インドで、“ユーチューバー村”と呼ばれる村が話題になっているそうですね。
人口3000人のうち約1000人がyoutuberというトゥルシー村。ここでは誰もがエンターテイナーなんです。
…やっぱり時代は動画なのかなー。私は挙動不審気味なのでとてもとても顔出しで素ボイス披露できる自信はありません。
動画がなぜここまでの誘因力を持つのか。
文字媒体も悪くないとは思うんですけれどね…マイペースで読める、繰り返し読みたいところを反芻できる、コピペも即メモもリンク辿りもモビリティがすごい。等々。
陳腐な言い方になりますがやっぱり、「人」が主役だからでしょうか。
文章は概念が主役になりますけれど、人というのも相当な概念ネットワークですよ。
概念みたいに対立や類推などの論点ばってる構造軸というのを軽々と飛び越えて自由にフォーカスを転がすことができる。
あとは音声ですね。声の調子やテキスト起こしにすらすくい上げられない「あー」とか「もしもしもしもし♪」みたいなフィラーやパラ言語のようなもの、
これらは何とも形容しがたい、時として言語内容よりも雄弁な情報量をもつものであります。体温とか熱量とか。
よく画像の情報量がテキストに比べて圧倒的とか言われておりますがブログとかのテキスト主体でも必要があれば適宜画像を配置できますので実質差異はないものと思います。
あまり限定的な対比構図に持ち込むのは安易なる陥穽であり一側面を過度に切り取って専断してしまうのは早計というものです。
とにもかくにも人がしゃべる事には受け手の感情やエピソードと結びついて額面通りのテキスト記憶の範疇では到達しえない強固な定着力をもつという特異性があります。
今回の記事では、そういった人・ヒト・の存在性とか体温に着目して
周到に編集されたストックとしての動画ではなく、ライブ感をあるがままに伝えることのできる媒体、
そして近年異様に盛り上がってきている「ライブ配信アプリ」に焦点を当てて調査してみました。
最近妙に騒がしいtwitter界隈の渦中ではありますが今回も「Yahoo!リアルタイム検索アプリ」をフル活用してつぶやきデータを分析してみたいと思います。
まずは調査の発表の前にいくつか前置きを…。
・今回の調査は1日はおろか3~4時間でさえつぶやき数がオーバーフローしてすぐに+999を超えてしまうほど流れが速かったので、計測時間はほぼ1時間というスピード調査です。
・日曜日のゆうどきの過密タイムだったので、各運営側のプロモツイートであるとかイベント告知など、ホルダー側のつぶやき瞬間風速の事情やたまたま低浮上の陣営などの個(法)人差があるので今回の結果はただのサンプル1に過ぎません。日時を変えれば違う結果になることも十分考えられます。
・有力なライブ配信プラットフォームであるインスタライブも候補に挙がっていたのですがこちらはもう既に確立された有名人のプロモツールになっているという実態もあるのでもっと素人さんに目を向けようということで今回は除外させていただきました。
それでは調査項目はこちらです↓
各項目の説明はもうちょっと下に説明しておきます。
気になる結果は↓こちら
調査期間:2022年11月6日-11月6日(1時間)
1.ふわっち 172
2.ポコチャ 401
3.17LIVE 283
4.ハクナ 54
5.Spoon 347
6.ミラティブ 999+
7.ミクチャ 534
8.voicy 42
9.ツイキャス 223
10.ニコ生 201
【各キーワードの解説】
ふわっち:飲み配信や本音トーク絢爛、独特の動物枠により匿名・名乗り・過疎救済などビジターコントロールもある
ポコチャ:DeNAが運営している。時給制+盛り上がりダイヤでライバーにもモチベーション維持になる
17LIVE:見る専の方にも優しい規模感だが競争も厳しい。台湾発を経て日本にグローバル本社を移転
ハクナ:顔出し配信、ラジオ配信(こちらがメイン)、コラボ配信ができるゆるコミュライブ配信アプリ
Spoon:音声配信に特化したアプリ。LIVE、CAST、TALK(声の掲示板)の3大機能に加え寝落ちタイマーもある
ミラティブ:ゲーム配信に特化したライブ配信アプリ。今回調査では圧倒的なつぶやき数を誇った
ミクチャ:女子中高生に圧倒的な人気の動画投稿SNSだがライブも熱い
voicy:審査があり一般人の参入障壁は高いが、聞くだけでも価値のある濃度の高い音声コンテンツ
ツイキャス:Twitterと連携して簡単に配信の告知ができることが特徴。合言葉入室でプライベートな運用も可
ニコ生:独特の文化を醸したニコニコ動画のライブバージョン。チケット・グッズ・チャンネル等導線も厚い
アウェイジャンルもたまには飛び込んでみるものですね。
少しだけアプリを入れて体験してみたのですが、あれですね独特のコミュケーション作法とかエールとか投げ銭で派手にエフェクトがかかったり
垂れ流しで聞きたいのに案外チャット的なトークが進行して画面を注視していないと流れについていけない…トホホ。なんてことも。
でも戸惑いながらではありますが空気感はつかめたと思います。
ちょっとした発見だったのはアウェイジャンルゆえかクリティカルシンキング(批判的思考)であれこれ文句をたれながらいろいろ発想が湧いて出てきたこと。
私が普段見がちな動画は知識や見識を与えてくれるものが多くてそのたびになるほどなるほどと咀嚼する「うなづきコンテンツ」が多いのですが
うなづきが多いとかえって自分の中から出てくる源泉を引き出し忘れて、つい聞き入ってしまうのです。
半面ライブ配信動画は演者も素人、慣れないコミュニケーション、自分の中の場違い感を取り繕うにも似た感覚で
今起こっている現象は何なのか、話題への没入もそこそこに、完全に"システム"として"素材"として分析したくなる自分が気づいたらそこに出てきます。
ペンタクラスタキーボードは単に入力インターフェースだけでなく、ブロゴスフィアやユーザープロファイリングなどコミュニケーション全般にもその関心対象を広げていっているので
もっとこうできないか、キーワード資源の活用、列挙Pediaや話題叢データベースとの連携で馴れ合い活動よりもweb探求行動と紐づけながら参照できないか
…などなど新しい発想のかけらがモリモリ湧いてきます。
機会が熟したらいずれおぼろげなそれらをカタチにしていきたいのですが今回は語るに及ばず。ということで。まだウォッチ中の身でありますので。
ひとつだけかいつまんでみると今回の学びで
推しマーク(絵文字付きID)っていう文化の処断をどうするのか、という問題が出てきました。
ペンタククラスタキーボードでは文章の読み上げを念頭に入れているので絵文字のアクセシビリティには抑制的な方針です。
しかし推しマークの文化はユーザー間の自己表現の一部となっておりますし、名前のカブリを回避する手段として識別子として運用上理に適っています。
配信アプリの中には絵文字付きIDへの変更を一種のプレミアムとして位置づけ、課金額やユーザーレベルの条件付けを課しているものもあります。
もはや、個性的なリテラルはお金を払ってでも手に入れたい価値であり、新たな商習慣として
「文字の表現力をお金で買う」
時代が来ているのです。
こういうのをみるとワクワクします。けしからんと憤るどころかもっとやれやれ、私としましてはいけいけどんどんです。
絵文字に塩対応なペンタクラスタキーボードの枠組みとしてはいずれ名前ユニークネス枯渇問題(名ユ枯)に直面することは明らかでありますのでなにか対策を立てる必要があります。
絵文字を使わないとなると補助的なアイデンティファイ手段として名前の後ろに@(アットマーク)なんちゃらって付ける@記法がありますが
これに触発されて「しおり記法」をいうのを考えつきました。
しおり記法:名前の後に*話題叢データベースへの直近参照先 をつける
しおりのマークは何でもいいです。本に挟むブックマークのしおりです。
推しマークでは課金で自らの名前の識別性を買っておりましたが、しおり記法はWikipediaみたいに整備された話題叢データベースに新しい項目を追加編集した"編集労力"というのを対価にします。
文字通り、ユーザーの歴史そのものが卓越した識別子となって名前の固有性を担保するのです。
ふだんのリスナーはアプリ画面の馴れ合いに時間を奪われることなく、ZOSIデバイスメイン画面で話題叢を見ながらDigりたい項目をながら閲覧して必要とあらばフィードバックを返して概念資源の編集へ参加・ノーティングしたりします。
うーん♪夢がひろがりんぐ!
まあ実際のところ必ずしもライブ配信という形をとらなければいけないというほどでもないし
ライブのテキスト媒体とコミュニケーションツールの融合だとか肝心の概念データベースはどうなるのか大風呂敷にもほどがあるので
あまり期待させすぎるのも良くないので余裕があれば取り組んでみる「意欲課題」としたいと思います。
以上、ちょっと脱線しすぎてしまいましたがライブ配信界隈の熱量をわが糧として今後も精進していきたいと思います。
こんどはVoicy試してみようかな…。
あ、久しぶりにオードリーのオールナイトニッポン、聞かなきゃ^^;