変換三属性の属性ハ=ハ万では接頭語接尾語などの他に抽象的概念をあらわす言葉に用いるとあるのですが、この"抽象的"というのがまさに抽象的で何かぼんやりとした定義なのでときに扱いに困ってしまいます。
いろんな切り口があろうかと思いますが、かろうじて「こんな性質だよ」と言えそうな具体例がありましたのでここで列挙したいと思います。
属性ハの受け持つ役割は多岐にわたるので、これをもって抽象概念モノの適用例の全てとするには言い足りない面もあるので今件ではあくまで典型的でわかりやすいとの切り口から採り上げるものとします。
とりあえず列挙しますと
<属性ハの抽象名詞の例>
旨・為・甲斐・空き・味・フリ・ネタ・ハシリ・魁・所為・表・斜(ハスに見る)・ノリ・事・筈・屑・空・誼
などがあります。それぞれの語の同音語との対照を<属性ハ:名詞>・<属性ロ:用言>・<属性ハ:抽象>の順で並べる(ない場合は飛ばします)と、
<胸/棟・無ね・旨/宗/(棟)> - 宗は旨と同様の意味です。志もあるがこれは通常変換の単漢字ぞろぞろで出します。(棟)は1棟2棟の単位系でもあるので属性ハを兼任します。
<-・溜め/貯め/矯め/タメ・為/タメ> - タメはタメ年のタメ(様態/計数的)ですので属性ロ/ハを兼任します。為は式約概念です。
<貝/会・買い/飼い/怪/下位・甲斐/解/魁/下位/改/回/会> -下位は様態でも計数的でもあるので属性ロ/ハを兼任します。属性ハには解/下位/改/回などの構造的概念が並びますが甲斐/魁/会の方は式約概念です。(魁より始めよ:物事のはじめ)
<秋/亜紀/安芸・空き/飽き/開き/厭き・空き> - 空きは用言と空きスペースの空き=式約概念なので属性ロ/ハを兼任します。
<アジ/鯵・-・味> - 味は式約概念です。
<-・振り/降り/不利・フリ/ふり/不利> - 不利は様態でもあり有利不利対義語ペア概念でもあるので属性ロ/ハを兼任します。フリは話題のフリ/~のフリをする共に式約概念です。
<ネタ・寝た・ネタ> - ネタは元来は式約概念として属性ハですが主語名詞使いもよくみられるので属性イを兼任します。
<-・走り/奔り・ハシリ> - ハシリは連用形から転じて先駆者を指す式約名詞なので属性ハです。
<さきがけ・先駆け・魁> - さきがけは政党名ですが固有名詞として属性イに所属させます。魁は式約概念です。
<セイ/生/精・/静/聖・所為/性/姓> - 属性イ:生を受けての生・木の精の精、静/聖はマイナーだが様態プロパティとしての静/聖、属性ハには性/姓などの構造概念もありますが所為は式約概念です。
<豹/雹/票・評・表/評> - 評はサ変動詞評するの評でもあり、○○評のように接尾語とも取れるので属性ロ/ハを兼任します。表は式約概念です。
<蓮・派す・ハス/斜> - 派すは派するの派す。斜に見るの斜は式約概念。
<海苔/糊・乗り/載り・ノリ/矩> - ノリはグルーヴをあらわす式約概念。矩は建築用語「矩が出ている」で使われる式約概念。直角。
<琴・糊塗/古都・事/コト> - 古都は都市の様態として属性ロ。事/コトは式約概念。言もあるが使い出があるのは「ゲン」と読ませる方。
<幡豆・恥ず/愧ず・筈/はず/ハズ> - 幡豆は地名。筈/はず/ハズは式約概念です。
<葛/九頭・クズ・屑/クズ> - クズは人物の様態の形容としてのものと、役に立たないものまたはより分けたあとの残りかすの意で式約概念。両方を兼任する。
<唐/から・辛/空・空/家ら/蚊ら> - 唐は古代中国のもの、辛は辛いの短縮、空は空いている状態でもあるが辛より順位を低く兼任、もう一方の兼任・式役概念としての空は上位。
<好美/吉見/良美等・-・誼> - 「昔の誼で…」親しい間柄をあらわす関係性の式約概念。
…説明なしにいきなり使ってしまいましたが、「式約名詞」「式約概念」というのは私の造語で文の構造上は補語や目的語になったりする主に名詞の形態をとる抽象的な語であります。
うまく説明できているか自信がありませんが犬や猫を総称して「動物」とするようなスタティック(=静的)な集約と違って、その形式のもつ提喩性を叙述の流れの中に配して単なる集約以上に形状・様態の種々性から離れて機能できるポテンシャルを持った語です。
例えば「味」には甘い、辛いなど種々のものがありますがそれを「味」としてその形式ごと論じれる一段高い作用をもつ性質がこのような語にはある、ということです。
やれしょっぱいだとか、苦いだとか個々の話題に向かうだけでは、「技術は稚拙だが味がある」のような転義した用例は決して出てきませんね。そのような表現のキーになる象徴的な言葉です。
挙げた例の中に何例か動詞の連用形から転じた(=転成名詞)ものがありますが、これらについては奥が深そうなので式約名詞とは別立ての論で臨んだ方がいいかも知れません。
これらのよろづ(≒品詞)の判別は文脈解析などの処理でどの種の文法機能をもつものかおのずと理解できている例もあるかと思いますが局所的に別用の語を選択したい時や、あえての式約名詞づかいのためにもユーザー側からの関与(=三属性キー選択)によるところも大きいといえるので三属性変換での使い分けは有用ではないかと思われます。
いろんな切り口があろうかと思いますが、かろうじて「こんな性質だよ」と言えそうな具体例がありましたのでここで列挙したいと思います。
属性ハの受け持つ役割は多岐にわたるので、これをもって抽象概念モノの適用例の全てとするには言い足りない面もあるので今件ではあくまで典型的でわかりやすいとの切り口から採り上げるものとします。
とりあえず列挙しますと
<属性ハの抽象名詞の例>
旨・為・甲斐・空き・味・フリ・ネタ・ハシリ・魁・所為・表・斜(ハスに見る)・ノリ・事・筈・屑・空・誼
などがあります。それぞれの語の同音語との対照を<属性ハ:名詞>・<属性ロ:用言>・<属性ハ:抽象>の順で並べる(ない場合は飛ばします)と、
<胸/棟・無ね・旨/宗/(棟)> - 宗は旨と同様の意味です。志もあるがこれは通常変換の単漢字ぞろぞろで出します。(棟)は1棟2棟の単位系でもあるので属性ハを兼任します。
<-・溜め/貯め/矯め/タメ・為/タメ> - タメはタメ年のタメ(様態/計数的)ですので属性ロ/ハを兼任します。為は式約概念です。
<貝/会・買い/飼い/怪/下位・甲斐/解/魁/下位/改/回/会> -下位は様態でも計数的でもあるので属性ロ/ハを兼任します。属性ハには解/下位/改/回などの構造的概念が並びますが甲斐/魁/会の方は式約概念です。(魁より始めよ:物事のはじめ)
<秋/亜紀/安芸・空き/飽き/開き/厭き・空き> - 空きは用言と空きスペースの空き=式約概念なので属性ロ/ハを兼任します。
<アジ/鯵・-・味> - 味は式約概念です。
<-・振り/降り/不利・フリ/ふり/不利> - 不利は様態でもあり有利不利対義語ペア概念でもあるので属性ロ/ハを兼任します。フリは話題のフリ/~のフリをする共に式約概念です。
<ネタ・寝た・ネタ> - ネタは元来は式約概念として属性ハですが主語名詞使いもよくみられるので属性イを兼任します。
<-・走り/奔り・ハシリ> - ハシリは連用形から転じて先駆者を指す式約名詞なので属性ハです。
<さきがけ・先駆け・魁> - さきがけは政党名ですが固有名詞として属性イに所属させます。魁は式約概念です。
<セイ/生/精・/静/聖・所為/性/姓> - 属性イ:生を受けての生・木の精の精、静/聖はマイナーだが様態プロパティとしての静/聖、属性ハには性/姓などの構造概念もありますが所為は式約概念です。
<豹/雹/票・評・表/評> - 評はサ変動詞評するの評でもあり、○○評のように接尾語とも取れるので属性ロ/ハを兼任します。表は式約概念です。
<蓮・派す・ハス/斜> - 派すは派するの派す。斜に見るの斜は式約概念。
<海苔/糊・乗り/載り・ノリ/矩> - ノリはグルーヴをあらわす式約概念。矩は建築用語「矩が出ている」で使われる式約概念。直角。
<琴・糊塗/古都・事/コト> - 古都は都市の様態として属性ロ。事/コトは式約概念。言もあるが使い出があるのは「ゲン」と読ませる方。
<幡豆・恥ず/愧ず・筈/はず/ハズ> - 幡豆は地名。筈/はず/ハズは式約概念です。
<葛/九頭・クズ・屑/クズ> - クズは人物の様態の形容としてのものと、役に立たないものまたはより分けたあとの残りかすの意で式約概念。両方を兼任する。
<唐/から・辛/空・空/家ら/蚊ら> - 唐は古代中国のもの、辛は辛いの短縮、空は空いている状態でもあるが辛より順位を低く兼任、もう一方の兼任・式役概念としての空は上位。
<好美/吉見/良美等・-・誼> - 「昔の誼で…」親しい間柄をあらわす関係性の式約概念。
…説明なしにいきなり使ってしまいましたが、「式約名詞」「式約概念」というのは私の造語で文の構造上は補語や目的語になったりする主に名詞の形態をとる抽象的な語であります。
うまく説明できているか自信がありませんが犬や猫を総称して「動物」とするようなスタティック(=静的)な集約と違って、その形式のもつ提喩性を叙述の流れの中に配して単なる集約以上に形状・様態の種々性から離れて機能できるポテンシャルを持った語です。
例えば「味」には甘い、辛いなど種々のものがありますがそれを「味」としてその形式ごと論じれる一段高い作用をもつ性質がこのような語にはある、ということです。
やれしょっぱいだとか、苦いだとか個々の話題に向かうだけでは、「技術は稚拙だが味がある」のような転義した用例は決して出てきませんね。そのような表現のキーになる象徴的な言葉です。
挙げた例の中に何例か動詞の連用形から転じた(=転成名詞)ものがありますが、これらについては奥が深そうなので式約名詞とは別立ての論で臨んだ方がいいかも知れません。
これらのよろづ(≒品詞)の判別は文脈解析などの処理でどの種の文法機能をもつものかおのずと理解できている例もあるかと思いますが局所的に別用の語を選択したい時や、あえての式約名詞づかいのためにもユーザー側からの関与(=三属性キー選択)によるところも大きいといえるので三属性変換での使い分けは有用ではないかと思われます。
雑多に例をあげてみますが三属性変換で使い分けのできるちょっとうれしい変換事例です。
特に断りのない限り第一の例が属性イ(名詞)に分類される変換とします。その次に続いたものは適宜解説します。
<台風・タイ風> - タイ風は接尾語がつくので属性ハです。
<アリエル・有り得る> - 有り得るは用言なので属性ロです。
<カルカッタ・軽かった> - 軽かったは用言なので属性ロです。
<蠟梅・狼狽> - 狼狽はサ変名詞あるいは様態をあらわす語なので属性ロです。
<硫黄・言おう> - 言おうは用言なので属性ロです。
<囲碁・以後> - 以後は時間の区切り概念なので属性ハ(第三の属性)です。
<風・風邪> - 風邪は風邪をひいたで使われるほか風邪という状態をあらわすので属性ロです。
<空気・食う気> - 食う気は意思状態のあらわれている様態なので属性ロです。
<映画は眉間ですが・未見ですが> - 眉間は名詞、未見は接頭語「未」のつく語なので属性ハです。
<秋っぽい感じ・飽きっぽい感じ> - 「っぽい感じ」全体でひとくくりにすると様態なのですが、局所的に見ると秋は名詞なので属性イ、飽きは動詞なので属性ロです。
<潜水衣・センスいい> - センスいいは助詞が省略されていますが評価・判断・意見を述べた用言なので属性ロです。
これらの例は三属性キーで使い分けができますが、通常変換したときにどれが第一候補に来るのかは学習の度合い、文解析の詳細な動作が不確定なので何とも言えません。
ただ通常変換の傾向で属性ロのものに変換されやすいというのがあるので多少影響してくるかもしれません。
ユーザーがどちらの語かを使い分けるために三属性変換でアクセスしやすい意思反映ができるのは有用かと思います。もちろん意図に反する変換が出てきてしまった時も修正しやすいでしょう。
秋っぽい感じ-のようなひとかたまりで見ると属性ロとされるものでも要素要素に着目したとき名詞やその他の属性が浮かび上がる例はフレーズの区切り方次第で着目属性が変わってくる問題として奥の深いケースであり今後の考察課題になってくるかと思います。
区切りの仕方の問題はセンスいい-のように助詞を省略した文においても大いに関係してきそうですし、例えば「星降る夜」みたいなものは「星」に注目するのか「星降る」までなのか「星降る夜」全体を一気にとらえるのか、あまり細かく着目点が細分化するのも煩雑になってきますしなかなか頭の痛いところです。
それらの諸問題は新たな糸口・観点が見つかり次第再考察していきたいと思います。
問題は山積みなんですが当記事で列挙した「ちょっとうれしい変換」は三属性変換の利点が端的に表れた好例かと思いますので気を取り直しつつまずは三属性変換のメリットを示すことができたので良しとします。
特に断りのない限り第一の例が属性イ(名詞)に分類される変換とします。その次に続いたものは適宜解説します。
<台風・タイ風> - タイ風は接尾語がつくので属性ハです。
<アリエル・有り得る> - 有り得るは用言なので属性ロです。
<カルカッタ・軽かった> - 軽かったは用言なので属性ロです。
<蠟梅・狼狽> - 狼狽はサ変名詞あるいは様態をあらわす語なので属性ロです。
<硫黄・言おう> - 言おうは用言なので属性ロです。
<囲碁・以後> - 以後は時間の区切り概念なので属性ハ(第三の属性)です。
<風・風邪> - 風邪は風邪をひいたで使われるほか風邪という状態をあらわすので属性ロです。
<空気・食う気> - 食う気は意思状態のあらわれている様態なので属性ロです。
<映画は眉間ですが・未見ですが> - 眉間は名詞、未見は接頭語「未」のつく語なので属性ハです。
<秋っぽい感じ・飽きっぽい感じ> - 「っぽい感じ」全体でひとくくりにすると様態なのですが、局所的に見ると秋は名詞なので属性イ、飽きは動詞なので属性ロです。
<潜水衣・センスいい> - センスいいは助詞が省略されていますが評価・判断・意見を述べた用言なので属性ロです。
これらの例は三属性キーで使い分けができますが、通常変換したときにどれが第一候補に来るのかは学習の度合い、文解析の詳細な動作が不確定なので何とも言えません。
ただ通常変換の傾向で属性ロのものに変換されやすいというのがあるので多少影響してくるかもしれません。
ユーザーがどちらの語かを使い分けるために三属性変換でアクセスしやすい意思反映ができるのは有用かと思います。もちろん意図に反する変換が出てきてしまった時も修正しやすいでしょう。
秋っぽい感じ-のようなひとかたまりで見ると属性ロとされるものでも要素要素に着目したとき名詞やその他の属性が浮かび上がる例はフレーズの区切り方次第で着目属性が変わってくる問題として奥の深いケースであり今後の考察課題になってくるかと思います。
区切りの仕方の問題はセンスいい-のように助詞を省略した文においても大いに関係してきそうですし、例えば「星降る夜」みたいなものは「星」に注目するのか「星降る」までなのか「星降る夜」全体を一気にとらえるのか、あまり細かく着目点が細分化するのも煩雑になってきますしなかなか頭の痛いところです。
それらの諸問題は新たな糸口・観点が見つかり次第再考察していきたいと思います。
問題は山積みなんですが当記事で列挙した「ちょっとうれしい変換」は三属性変換の利点が端的に表れた好例かと思いますので気を取り直しつつまずは三属性変換のメリットを示すことができたので良しとします。
<映える・生える・栄える・這えるを三属性で使い分ける>
映える…属性ハ(第三の属性)
生える…属性ロ(用言全般)
栄える…属性ロ(用言全般)
這える…通常変換で対応(古文表現の「這う」の已然形/命令形に完了・継続の助動詞「り」の連体形「る」が接続したものでありモダリティのついた用言)
ポイント:映えるは全体と調和して引き立つの意味があり周囲と対比しているという構図があります。似た意味の栄えるは名誉・立派さなど属人的なものが対象ですが映えるの方は事物全般に使えるのでより対比的で第三の属性に当てはまります。
もう一例
<充てる・当てる・宛てるを三属性で使い分ける>
充てる…属性ハ(第三の属性)
当てる…属性ロ(用言全般)
宛てる…属性ロ(用言全般)
ポイント:充てるにはリソースの充当・振り向ける・役割につく人を立てるの意味があり人間の動作・行動というよりも采配・裁断に重きを置いていますので属性ハの第三の属性です。宛てるも人門を指示するところがありますが、手紙やメッセージを書く・送るに帰着するので一般動作とみなし属性ロとします。
もう一例
<逝く・行く・幾を三属性で使い分ける>
逝く…属性ハ
行く…属性ロ
幾…属性ハ
ポイント:逝くは標準の状態では行く-となり誤変換で困ることは減ったと思いますが、あえて言葉通り他界するの意味で使う時は意識的に属性を区別して選択することでまれな用に対応します。人が亡くなることを殊更特別視して第三の属性にしたのではなくあくまで機能上区別した方が使いやすいためです。
幾は幾年月・幾星霜などで使われる接頭語なので属性ハです。
もう一例
<看る・見る・観る・診るを三属性で使い分ける>
看る…属性ハ(第三の属性)
見る…属性ロ(用言全般)
観る…属性ロ(用言全般)
診る…属性ロ(用言全般)
ポイント:看るは気を配り世話をするなどの意味がありますが、看破する、看做すなど周辺語彙の語感には認識において包括的な捉え方を決定づける機能があるので属性ハの第三の属性にします。
☆4例通して生える・当てる・行く・見るなどのような第一候補的な読み方のものではなく映える・充てる・逝く・看るなどのように一歩マイナーな表現で、かつ認識・構造上の変化が強調された”通機的”な語句に第三の属性が割り当てられています。
これらは用例変換やコロケーションを考慮した変換でも用例が多岐に渡っておりユーザーが適切な用法のものを選び出すのが困難な場合も多くあります。このような語句の変換においても第三の属性という逃げ道を用意してあり少なくともひとつは意識的に候補が絞れる余地があるのが重要なところだと思います。
映える…属性ハ(第三の属性)
生える…属性ロ(用言全般)
栄える…属性ロ(用言全般)
這える…通常変換で対応(古文表現の「這う」の已然形/命令形に完了・継続の助動詞「り」の連体形「る」が接続したものでありモダリティのついた用言)
ポイント:映えるは全体と調和して引き立つの意味があり周囲と対比しているという構図があります。似た意味の栄えるは名誉・立派さなど属人的なものが対象ですが映えるの方は事物全般に使えるのでより対比的で第三の属性に当てはまります。
もう一例
<充てる・当てる・宛てるを三属性で使い分ける>
充てる…属性ハ(第三の属性)
当てる…属性ロ(用言全般)
宛てる…属性ロ(用言全般)
ポイント:充てるにはリソースの充当・振り向ける・役割につく人を立てるの意味があり人間の動作・行動というよりも采配・裁断に重きを置いていますので属性ハの第三の属性です。宛てるも人門を指示するところがありますが、手紙やメッセージを書く・送るに帰着するので一般動作とみなし属性ロとします。
もう一例
<逝く・行く・幾を三属性で使い分ける>
逝く…属性ハ
行く…属性ロ
幾…属性ハ
ポイント:逝くは標準の状態では行く-となり誤変換で困ることは減ったと思いますが、あえて言葉通り他界するの意味で使う時は意識的に属性を区別して選択することでまれな用に対応します。人が亡くなることを殊更特別視して第三の属性にしたのではなくあくまで機能上区別した方が使いやすいためです。
幾は幾年月・幾星霜などで使われる接頭語なので属性ハです。
もう一例
<看る・見る・観る・診るを三属性で使い分ける>
看る…属性ハ(第三の属性)
見る…属性ロ(用言全般)
観る…属性ロ(用言全般)
診る…属性ロ(用言全般)
ポイント:看るは気を配り世話をするなどの意味がありますが、看破する、看做すなど周辺語彙の語感には認識において包括的な捉え方を決定づける機能があるので属性ハの第三の属性にします。
☆4例通して生える・当てる・行く・見るなどのような第一候補的な読み方のものではなく映える・充てる・逝く・看るなどのように一歩マイナーな表現で、かつ認識・構造上の変化が強調された”通機的”な語句に第三の属性が割り当てられています。
これらは用例変換やコロケーションを考慮した変換でも用例が多岐に渡っておりユーザーが適切な用法のものを選び出すのが困難な場合も多くあります。このような語句の変換においても第三の属性という逃げ道を用意してあり少なくともひとつは意識的に候補が絞れる余地があるのが重要なところだと思います。
7[あやまる][うかがう][あう][あずかる]
<誤る・謝るを三属性で使い分ける>
誤る…属性ハ(第三の属性)
謝る…属性ロ(用言全般)
ポイント:誤るは正誤の概念があるので第三の属性とします。謝るは人間の動作の側面が誤るよりより強いので属性ロになります。
もう一例
<伺う・窺う・覗うを三属性で使い分ける>
伺う…属性ハ(第三の属性)
窺う…属性ロ(用言全般)
覗う…属性ロ(用言全般)
ポイント:窺うには一部分から察して読み取る、様子をみる、機会を待つ、覗うにはひそかにのぞいて様子を見る、の意味があり一行動として完結している観があります。
属性ハの伺うには何度でも伺う可能性があるのがその都度的であり謙譲語でもあることから特徴性があるので属性ハの第三の属性に分類します。
もう一例
<合う・会う・逢う・遭う・遇うを三属性で使い分ける>
合う…属性ハ(第三の属性)
会う…属性ロ(用言全般)
逢う…属性ロ(用言全般)
遭う…属性ロ(用言全般)
遇う…属性ロ(用言全般)
ポイント:合うはマッチング・合一・適合のメカニズムがあって事象のトポロジカル性があります。他の動詞の連用形を受けて接続する、-し合う・殴り合うなどの語はこの限りでなく通常変換の範疇とします。
他の「あう」は人と会う・たまたまあう・不運にしてあう・巡りあい惹かれあいの中であうなどそれぞれニュアンスがありますが人間存在が主体の動詞ですので用言全般の属性ロで対応します。
もう一例
<与る・預かるを三属性で使い分ける>
与る…属性ハ(第三の属性)
預かる…属性ロ(用言全般)
ポイント:与るは関与する・関わるの意または目上の人から好意・評価の表れとして受け取るの意がありやや抽象的な概念であり、預かるの方はより個人本意的で行為としての側面が強いのでそれぞれ「与る」を属性ハ(第三の属性)、「預かる」を属性ロ(用言全般)に分類したいと思います。
☆4例通して個々の人間の具体的な動作・行為のニュアンスが強いとき属性ロとなり、存在のありよう・状態の叙述は属性ハとなる基本則があります。
これらは統一・一貫した判断基準によって分類されるものではなくその時その時の同訓異字との場当たり的な比較によってなされるもので局所的ではありますが、同訓異字の衝突による問題を回避する用においては有効な手段だと思います。
ただ属性ハ(第三の属性)の語の場合よく使う表現でも通常変換を回避してわざわざ個別属性を入力しなければならないのかという懸念があり判断の分かれるところです。もしもともと変換判断の苦手な種の同訓異字であれば大ざっぱながら区別して変換できるのはやる意味が少しはあると思います。
<誤る・謝るを三属性で使い分ける>
誤る…属性ハ(第三の属性)
謝る…属性ロ(用言全般)
ポイント:誤るは正誤の概念があるので第三の属性とします。謝るは人間の動作の側面が誤るよりより強いので属性ロになります。
もう一例
<伺う・窺う・覗うを三属性で使い分ける>
伺う…属性ハ(第三の属性)
窺う…属性ロ(用言全般)
覗う…属性ロ(用言全般)
ポイント:窺うには一部分から察して読み取る、様子をみる、機会を待つ、覗うにはひそかにのぞいて様子を見る、の意味があり一行動として完結している観があります。
属性ハの伺うには何度でも伺う可能性があるのがその都度的であり謙譲語でもあることから特徴性があるので属性ハの第三の属性に分類します。
もう一例
<合う・会う・逢う・遭う・遇うを三属性で使い分ける>
合う…属性ハ(第三の属性)
会う…属性ロ(用言全般)
逢う…属性ロ(用言全般)
遭う…属性ロ(用言全般)
遇う…属性ロ(用言全般)
ポイント:合うはマッチング・合一・適合のメカニズムがあって事象のトポロジカル性があります。他の動詞の連用形を受けて接続する、-し合う・殴り合うなどの語はこの限りでなく通常変換の範疇とします。
他の「あう」は人と会う・たまたまあう・不運にしてあう・巡りあい惹かれあいの中であうなどそれぞれニュアンスがありますが人間存在が主体の動詞ですので用言全般の属性ロで対応します。
もう一例
<与る・預かるを三属性で使い分ける>
与る…属性ハ(第三の属性)
預かる…属性ロ(用言全般)
ポイント:与るは関与する・関わるの意または目上の人から好意・評価の表れとして受け取るの意がありやや抽象的な概念であり、預かるの方はより個人本意的で行為としての側面が強いのでそれぞれ「与る」を属性ハ(第三の属性)、「預かる」を属性ロ(用言全般)に分類したいと思います。
☆4例通して個々の人間の具体的な動作・行為のニュアンスが強いとき属性ロとなり、存在のありよう・状態の叙述は属性ハとなる基本則があります。
これらは統一・一貫した判断基準によって分類されるものではなくその時その時の同訓異字との場当たり的な比較によってなされるもので局所的ではありますが、同訓異字の衝突による問題を回避する用においては有効な手段だと思います。
ただ属性ハ(第三の属性)の語の場合よく使う表現でも通常変換を回避してわざわざ個別属性を入力しなければならないのかという懸念があり判断の分かれるところです。もしもともと変換判断の苦手な種の同訓異字であれば大ざっぱながら区別して変換できるのはやる意味が少しはあると思います。
<新分野・新聞屋を三属性で使い分ける>
新分野…属性ハ(第三の属性)
新聞屋…属性イ(名詞全般)
ポイント:新は新しいことをあらわす接頭語なので第三の属性。新聞屋は[新聞]+[屋]と解釈して接尾語がつく語とも捉えられるが名詞的なはたらきが強く新分野の方がより第三の属性の趣向に沿っていると考えられます。
もう一例
<旧知・窮地・給地を三属性で使い分ける>
旧知…属性ハ(第三の属性)
窮地…本来は追い詰められて逃げ場のない苦しい状態や立場をあらわす名詞だが、様態を叙述する機能をもつためここでは属性ロと解釈します。
給地…属性イ(名詞全般)江戸時代、主君から家臣に与えられた知行地という意味の名詞。
ポイント:旧は古い物事・以前の・もとをあらわす接頭語なので第三の属性。「旧に復する」のように単独で使われた場合も急と区別しやすくするため第三の属性として変換します。
☆2例通して新⇔旧の対立概念はさまざまな語について意味を付加する接頭語として使われているので第三の属性とするのが妥当です。「しん」にはいろいろと他に同音異義パーツがありそうですが、「きゅう」は急と区別しやすく「旧姓」「旧交」などの語をすぐに浮かび上がらせることができるので便利そうです。
新分野…属性ハ(第三の属性)
新聞屋…属性イ(名詞全般)
ポイント:新は新しいことをあらわす接頭語なので第三の属性。新聞屋は[新聞]+[屋]と解釈して接尾語がつく語とも捉えられるが名詞的なはたらきが強く新分野の方がより第三の属性の趣向に沿っていると考えられます。
もう一例
<旧知・窮地・給地を三属性で使い分ける>
旧知…属性ハ(第三の属性)
窮地…本来は追い詰められて逃げ場のない苦しい状態や立場をあらわす名詞だが、様態を叙述する機能をもつためここでは属性ロと解釈します。
給地…属性イ(名詞全般)江戸時代、主君から家臣に与えられた知行地という意味の名詞。
ポイント:旧は古い物事・以前の・もとをあらわす接頭語なので第三の属性。「旧に復する」のように単独で使われた場合も急と区別しやすくするため第三の属性として変換します。
☆2例通して新⇔旧の対立概念はさまざまな語について意味を付加する接頭語として使われているので第三の属性とするのが妥当です。「しん」にはいろいろと他に同音異義パーツがありそうですが、「きゅう」は急と区別しやすく「旧姓」「旧交」などの語をすぐに浮かび上がらせることができるので便利そうです。