としてある。
(ブログ2017.10.28 沈堕の滝 の看板)






円山応挙の美しい植物画。
やはり上手だなあ、美しいなあと、ため息。



異端と、狂気の画家、曾我蕭白 の鬼気迫る雲龍図を以前観たが、こちらの屏風絵もやはり目を引かれる。








やはり一番気持ちを引かれたのがこの若冲
若冲は鶏の絵を沢山描いているが
これは滑稽で、
観るに笑いを誘って楽しい。



雄叫びを上げているかの様な雄鶏。




気ままに、石燈籠に飛び乗り尾っぽをピンと立て得意げに遊ぶ鶏。




のんびりと、地面の餌をついばむもの。
歩いても、止まっても、つくだんでも、あーもう鶏のしぐさを全部捉えている。
滑稽なほどのデフォルメ?省略?マンガ的?な描き方で鶏を捉えている。

何度も屏風の前を行ったり来たりして鶏と目を合わせ、笑ってしまう。

楽しい。



東京からはるばる帰って来た田能村竹田や、高橋草平に、富岡鉄斎の作品など、
駆け足で観てきました。
(東京国立博物館名品展では撮影OKでした。)







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お母さん

2018年12月01日 | 母さんと暮らして



母が特養に移って13日目。
母の精神的不安定がずっと続いて、この数日は発熱が続き落ち着かない。





みんなが、安心して落ち着くはずだったのに
そうはいかない毎日。

発熱の原因もはっきりしないで…

環境ががらっと変わったから変化について行けないのかも、とかも言われるけど。

これまで何度か具合が悪くなる事もありその度に乗り越えて来た母。来年3月で、98歳。
いつ何があってもおかしくない日々。

折々、すごく頑張って生きて来たんだな と感じる日々。



ここで、少し元気を取り戻して、
穏やかなちょっとだけでも幸せな時間を過ごして欲しいと、
今、願っている。


母と長く暮らした鶴見崎の秋に咲いていたノジギクが、今年も良く咲きました。




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