前々回、でにをは部の配置変更を行った際に「×」「○」キーを配置させたためテンキー部上部にあった「×」キーの場所は空白となったので、いろいろと勘案したところ「~」キーを配置させることにしました。
「~」は商品名、作品名、サブタイトルなどで多く使われるほか移動ルートの表記や数量カウント(特に時間や距離)の範囲表記にもよく使われるのでテンキー部にちょうどよくなじむかと思われます。
恥ずかしい話[Shift]+[へ]で簡単に出せることを最近知ったのですが、こっちのほうは[Shift]キー同時押しをせずともテンキー部からそのまま1キーで打鍵できるので今よりは若干すばやく押せると思うのですがどうでしょうか。
[補足事項]
これはもともとは[NUM LOCK]キーがあったところですが、[NUM LOCK]の本来のはたらきであるテンキー部を使ってカーソル移動をする(Offのとき)という機能は今ではほとんど使われなくなっているのでここをなくして代わりのキーを入れるということに問題はないと思います。
旧IBM-PCとの互換性維持のためにこの機能が辛うじて残されているとの話もありますが、ペンタクラスタキーボードの製品形態がタブレット端末の付属品となる場合もあるでしょうしデザイン上では本来的に不要なものをわざわざ入れる必要もないのでとりあえずはナシの方向で考えて、問題があれば後から変更すればよいのでとりあえずは暫定措置です。
なお「~」は日本語の約物記号である波ダッシュであり日本語文中で典型的に使われることを想定して選んだものですが、よく似た記号である「~」(チルダ)とそのバリエーション「˜」(SMALL TILDE)や「˷」(LOW TILDE)などは混用を避けるためこちらはタッチ液晶部でのチルダの変換などで対応するのが妥当であると思います。
細かな事を言えば見た目が全く同じである全角チルダの問題もあり文字コードに関する微妙に手こずりそうなトピックですのであまり深入りせず情報がまとまってから調整すればよいかと思います。
ただ暫定措置とはしてありますが近くおこないたい「ペンタクラスタキーボードの基本コンセプト 改訂版」には盛り込みたいのでそのキー配置図には掲載したい方針です。
ここのところキー配置変更・訂正の記事が続きましたがとりあえずはここまでで一応材料は出し終わったところです。
キーボード右端の[print screen][scroll lock][pause][Home][End][page up][page down]の特殊キー群を中ほどから上端部へ丸ごと移動させます。
かわりに[Enter][通常変換][Back Space][Delete][←][→][↑][↓]が中ほどの領域に配置移動します。要は位置を入れ替えたというわけです。
これは[Enter][通常変換]を押す頻度が高く、三属性変換の[変換イ][変換ロ][変換ハ]と連携して押す機会が多いだろうとの事で近くて押しやすくなるように配置し直しました。
これだけにはとどまらず今回思い切って[Back Space][Delete]の並びに新たに[左Delete]というキーを新設することにしました。
2つの削除系キーの一番左に、少し小さな形状で(区別しやすくするため)配置したこのキーはデバイス機構的に実現可能なのかはわかりませんがコンセプトとしてとりあえず提案してみてうまくいきそうなら本採用してもらいたいアイデアです。
このキーは文字通り左からの削除を行うキーであり通常の入力操作によって表示された文字列を変換した際に、アンダーバーなどをともなってひとかたまりづつ≪≫キーで移動して注目文節を反転あるいは強調表示しているところに、そのひとかたまりの先頭(左端)の文字からワンタッチで削除が行えるよう設定されたキーです。
通常入力文を打ち込み変換キーを叩いたところではカーソル(キャレット)の位置は文末にくるかと思いますがこのキーでは注目文節のかたまりの頭の文字に飛んでそこから後続する文字を一文字づつ消していく動作を想定しております。
注目語を頭から消して語句を修正したいときにわざわざカーソルを移動する手間が省けますしこのような語頭に飛んで消す動作は文字編集上割とよくありそうな動作なのでそれ専用のキーを設置することは便利かと思います。
このような動作をする文字編集が技術上可能なのかどうかはよくわかりませんがあくまでコンセプトなので意欲的に提案してみたいと思った次第です。
左Deleteはいかが?…ということでユーザーの使い勝手の向上に少しでもつながればいいかと思います。
まず「っ」の位置の大幅変更です。
これについては、断定の助動詞あるいは形容動詞の連用形「だっ」の入力が不便なためこれら連用形のときには別口入力「だ」を使わないでべた文で「だった」と入力することをブログ起ち上げ当初は言っておりましたが(だは終止形に限るとの表現で)、これではいかんせん具合が悪いのでもう少し押しやすい位置に見直すことになりました。
元はでにをは部左端にあった「っ」の位置ですが運指が「だっ(だった)」の形につなげやすくなるよう中央の斧の刃型キーの(ー、っ)キーに移動させました。
ただ中央とはいっても並置したうちの左側の斧の刃キーであり左-左打鍵で連続してしまうのではとの疑問がわいてくるかとも思いますが、熟慮の結果やはり左の斧の刃キーに配置することにしました。
理由としては助動詞あるいは形容動詞の未然形「だろ」につなげるときにら行キーが右側にあるので交互打鍵になるように(でにをはキー「だ」は左側にある)したためです。
「っ」の事とは直接かかわりはないのではと思われるかもしれませんが、「だろ」の運指上「だ」を右側にすることもできず「っ」は「ショック」のように「ゃゅょ」からつながる運指上どうしても左側にしなくてはならないのでやむなく「だ」と「っ」を同サイドに同居させる措置としました。
ここでは「っ」を中央付近のキーに配置したことによって左側の斧の刃キーの打鍵を越境交差して右手で打鍵させるという荒業に託して「だった」の打鍵をひとまず腑に落とすことにしました。でにをは部のキー配置は思いのほか変更しづらくすべてにおいて完璧な打鍵を満たすことは難しいのでここらを落としどころにした次第です。
これによりでにをは部左端の「っ」があったところが空いたため以前から懸案であった「です」の別口入力化を試してみるために「でs」キーを新設してそこに配置します。
「でs」なんて見慣れない刻印のキーかとは思いますがこれには理由がありまして、ですの未然形「でしょ」、連用形「でし」、終止形「です」と活用が3つにばらけるので(仮定形・命令形はない/連体形「です」は特殊)それら3語形に柔軟に対応するためあとに続く言葉によってワイルドカード的に変化する不定語素の形にしました。
具体的にいうと、下記の語をひと続きで入力しようとするとき
でしょう→[でs]ょう
でした→[でs]た
です→[でs]
のように入力します。
これで「です」も「だ」と同じように別口入力パーツとして肩を並べることになり、統一性が増しました。
なお「っ」のキーの新配置にともない、斧の刃型キー左の「ー、ん」だったところを修正し、「-、っ」としました。それによって「ん」が浮く形になり、従来1キーで占有していたスペースキーを有効に活用するためこのキーを廃止し上下2方向の斧の刃型キーを並置することにしました。
ここに「スペース、ん」を同居させて配置し収まりも良くなったかと思います。
最後に当初「r、R」キーとしていたものを「×r、○R」として若干修正しました。これは日本語入力文において入力が煩雑でありながらよく使う×、○の記号をシフトキー同時押しで容易に入力できるよう機能を付加して利便性を向上させるための措置です。「r、R」の単機能だけに別口入力キーを割くのはもったいない気もしますし、もともとル形動詞の砕けた言い回しは使わない人は全然使いませんから、ちょうど問題も解決できて一石二鳥だと思います。
×、○の記号は本当によく使いますしブログ開設当初のキーレイアウトでは×のみテンキー部から入力させる仕組みにしていましたがこの改正案で×○そろい踏みで配置も近いところにできてより扱いやすくなったかと思います。
それに口頭でキー名称を伝えるときもまるアール、バツアールと容易に区別できるのも強みになるので刻印上の表記も×、○がそのままつく形にした方が適当ではないかと思います。
代わりに使われなくなったテンキー部の×だったところについては後日解説したいと思います。
しかもコンセプトを説明していく体においては当然のように~になります、~であるから…などの断定口調を用いておりいささか不誠実であるかもしれませんがコンセプトの筋を際立たせたいがために精一杯背伸びをしてこのような言い口になっていることをどうかご理解いただきたいと思います。
もちろん根本的なことで技術的な誤解があれば早急に訂正したいと思っておりますし、プログラミングに関して微に入り細に入った解説は自重したい…もとい話しようがないのであまり深入りはしないように努めております。
ただこうしたインターフェイスがいい、こんなデータでやりとりすればいい、などの使い勝手に関して色々と想像していくことは決して安易な考え方からきているのではなく、ユーザーの利便性の向上に真剣に向き合ってのことだと認識していただきたいと思います。
こんなブログ主ぴとてつではありますが、ペンタクラスタキーボードのコンセプトを現実に実装・製造も含めた「開発」プロセスとして実行していくのは今の段階では非現実的だとは重々自覚しております。
たとえ私じゃない誰か優秀な人がいたからといってこのような広範にわたるコンセプトを「個人レベルで」実現できる人物はどこにもいないでしょう。
このような状況では頼みになるのはひとえにコンセプトがどれだけ練られているか?の完成度に懸かっているのだと思います。
まるで夢想のように思われる方もおられるかもしれませんが力強いコンセプトやビジョンには現実の事業を引っぱりだす力が備わっていると思うのです。
レオナルド・ダ・ヴィンチのヘリコプターのように優れた洞察から生まれた空想の産物は、たとえそのままの形で実現しなかったとしても確かにその後の機構装置開発に多くのインスピレーションを与えています。
現代の流体力学・航空力学の知識のある人から見ればこんなの飛ぶわけがない、と一蹴されてしまうこのアイデアですが、この500年以上も前に描かれた一つのスケッチがこうして時を経て現代に花開くなんてロマンあふれる話ではないでしょうか。そこには普遍的な「原形」のもつ価値が宿っていたことを物語っているのだと思うのです。
つまりアイデアが大事なのです。ペンタクラスタキーボードの基本コンセプトには「かなとアルファベットの完全分離」「でにをは別口入力」「三属性の変換」の3つが謳ってありますが、この要件を満たすものなら何もぴとてつの考案した多少運指に難のある、筋の悪いキーボードのカタチにはこだわらずとも何か同等の機能のある別の機構で実現されても良いのです。
コンセプトのもつ力が人を動かし、その時代の要請する機能基準を満たすカタチにいくらでも変化をしつつ具現化されていったとしても、原形のもつ価値は揺るがないものです。
あくまでも想像ですがこのペンタクラスタキーボードの製品としての形態は何かタブレット端末みたいなものに付属する形になるのか、あるいはデスクトップパソコンのメインキーボードとして独立したものになるのか、さらにはノートパソコン単体の中で組み込まれていくのかは現時点では全くわかりません。
何が最適な形態としてどう完結していくのかは未来の話として任せるにしても、コンセプトの原形のアイデアル(理想形)なものが具体化を推進する源泉となって人々が「使ってみたい」という関心を惹くためのきっかけになると思うのです。
何かまるでこのコンセプトが実現化されて、やれ事業化されたらこうなる…やれ製品形態はこうなる…などとさも現実のように書いてはおりますが、実現を信じずに夢見るものなどいません。ブログ主ぴとてつは至って本気です。
人間の想像力が、現実の科学技術の制約に後れをとっては情けない話です。想像の力は型にはめられてしまうことなく、つねに現実に先行していなければなりません。
ペンタクラスタキーボードのコンセプトも今後どう転がっていくのかまだわかりませんが、技術の最前線をいく方たちにとって少しでも示唆を与えられるものであってほしいと思います。
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(初出掲載:2017年6月10日)