2023年・第77回「読書週間」(10月27日~11月9日)が始まりましたね。
やっぱり秋の夜長は読書の秋!と言いたいところですが
私の読書傾向は恥ずかしながら小説・物語の類いをあまり読まないんですよ。
子供の頃から図鑑だとかブルーバックス文庫だとか集英社の情報・知識imidas(イミダス)とかがどちらかというと好みで全体的に雑学っぽいのが好きでしたね。
もし僕がZ世代に生まれていれば今頃少年期はwikipediaばっかり見ていたんじゃないでしょうか。
ネット環境がなじんだ以後も何かの解説本だとか漢字や日本語に関するウンチク本なんかをもっぱら読むのですがそればかりでは何か情動に欠けるというか
心象風景を耕すことも時には必要なんじゃないかなぁなんて、この年になるとふと我に返ります。
はっ!でも考えてみればウチの家庭では寝る前に読み聞かせをする習慣なんてなかった!
なんでも幼少期の頃に読み聞かせ原体験を通過していると大人になってからも物語に親しむという土壌が育まれるといいますし。
ちょっと、うらやましくなります。隣の芝生は青い、みたいな。
でもまあいいか。兄弟姉妹は多かったからまったく違う分野から吸収できたことも多かったし、
商売の関係上ゴシップ週刊誌とかビッグトゥモローとか鎌田敏夫の『新・里見八犬伝』なんてムフフな知識もひっそりと摂取できたのでそれはそれで良かったのかなーと思うことにします。
ノンフィクションと違って小説・物語のいいところは構成力の醍醐味が味わえるという事じゃないでしょうか。
解説本の構成は論旨や前提の展開の順序、重要なところは掘り下げて、っていう編集上の制約を受けるものでありますが
物語はディティールに緩急をつけることもできますしさして重要でなかったと思えたこともあえて掘り下げず伏線回収につなげるという展開的配置的自由度もあります。
あとは司馬遼太郎の時代小説などで登場人物による地の文での語りではなくて、作者視点、第三者視点による語りが適度に挿入されていて
時代背景や社会制度の描写が読者目線で理解しやすいように構成されていてえらく感心した覚えがあります。
語り手を自然な形でポジションチェンジしていく事も、読者-著者間の意思伝達のキャッチボールですから応酬として成り立てばどんな語り口でも良いのです。
展開を裏切れることもできる分、ストーリーのある小説はある意味読者との駆け引きに似た感覚に通じるものがあると思います。
やはり物語からでしか摂取できない栄養素というものが確かに存在するのでしょうね。
余談ですが読み聞かせと言えば「Amazon Audible」や「audiobook.jp」のように "音声で聴く本"のニーズが高まっています。
しばらく離れていたストーリーものの書籍もながら作業で聴くことができればスキマ時間を効率よく活用できるというものです。
むしろこういった小説・物語のように「音声の語り手」を通じて交わされるいとなみの方がオーディオブックの神髄を見せつけられると言った方が正しいのかもしれません。
すべての物語の原形はテキストではなく口承による伝承であったという事からもわかるように
やはり物語というものは音声に回帰するのが自然な帰結とも言えます。
さて話は変わって最近私はスマホいじりのルーティンに危機感を感じて電車の中では本を読むようになりました。
当記事執筆時ちょうど読み終わった本が
【ecriture 新人作家・杉浦李奈の推論 IV シンデレラはどこに】 松岡圭祐
です。
今回のテーマ、「物語の類型」にちなんでいろいろウンチク・含蓄の多そうな本書を選んで
柄にもありませんがちょっとミーハーなチョイスでカジュアルに読めそうなの無いかなーということで格好の題材を見つけました。
軸になるストーリーは「多くの人が目にするであろう童話・シンデレラの原典を探れ」。
学術的には「シンデレラ譚」とも呼ばれるシンデレラの伝承は世界各地に広がっており(東洋のものもある!)
物語の構造がどれも、
1)継母のいじめによるヒロインの試練
2)援助者の出現(鳥、魚、妖精、かぼちゃの馬車)
3)舞踏会、宴会といった非日常的な舞台
4)花嫁テスト
5)結婚によるハッピーエンド
のプロセスを経ており、無数のバリエーションがあります。
主人公は謎の脅迫者から「シンデレラ」の原典を1週間以内に探せとのメールを送り付けられ、でなければ身近な人物に累が及ぶぞ…と切羽詰まった状況に陥ります。
実際に災難が襲ってきて息つく暇もなく展開し、それと同時進行で
女子中高生を中心に急激にファンを増やした新人作家RENの快進撃。次々とベストセラーを生み出し話題の渦中にあるがこれに絡んで
複数の作家からのパクリ疑惑が持ち上がり、本業よりもそこで推理の才能を買われて相談を持ち掛けられる売れないラノベ作家・杉浦李奈が
東奔西走、獅子奮迅、対立陣営との対峙を繰り広げるビブリオ・ミステリー。
肝心のシンデレラ伝承の究明アプローチとしてたどり着いた手法は「コンピューターによるテキストマイニング解析」を用いて世界各所のテキストのデータを落とし込む事。
…なんていう現代的な題材も採り入れて緊張感のあるストーリーとなっていて読後感もさわやかでおすすめですよ。
と、いうわけで、世界中の神話や物語にプロットの原形となる類型が脈々と受け継がれている…これってロマンがありますよね。
今回のYahooリアルタイム検索アプリの調査は、そんな世界に点在する代表的な説話類型のタイプについて定点観測でつぶやき数をカウントしてみたものです。
とりあえず有名どころや文化的に定番なもの、エンターテイメントからも紐解いてみると典型的な説話類型の影響を受けているのがわかると思います。
調査項目は、こちらです↓
全部で10項目、いわゆる神話学や民俗学などの学術的見地からに加えて「デウス・エクス・マキナ」(機械仕掛けの神という意味の演劇・文芸用語)なども視野に入れてリスト入りさせました。
後述の【物語類型とその作品の例】なども併せてそれらの驚くべきバリエーションの数々を再発見してみてくださるとうれしいです。
気になる調査結果はこちら↓
調査期間:2023年10月14日-10月28日(15日間)
1.貴種流離譚 79
2.見るなのタブー 8
3.変身譚 12
4.異類婚姻譚 213
5.行きて帰りし物語 18
6.来訪神 107
7.末子成功譚 3
8.呪的逃走 1
9.デウス・エクス・マキナ 794
10.動物報恩譚 1
【物語類型とその作品の例】
貴種流離譚:アーサー王伝説、王様戦隊キングオージャー、ドラゴンクエスト
見るなのタブー:パンドラの箱、千と千尋の神隠し
変身譚:山月記、カフカ「変身」
異類婚姻譚:豊玉姫とホオリノミコト(海彦山彦神話)、美女と野獣
行きて帰りし物語:浦島太郎、バック・トゥ・ザ・フューチャー、ホビットの冒険
来訪神:ナマハゲ、サンタクロース、フーテンの寅さん
末子成功譚:三匹のこぶた、なら梨とり
呪的逃走:古事記のイザナギ、アイヌ伝承「パナンペとペナンペ」
デウス・エクス・マキナ:ちいかわの島二郎、水戸黄門
動物報恩譚:鶴の恩返し、ぶんぶく茶釜
(詳しい解説は割愛します)
特筆すべきは「貴種流離譚」。民俗学者の折口信夫によって見出された用語です。
現代でも時流の流れで台頭してきた「異世界モノ」や「悪役令嬢モノ」は貴種流離譚のテンプレを内包しているといわれており
異世界という事は異環境でもあり、元の世界や出自の源流にいたときの立場や能力が失われる局面を作り出すのにもってこいの設定です。
面白いことにカクヨムやアルファポリスなどでも作品検索に「貴種流離譚」などのタグが親切にも備わっておりこんなにも一般化している概念なのかと驚かされました。
また、冒頭の画像の片方のジョセフ・キャンベル(神話学の研究者)氏も、著書・「千の顔をもつ英雄」のなかで「ヒーローズ・ジャーニー」と呼ばれる世界の英雄伝説の共通概念を見出し
大いに感動したジョージ・ルーカスが1977年の映画スター・ウォーズの脚本・設定(3部作)にもまるまるそっくり適用して大ヒットを飛ばしたとの逸話もあります。
いやー、神話の力にはわれわれの心をつかんで離さない何か強烈な誘因力というのがあるのですね。
国家や社会や個人レベルの隅々にまで刷り込みが行き渡っている生得的な文化資源なのだなあとつくづく思います。
話は変わって、AIチャットで質問してみたのですけれど以下の回答が得られました。
「富豪が身分を隠して少ない所持金から再スタートして商才を発揮して這い上がっていくリアリティショー」には、いくつかの番組がありますが、おそらくあなたが探しているのは「Undercover Billionaire」でしょう。
この番組は、実在する富豪であるグレン・スターンズ氏が、自分の既存の資産やコネクションを使わずに、エリー市で100万ドルのビジネスを立ち上げることを目指すリアリティショーです。
グレン氏は、自分の名前やコネクションを使わずに、たった100ドルだけ持ってエリー市に向かいます。
そこで、彼はビジネスアイデアを考え、チームを結成し、90日以内に100万ドルのビジネスを立ち上げることを目指します。
これです、これ!
最初は日雇い労働者から始めて、小さな商売で転売したり節約に苦労したりして3ヶ月で億万長者になる…!
こんなセクセスストーリーも縁故主義や学歴偏重の不合理からくる反発を少なからず掬い取っているからなのでしょうか?
知恵ひとつで境遇を変えられるという公平さが現代の社会に失われつつあるのではないか?
それを確かめたいがために無一文とコネクションの断絶という"異世界"に放り込まれていやおうなしに奮闘する姿が見たい。
人々は新たに作り出された「現代の神話」に身をゆだねてみたくなる心の在り方ってものがいつの時代にもあるものなのですね。
これも間違いなく、「貴種流離譚の一種」だと思います。
興味の沸いた方はディスカバリーチャンネルの 「UNDERCOVER BILLIONAIRE」 で検索してみてください。
さて今回はいかがでしたか?
「歌は世につれ世は歌につれ」
「リアルタイムアプリも世の世相を映す鏡」
「今回は神話や物語の類型に迫ってみました」
「それでは歌っていただきましょう!」
・・・と昭和の歌番組の口上がなぜか聞こえてきました。
「ざーんこぉーくな天使のテーゼ♪」
「しょーぉーねーんよ神話になーれ♬」
ということで突如歌をぶっこんで「デウス・エクス・マキナ」でこの記事を締めたいと思います。
(特に落ちはナシ)
私は検索でアニソンを渋いチョイスで複数列挙してそれらがまるまる含まれるバスケット的な集約ページを探しに行くのが趣味なのですが
昨今のトレンド列挙スパム汚染の影響で列挙のいとなみの肩身は狭くなる一方です。
近年のSEOの動向でも列挙は嫌われ、当ブログでも大規模なアニソン列挙記事を書いた途端に検索順位が急降下し痛い目に遭ったのも苦い記憶です。
列挙の価値は薄らいでいる…もはやSEOの常識といってもいいでしょう。
でも誤解しないでください。列挙こそ手数の集積、抽象化の確かな足場、時短の王道であって
ジャンル勘を磨き育むパースペクティブをもたらす最良の方法なのです。
優れた列挙はほんの2,3点挙げるだけで「お、これは期待できそうだ」と瞬時に判断できるフックのようなものを持っているのです。
問題は情報を投稿してくれるユーザーの質です。
単に技量足らずで列挙が甘いものもあれば、日常雑多な記事でゆるく列挙しただけの列挙もあります。
これらにいちいち列挙の質を問うのも無粋ってもんでしょうが、やっぱりそれとは別に明確に分けていきたいのが悪意を持って探索空間を占有する
「やみくもな列挙スパム」
の類いです。これはたとえばトレンドワードを片っ端から列挙してとにかく引っかかるようにしてトレンドランキングへの露出を高めていく手口で
twitter(X)などではインプレッション目当ての荒らしものさばっている状況です。
実質トレンドワードの乱用がひどくてもはや情報収集媒体として機能していない有様でユーザー離れも顕在化しつつある情勢になっています。
SNSでもこの有様ですが同様にメルカリなどでも商品に関係のないワードや包括上位のワードが濫用されており検索の使い勝手が悪化する兆候が出ています。
検索は私たちが日常使っている頻出・定型行動であります。
このままではいたちごっこが続くだけでその都度ユーザーがいちいち報告するのだけでは根本的な対策にならず埒があきません。
列挙スパム汚染の魔の手から検索の利便性を守れ!!!
ペンタクラスタキーボードの操作体系では構造的なアプローチ手立てをとってデータストリーム手続きへと介入し
検索やコミュニケーションの情報スフィアを居心地のいいものに作り替えていきます。
ペンタクラスタキーボードは日本語文字入力のフレームワークですがそこから発展してその場の入力文生成だけではなくて情報の流通経路での目くばせもひと口噛んでおり
日常使いの「検索」の場面に特に着目してインターフェース上の改善手立てもそれ専用に解像度を上げる特化キーを用意したり、
事前の下ごしらえとしてユーザー識別情報をデバイス導入時点からあらかじめ盛り込んでおくなどの一貫したエコシステム設計を提案しています。
たとえば盤上の「文化変換」ではYOASOBIの「アイドル」を入力しているときに文化変換を呼び出せばより背景情報のくっきりした
「アイドル(推しの子OP)」
とアノテーション括弧つきで範疇情報が補完され検索解像度を上げるのに寄与しますし
データの扱いによってはアノテーションなしのプレーンテキストのアイドルだけでは「無標」とみなされ有標のワードをオミットした上で一般の話題的な「アイドル」だけを俎上に載せることもできます。
加えて企業のプロモーションや広告案件などでも(PR)(抽選でプレゼント)などのタグ付けを適切におこなってタイムラインに無用な連続投稿を見せられてうんざりさせられることのないようにする、
まだ設計の詳細は詰めていないのですがこうしたノイズコントロールがうまくいけば無駄な検索結果の削減であるとか(その分弱小個人ブログの浮上機会も広がる)
もう一歩踏み込んで「検索避けカルチャー」の要望も満たしてくれるような仕組みを整備できるかもしれません。
なにしろ新しいアーキテクチャー、新しいエコシステム、新しいデータ形式を試すのには格好のプロミネンスですから
どうせならこのまま刷新するときにあらゆる旧弊を軽々と乗り越えてズシっと深いレイヤーから脱構築しない手はありません。
そのための「ガラガラポン」であり「パラダイムシフト」なのですから。
今回はそんなペンタクラスタキーボード陣営が目指す快適なWeb空間を実現するためのレシピ・
「P方策」
の片鱗を駆け足ですが要諦だけ箇条書きでみなさんにご紹介したいと思います。
【P方策】
・1宅配認証先/1端末/1サービスにつき1アカウントの原則でユーザープロファイル管理が徹底されており、多重アカウントなどのチート行動は構造上しにくくなっている
・Pエコシステム上のすべての記事にはリアクションボタンがありユーザーは「いい列挙」のコンテンツにスコア加点をつけることができる(ユーザー評価による信頼性の担保)
・リアクションボタンはひょっとしたら累積スコアの提示方式より一定時間で消滅する「トコロテン」方式のほうが運用上面白いかもしれない
・コンテンツ評価には「来訪経路ボーナス」があり、単にトレンドシャワーから来たアクセスには加点せず、検索や深掘りなど濃度の高いアクセスに対しボーナス加点する
・検索場面においてセパレーターとしての空白とリテラルとしての空白を明確に分別して従来のスペースはリテラル用に、セパレーターは是空(ゼクー)キーを新たに定める
・リテラルとしての空白はそのまま字面としての空白なので「茄子 アンダルシアの夏」みたいなものでも""ダブルクォーテーションで囲まずに済み、#タグ付けもできる
・物理キーでは「ハロウィン 仮装」と区切ったつもりでも、これは律儀にリテラル通りのひとつながりの語とみなされるので検索ヒットしない。液晶の是空に促される
・この厳格さによってPエコシステム内由来のクエリだけが判断材料となり他のエコシステムからのノイズ的トランスファー持ち込みの影響を受けない
・セパレーターを細分化し単なる区切りには是空(ゼクー)を、列挙検索セパレーターには伯空(ハクー)キーを特別にしつらえる
・伯空(ハクー)キーで区切られた複数ワードは列挙の要素として認識され検索サイトはリクエストに対し適切に列挙捕捉されたインデックスから検索結果を出力する
・悪質ユーザーはリテラルマッチを悪用してSEOに食い込む。運営側はいっそのことコンテンツの内容や形式ではなくスフィア上での「立ち回り方」を目ざとく警戒していく
・ユーザーのIME使用履歴には「IME練度」という指標があり語彙傾向や立ち回り方などの内部データを参照して「不慣れなワード」「唐突なワード」の識別ができる
・ユーザーの原稿にはコピペ由来/タグ由来などの取得情報がアノテーションされているのでトレンドから転記したワードばかりを使っているとペナルティを受ける
…さて
「列挙」はそのままでは文脈を伴わない浅い行為であると一段下にみる識者の方も多いのではないでしょうか?
しかしこうやって衆目の前に突然現れるのではなく、それが刻印されるまでに至ったユーザー労力の背景、人的背景に加えて言葉自体の持つ語彙範疇セマンティックの文脈、
そして受け手の探索意図のマッチングが一体となり立体的な輪郭構成が形成されれば、その利便性の向上は計り知れないものとなっていくでしょう。
列挙は、われわれが扱うにはまだいささか難しすぎた。しかしこうやって取り回しの現実性に近づく材料さえあれば驚くようなレシピが作れるのです。
列挙には、まだまだ可能性があります。
これは過去記事で私がたわむれに列挙したものです↓
画像はマリトッツォ、姜葱醤(ジャンツォンジャン)、産直にんじんのおいしいジュースの3点なのですが
そのときのトレンドスイーツ、トレンド調味料、そして生活の中の気づきドリンク
と、手前味噌ながらジャンルの垣根を超えたいい列挙ができたな…というシロモノであります。
今でこそ「トレンドフーズ」っていうひとくくりでタグ付けできなくもなさそうなのですが
かたやパンナコッタやティラミスやタピオカブームなどの世相スイーツの文脈に連なるマリトッツォ
かたや業務用スーパー・買い物名人・食卓の調味料といった個別的文脈の色彩の強い姜葱醤(ジャンツォンジャン)
そしてかたやいちブロガーの生活上のパーソナルなお気に入りドリンクということで自己アピールの側面も併せ持つ産直にんじんのおいしいジュース
それぞれに文脈も立ち位置も違って同じ列挙に同居するには新鮮なチョイスだと思います。
こうやってジャンル・フレームを取り払って列挙の名のもとに斬新な取り合わせを出現させるのも列挙の新しい使い方ですし
「トレンドフーズ」みたいにあまりにもぼやっとしたくくりでやってもどうもピンときません。
ブロガー自身の人柄とコンテンツ自体の情報軸、そしてそのときの瞬間を切り取ったかのようなモメンタムな状況
それらを全部織り込んでトータル内容自体に験(しるし)のある唯一無二のものだと思っています。
牽強付会(こじつけ)な理屈だとは思いますがこれらの魅力を無理やり理論化しますと
「列挙は、外部性がスパイスになる」
ということです。
「外部性」とは、ある人の経済活動が、全く関係のない第三者に影響を及ぼすことです。
例えば、ある女性が週末の旅行が楽しみでニコニコしていました。その笑顔を見た男性は、とても幸せな気持ちになり仕事がはかどりました。
この場合、これを「外部経済(正の外部性)」と呼びます。女性が旅行に行くという経済活動が、関係のない男性の仕事の効率性を高めました。
このように、第三者へ影響を与えるのが「外部性」というものになります。
このたとえは経済分野に限らず言語空間の関連性の経済価値(=言葉から喚起されるイメージの連鎖)にも同じような卓立が認められるということです。
一見似たような分野の共通列挙に見えそうなのですが、データの扱いにグラデーションをもたせて
範疇外部性・立ち位置外部性・モメンタム外部性
などのように多種多様な検知軸があれば実は緻密な取り合わせの妙だというのも判定できるというものです。
実際に検索上で見つかるさまざまな列挙はなにかフォーマットが決まっていて属性の跳躍に乏しい面白味のないものだと言わざるを得ません。
ただその対極には無関係なものの脈絡のない列挙、これが両極端になって悪さをしており幅を利かせているというのが現状の歯がゆい認識となっております。
アノテーション・タグを利用してキーワードの語彙空間というものを重層的にすれば
単にマッチングだけでは拾えない語彙範疇/語彙背景がネットワーク化されてくるという事に気づくのは時間の問題です。
ただし問題なのは語彙ネットワークの適切な粒度(グレインサイズ)です。
個別の食べ物の話題をすぐに包括的な「トレンドフーズ」などと単に記号的操作だけの集約にしてしまうのはセマンティックに溺れた、ただの愚策に過ぎません。
複数の集合体があって、一応脈絡はありそうだけど、それぞれの属性軸にズレというかバラつきがある。安易に集約しない。ズレをズレのままとして扱う。
言葉には背景があり物語がありバラつきの中で成立する情報粒度/粒様があるのです。
学習だかAIだか人の人的労力かもしれませんがそういったジャストサイズの粒度設定を適切におこなえるような知恵があれば…
マリトッツォ、姜葱醤(ジャンツォンジャン)、産直にんじんのおいしいジュースの3点の間に結び付く
言語化できない抽象化された変数としてのXが立ち上がって、抽象化されて輪郭の不明瞭なままでも一番エネルギー効率のいい連接関係がバランスされる。
フレーム意味論においては
マロン-トイプードル-犬-動物-生き物
みたいに整然と階層化された意味範疇で包括していくものでありますが
Pエコシステムの概念フレームは、単語というのは単独で存在せず(名称1)(アノテーション1)・・・という参照関係の相互ネットワークですので
集約・包括でくくるというよりも近隣概念の凝集というユニット単位の力関係の力学がはたらいている、「霞の洞(かすみのほら)」のような居所ですので
列挙グループ-トレンドフード
のように相関関係があまりに近すぎる近視眼的なくくりではなく、適度に論理的距離の離れたふわっとしたネットワークを運用できればいいと思います。
あとはごにょごにょ…なんか具体性の無い観念的な話に終始してすいません。
ごにょごにょ…おっとそこまで。
今日は調子よくしゃべり過ぎました。
粒度に関しては私も良くわかっておりません。
ビッグマウスはここまでにしましょう。
ハイハイちょいとそこいく奥さんっ!耳寄りな話がありますぜ~。
この間「ワークマン女子」っていうお店に行ったんですけどなかなかのめっけもんだったんですよ。
一昔前はいかついオッサン向けのワークウェアや現場作業・工場作業向けグッズの専門店だったと認知されていたワークマンなんですが
お手頃価格で機能性もいいということでファッション的に注目されているばかりではなく
近年は女性人気も高まってきており晴れて「ワークマン女子」として独立展開中なんですよ。
本体の「ワークマン」もついに国内1000店舗達成ということで積極出店を続けており、
国内店舗数ではアパレル最大手「ユニクロ」を上回っています…とのこと。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いとはこのことですね。
看板の「女子」とはいってもメンズアイテムも豊富にあってなんか良さげな感じなのでこれからいろいろお世話になりそうです。
今回は着脱しやすい室内用のシューズを購入しましたよ。
かつてはメンズ御用達だと思われた大手チェーン店も時代の空気を敏感に感じ取って潜在的な女性顧客を掘り起こすべく
女性ユーザーへのリーチを抜かりなく展開する、目端の利く経営努力をなさっているのですね。
と、いうわけで今回は消費経済をけん引していってくれる目が離せない存在、「F1層」にフォーカスをあててみようかと思います。
「F1層」とは広告業界やマーケティング業界で使用される用語で、ターゲットの区分を表します。
具体的にはF1層は20〜34歳の女性を指します。
昔コンビニのバイトしていた時に、なんか会計時にお客さんの年齢性別ボタンを押していたなーっていう記憶があったのですがそれみたいな顧客情報の一種ですね。
(今ではポイントカードの普及などで廃止する方向に向かっているらしいです)
勘違いか正解かどうかはわからないけれど、「F1層」の消費動向を調査する軸としては、やはり食に関するところからのアプローチで攻めていくという結論に至りました。
ファッションだとかエンタメ・観劇とかはよくわからないですし男子にもシェアできる領分なら興味も沸くってもんです。
柄にもない列挙が続きますがみなさん生活・世間の話題の延長だと思ってどうぞお付き合いください。
なんかおまえ自身の実生活の色どりはどんなんだ?と試されているような気がしますがブログネタにかこつけて普段できないことをするのも一興だと思いますのでそこは気にせずに…All RIght!!
それでは今回の調査ワードはこちらです。
題して「F1層に刺さるグルメ」。まずは調査店舗一覧をご覧ください。
毎度おなじみのYahooリアルタイム検索アプリを駆使してのリサーチです。
こんな感じです。
女子会やデートなどで使われそうな話題のお店が並びますね。
twitterでの検索にある程度のボリュームで引っかかるように知名度の高いチェーン店を中心に構成しています。
ピンポイントでは最近のアフタヌーンティーブームの熱が高まっているのを受けて日本橋人形町の本格英国式ティールームである
「タイニートリア」
というお店がここへきてぐっと気になってきましたのでチェーン店ではない独立店舗ではあるものの特別にリスト入りさせ採り上げてみることにしました。
それとランチ外食ばかりでなくお持ち帰り・イートインや惣菜の店舗も押さえておきたいということでこちらも手広く揃えてみました。
みなさんも普段は行かないけれど機会があればわざわざ用事を作ってでも味わいたくなる、日常の中の「特別感」が感じられるチョイスだと思います。
気になる調査結果はこちら↓
調査期間:2023年9月28日-9月30日(3日間)
1.資生堂パーラー 83
2.つるとんたん 261
3.フレッシュネスバーガー 271
4.カプリチョーザ 125
5.ポムの樹 158
6.大戸屋 462
7.タイニートリア 8
8.星乃珈琲店 140
9.スープストック 172
10.RF1 44
【各キーワードの解説】
資生堂パーラー:伝統のミートクロケットや美しいオムライスのほか秋の味覚を堪能するデザートや無花果や栗、シャインマスカットのパフェなど限定メニューも登場
つるとんたん:大きな器で”おうどん”を提供するチェーン店。「明太餡かけ玉子とじのおうどん」や「カルボナーラのおうどん」など創作うどんの豊富さも特徴の一つ
フレッシュネスバーガー:ハンバーガーチェーン「総合満足度」のスコアも高評価。オーガニック意識が高く、メインのほかにも紅茶やコーヒーも有機栽培のものを使用
カプリチョーザ:「カプリチョーザ」とは、イタリア語で“気まぐれ”という意味。大皿を取り分けるパスタが名物でピッツァやライスコロッケなどもあり温かな食卓です
ポムの樹:創作オムライスの専門店。ふわっとろの食感と種類の豊富さ。深刻なタマゴ不足でLサイズの提供を休止していたが最近復活している!よかったね
大戸屋:お店は2Fや地下にあることが多く、ガラス張りの路面店みたいに外から見えない。女性がひとりで気にせず食べられる配慮がうれしい和定食のお店
タイニートリア:本場英国の紅茶が楽しめるほかスコーンや焼き菓子の提供はもちろん英国グッズやヴィンテージ食器を買うことができます
星乃珈琲店:フワフワの釜焼きスフレパンケーキとハンドドリップでじっくり丁寧に淹れるコーヒー。運営会社はあのドトールコーヒーの系列で新事業形態だそうです
スープストック:首都圏を中心に展開する「食べるスープの専門店」。イートインコーナーのほか一部店舗や通販では冷凍スープもありギフトや取り置きにも活躍
RF1:デパ地下や駅ナカに構える人気お惣菜店RF1は食卓彩るごちそうサラダだけでなく肉・揚げ物のお惣菜も充実。わが家がレストランに早変わり
…やっぱり、食欲の秋ですなぁ。眺めているだけでも食欲だけでなくキラキラ感も満たされてしまいそうなリストでありますが
なんのかんの気取ったりせずに焼肉が食べたいなぁ。シンプルに肉、肉、あと久しく味わっていない生のユッケがとても恋しい気分です。
一人焼肉ってあるでしょ、あれ、人生で2回くらいしかしてないんですよね。
どうしても合法ユッケが食べたいから近郊で食べられそうなところ、探してみようかな。
というわけで最後におまけ情報なんですが2023年夏アニメで百姓貴族っていうのを毎週楽しみに見ていたっていうのがあって
銀の匙は観ていないんですけれど荒川弘センセイは実家が酪農農家ということでユーモラス&過酷な農家の日常が大変面白くて
じゃあなんで突然この記事にそんな話題をぶっ込むのかというと
なんか農業高校とか農業大学の学園祭というのが毎年面白い!という評判をよく目にしていたので今回のグルメ記事にちなんで
東京農業大学世田谷キャンパス収穫祭(東京農大さんの学祭)が
2023年11月3日(金)~5日(日)に行われるらしいですよ!
っていうミニ情報をはさんで締めにしたいと思います。
なんか野菜の加工品やハチミツばかりだけでなく農大ブランドの味噌・しょうゆや日本酒なんかもあるらしいですよ。
詳しくはみなさんご自身で検索してみてください。
話がいろいろ飛んでしまいましたがキラキラ系グルメにアンテナ立てている人ならこういった外野の話題もきっと拾ってくれそうな親和性の高いトピックだと思いますので
この秋のグルメ活動の一助にぜひお役立てください。
読者の方も私F1層じゃないよってのは置いておいて老若男女問わずなんとかついていってくれるとうれしいです。
また面白そうなテーマがあったらYahooリアルタイム検索アプリでリストアップしていこうと思いますので今後ともよろしくお願いいたします。
今回は以上です。