いろいろな混成語・略語・複合語をあたっているうちにアルファベットとの混成語で個性的な事例を見つけました。
「360度写真コンテンツ提供VRサービス Q撮(きゅうと)」というものがあります。なかなか新鮮な読み方です。
これは 読み:Qと、「撮」部分のリード:とる
とやっても「とる」には同音和語が多すぎて(取る/摂る/採る/捕る/執る/獲るなど)なかなか思うような代表変換が出てきません。
しょうがないので「さつえい」で「撮」を出そうかと思いきや、「影」の方が代表変換候補になっているので思うようにアクセスしようにも思惑どうりにいかなそうです。
これは「さつ」より「えい」の方が同音語のライバルが多いために埋没を引き出そうとする選好がはたらくためです。
このように音でも訓でもアクセス阻害要因がはたらいて思ったように代表変換を導けない場合に奥の手として「リードを英語で変換してしまえばどうか」というのが新しいアイデアであります。
撮影する、には英語でShootという単語がありますのでこれを使います。ただ、ペンタクラスタキーボードの英語入力はいささか不便ですのでShootではなくカタカナ語の「シュート」を使います。
「シュート」には文字通りサッカーやバスケのシュート動作を意味するものですが代表変換は連想紐づけや複数字の語からあえて捨除して代表字をあて込むなどというように必ずしもリードの言葉とイコールでなくても構わないものであるので英語(カタカナ語)を組み入れても発展的拡張としてなんら違和感のないものであると言えます。
まあ「シュート」に「撃」や「射」などをあてないこともないのですがこれらの表現は日本語としての比喩に過ぎませんし感じ方の個人差もありますから表示の裏付けもしっかりしているという面で英語の簡単な訳語というのはむしろ案外はまっているものだと思います。
よってQ撮(きゅうと)を入力するには以下の手続きを踏んでいくものとします。
1.「Q撮(Qと)」という語をタイプしたがちゃんと変換できる自信がない
2.新設の②キー(登録ワンタッチキー)を押してここまでの文字列に着目・捕捉動作をする(それと同時に単語登録プロセス開始)
3.二度手間になるが「Q」の部分をもう一度「Q」でタイプする
4.シュート[の][の]で「撮」を出し「と」の部分に当てはめていく(カタカナ語トランス変換)
5.「と」まで使い切ったので読みの文字列はこれ以上ない、終端部分と認識して同時に
読み:(Qと)、単語:(Q撮)のデータが紐づけられて単語登録が終了
…以上のような手続きですがアルファベットが絡むものの基本的な仕組みはトランス音訓変換と同列にあるものですので呑み込みやすいのではないでしょうか。
「とる」の「る」さえいらない語幹の「と」だけをもって「撮」をあてるのはいささか無理があるのではないか、という声も聞こえてきそうですがこれはなかなか説明するのに骨が折れそうな問題です。
強引に言ってしまえば、代表変換というものは何らかの縮約であり全体に対する部分としてしか存在しないものなので、「と」に値する単独の語として成立する「無頼の徒」の「徒」や「帰国の途についた」の「途」というのは初めから代表変換候補から除外されるものであるというのがあってこのケースの「とる」のように形成途中のものであってなおかつそれが語頭として表出する、という条件はある程度限定性があるので「と」単文字であってもあて込みの受け皿となれるのだということです。
とはいうものの「行く(いく)」の代表変換物として「い」にあて込むという調子では少々やり過ぎですし英語からの翻案的なトランスあて込みというカラミに限って(和語の同音語が多いため)このような単文字語幹でのあて込みをある程度吟味していくことが求められると思います。
ただし単文字ですので「エンプティ(空く)」を「あ」にあて込むぐらいなら許容できそうですが仮に「黒いけれどよく消える消しゴム『墨擦』(スミス)」みたいなものへも対応させようというのならためらいも少しはあります。
ちなみに 読み:すみす / リード:インク[の][の]=墨、ラブrub[の][の]=擦 の和英トランス変換でこれを実現させるといった具合です。
とかく扱いの繊細な単文字要素の変換にこのような判断基準のわからない語彙情報を組み込もうというのは一種の賭けでもあり危うい議論でもあるというのが正直なところです。
ただ注意深く傾向を探ってみると英語基本語にはhaveやgetのように前置詞を伴った熟語のバリエーションが多くあって歯切れ良いカタカナ語一語が対応するうまい言葉がない場合もありますし同じ「下」でもlow・under・below・downなどのように用途の異なる別語が割拠してい場合もあり英語での代表判断が困難なものが足かせになったりしています。
さらに「読む」をリードに、「詠む」をコンポーズにあてようなどと思っていてもリードleadは「導く」のニュアンスの方が大きそうですしコンポーズcomposeは「作曲」がまず浮かんできます。代表というからには第一義的なものを選びたいのでサブ用法のものをこじつけてまで本家取りさせたくはありません。
もう一つ言えば「座る」の「座」は「すわる」の基本代表として変換できるとは思いますが、「度胸が据わる」の「据」はhave nerves of steelとなるのでひと口に言えませんし「腹が据わる」のほうはhave gutsとなるので同じ据わるでも用法のニュアンスによって英語で違う言い方になるという問題もあるので単純直訳ですむというシンプルな話にはいかないようです。
このようにカタカナ語をまるで部品のように都合よく使えるというのは幻想であってそうそう思った通り活躍できるというものでもありません。
さらに「経る」は「けいけん」の代表変換で出せますしその同音語の「減る」はそのまま「へる」の第一候補として出せばよいのでそもそも英単語マターが登場する機会というのも限られてくる見込みなのではないでしょうか。
たとえ、「職業転々経」(しょくぎょうてんてんへ)みたいな造語であっても案外日本語のままでトランス変換が完結する(経験:の代表変換で出せばよい)場合というのも多そうですし「機会減」(きかいげん)みたいな場合はこちらは「--減」のように捉えて接頭語・接尾語の変換の助けで何とかなるケースもあるかもしれません。
いずれにせよなんでもかんでもカタカナ語対応がいきわたっているというようなイメージではなく同音語の音でも訓でもアクセス阻害要因があって困る場合であるとか同音訓はあっても日本語の枠内で何とかなる場合を除いてどうしても英単語の助けが必要であるなどの確固たる理由があったもだけのをカタカナ語変換として整備し、その位置づけはあくまで補完的なものにとどめるという使い方が現実的というものでしょう。
なのでうたい文句としては派手なものですが読者の方々には過度の期待をさせてしまったとしたらこちらとしても少々申し訳ない気持ちであります。
これらの例のように決して上首尾に物事が進むわけではありませんが、同音語の多い「倒れる」=「倒(とう)」を「ダウン」から出したりできる使い方であるとか
「釣果」に対して「狩果(しゅか)」みたいな造語を作りたいときには「ハント」+「結果(の代表変換)」で事足りるのもあったりしますので使いどころによっては重宝するのではないかと思いますのでまだまだ捨てたものではありません。
あとは<解くsolve・説くpreach・溶くDissolve・梳くcomb>などの「とく」同音動詞の使い分けはそれぞれ「ソルブ・プリーチ・ディソルブ・コーム」をあてれば済むというのもうれしいところです。
ただ「解」についてはちょっと補足もあるので説明させたいただくと、
「妥協解」であるとか「囲碁名局細解」みたいな語における「解」は厳密に言えば「解 (solution)」なので「ソリューション」をあてるべきですがこれは名詞化接尾辞「tion」がついていることからもわかるように派生感の強いものであり言語イメージの原初幹のあるものは動詞の「solve」(ソルブ)の方が展開していく基礎としては合っていると思います。
ですので「解」を導くリードは「ソルブ」になります。英語の訳義厳密性にこだわるのではなくあくまで日本人感覚による田舎英語の素朴な語彙感で捌いていきます。
この辺は品詞の違いの誤差みたいなものでありますし漢字の字面の代表性をフォーカスしているのですから四角四面の考え方はなじまないというものです。不思議なことに英語が動詞中心の言語であるということもこのシステムには上手く符合しているものだと言えます。
ちなみに「囲碁名局細解」は以下のような入力プロセスを想定しています。
1.いごめいきょく[Ø]さいかい のようにタイプする(適度なパーツ分けのために[Ø]文字マーカーでセパレートするため)
2.[通常変換]を押す
3.「囲碁名局」が出るまで適宜候補選択する 出たら[Enter]キー押しでこの部分は確定
4.セパレーター以降の「さいかい」が変換対象文字列に切り替わる
5.ここで②キー(登録ワンタッチキー)を押してここまでの文字列に着目・捕捉動作をする(それと同時に単語登録プロセス開始)
6.こまかい[の][の]で「細」を出し「さい」の部分に当てはめていく(音-訓トランスマッチ)
7.そるぶ[の][の]で「解」をだし「かい」の部分に当てはめていく(カタカナ語トランス変換)
8.読みの文字列はこれ以上ない、終端部分と認識して同時に
読み:(いごめいきょくさいかい)、単語:(囲碁名局細解)のデータが紐づけられて単語登録が終了
あと何か特徴的なものはないか探してみると、
「オク下率」(おくしたりつ)というのを変換するのに「した」の部分を「落下」の代表変換で出せそうですがあまりとっさに出てきなさそうですし、先程の「下」でもlow・under・below・downといろいろあって
「down」については「倒」をあてるのでこれはないとして「low」は「低」ですし代表的には「under(アンダー)」が良さそうな感じがします。
なかなか行き当たりばったりな運用ですが気にせず話を進めてまいりますと「した」のもう一つの双璧である「舌」の方にはワンポイント注意点があるので言及したいと思います。
それは「舌」には「貧乏舌」「バカ舌」のように複合語になると連濁するという性質があることです。「下」は清音のままで濁らないので「オクじた」とはなりませんのでこれは何といって良いか「片務的」な違いであります。
理由はともかく、代表変換「舌」を「タン」で出すにしても「じた」に柔軟に対応してあて込めることが望まれます。いやむしろ代表変換で使われるような複合語はまずもって連濁パーツでありますのでこれは必須条項であるのです。
もちろん連濁には規則性がなくデータの整備が困難であるというのもありますし、「--寿司(ずし)」≒「図示」や「--喧嘩(げんか)≒「原価」の同音例のように連濁をカバーしてしまうがゆえに余計な同音語とのカブりが増えてしまって混乱要因が増す、などの事情もあるでしょう。
ただこの代表変換・トランス音訓変換などに限って言えば変換対文字列は単漢字の切れ切れした配置を主にしているのがまずあります。想定される編集文脈というのが限定されているのです。
さらには闇雲にプレーンな文の中の紛れやすい環境であたえられる変換文ではなく「でにをは別口入力」という枠組みの中で名詞チャンク・動詞チャンクなどがある程度目星のついた中で、しかも代表変換は複合語・略語の構成要素を編集するシーンにおいて使われるというのが変換前提としてあるのです。
なので「何だこのスレは…」を「何蛸のスレは…」と間違えるようなことは決してありません。これだけでもだいぶ違ってきます。
このようにシチュエーションがある程度読める中であるのなら、基本語彙に限っては網羅的に連濁要素の収集という力任せな方法でもある程度「勝機」はあるのではないでしょうか。
カタカナ語の変換から話が逸れてしまいましたが、ましてやカタカナ語トランス変換に使われて、さらに連濁要素も絡むというパーツというのはある意味稀少ですからそれくらいは漏らさず押さえてほしいものです。
…以上でカタカナ語トランス変換というコンセプトで言いたいことは大体述べたところですが再度ポイントを確認いたしますと、
(本に)載る という意味で「appear(アピア―)」を「載」のカタカナ語変換にしようとしてもアピア―には「現れる」(現)というのがまず第一にきますし、
「help(ヘルプ)」を「助」のリードにあてようとしてもhelpには「避ける」という意味合いも持っていてニュアンス込みだと真に適切な代表変換候補を選び出すのも一定の基準というものがないとなかなか話を進められそうにありません。
つまり日本語と英語との橋渡しをする「カタカナ語トランス変換」というものも、単純に1対1で対応するという簡単な話ではないことを認識しなければなりません。これが一点です。
なので適用基準、適用場面は限定的・補完的なものとしてこれを使うということがもう一点です。
あとは先程の連濁のようにシチュエーションの限られた中で使うものなのでで連濁や促音音素の解釈は柔軟にして対応していくべきだというのが三点目です。
せっかく代表変換・トランス音訓変換…とここまでぶちあげてきてもまだ完璧さが足りないというのであればせっかくここまで建てたのだからいっそのこと"増築"してしまえば良い、ということで思いつきで追加したこのアイデア、
微調整という名のバランスによる完成ではなく、新規拡張というベクトルで動的均衡を目指すというのもひとつの解決策のありかたではないか、と自分に言い聞かせつつこの記事を締めたいと思います。
「360度写真コンテンツ提供VRサービス Q撮(きゅうと)」というものがあります。なかなか新鮮な読み方です。
これは 読み:Qと、「撮」部分のリード:とる
とやっても「とる」には同音和語が多すぎて(取る/摂る/採る/捕る/執る/獲るなど)なかなか思うような代表変換が出てきません。
しょうがないので「さつえい」で「撮」を出そうかと思いきや、「影」の方が代表変換候補になっているので思うようにアクセスしようにも思惑どうりにいかなそうです。
これは「さつ」より「えい」の方が同音語のライバルが多いために埋没を引き出そうとする選好がはたらくためです。
このように音でも訓でもアクセス阻害要因がはたらいて思ったように代表変換を導けない場合に奥の手として「リードを英語で変換してしまえばどうか」というのが新しいアイデアであります。
撮影する、には英語でShootという単語がありますのでこれを使います。ただ、ペンタクラスタキーボードの英語入力はいささか不便ですのでShootではなくカタカナ語の「シュート」を使います。
「シュート」には文字通りサッカーやバスケのシュート動作を意味するものですが代表変換は連想紐づけや複数字の語からあえて捨除して代表字をあて込むなどというように必ずしもリードの言葉とイコールでなくても構わないものであるので英語(カタカナ語)を組み入れても発展的拡張としてなんら違和感のないものであると言えます。
まあ「シュート」に「撃」や「射」などをあてないこともないのですがこれらの表現は日本語としての比喩に過ぎませんし感じ方の個人差もありますから表示の裏付けもしっかりしているという面で英語の簡単な訳語というのはむしろ案外はまっているものだと思います。
よってQ撮(きゅうと)を入力するには以下の手続きを踏んでいくものとします。
1.「Q撮(Qと)」という語をタイプしたがちゃんと変換できる自信がない
2.新設の②キー(登録ワンタッチキー)を押してここまでの文字列に着目・捕捉動作をする(それと同時に単語登録プロセス開始)
3.二度手間になるが「Q」の部分をもう一度「Q」でタイプする
4.シュート[の][の]で「撮」を出し「と」の部分に当てはめていく(カタカナ語トランス変換)
5.「と」まで使い切ったので読みの文字列はこれ以上ない、終端部分と認識して同時に
読み:(Qと)、単語:(Q撮)のデータが紐づけられて単語登録が終了
…以上のような手続きですがアルファベットが絡むものの基本的な仕組みはトランス音訓変換と同列にあるものですので呑み込みやすいのではないでしょうか。
「とる」の「る」さえいらない語幹の「と」だけをもって「撮」をあてるのはいささか無理があるのではないか、という声も聞こえてきそうですがこれはなかなか説明するのに骨が折れそうな問題です。
強引に言ってしまえば、代表変換というものは何らかの縮約であり全体に対する部分としてしか存在しないものなので、「と」に値する単独の語として成立する「無頼の徒」の「徒」や「帰国の途についた」の「途」というのは初めから代表変換候補から除外されるものであるというのがあってこのケースの「とる」のように形成途中のものであってなおかつそれが語頭として表出する、という条件はある程度限定性があるので「と」単文字であってもあて込みの受け皿となれるのだということです。
とはいうものの「行く(いく)」の代表変換物として「い」にあて込むという調子では少々やり過ぎですし英語からの翻案的なトランスあて込みというカラミに限って(和語の同音語が多いため)このような単文字語幹でのあて込みをある程度吟味していくことが求められると思います。
ただし単文字ですので「エンプティ(空く)」を「あ」にあて込むぐらいなら許容できそうですが仮に「黒いけれどよく消える消しゴム『墨擦』(スミス)」みたいなものへも対応させようというのならためらいも少しはあります。
ちなみに 読み:すみす / リード:インク[の][の]=墨、ラブrub[の][の]=擦 の和英トランス変換でこれを実現させるといった具合です。
とかく扱いの繊細な単文字要素の変換にこのような判断基準のわからない語彙情報を組み込もうというのは一種の賭けでもあり危うい議論でもあるというのが正直なところです。
ただ注意深く傾向を探ってみると英語基本語にはhaveやgetのように前置詞を伴った熟語のバリエーションが多くあって歯切れ良いカタカナ語一語が対応するうまい言葉がない場合もありますし同じ「下」でもlow・under・below・downなどのように用途の異なる別語が割拠してい場合もあり英語での代表判断が困難なものが足かせになったりしています。
さらに「読む」をリードに、「詠む」をコンポーズにあてようなどと思っていてもリードleadは「導く」のニュアンスの方が大きそうですしコンポーズcomposeは「作曲」がまず浮かんできます。代表というからには第一義的なものを選びたいのでサブ用法のものをこじつけてまで本家取りさせたくはありません。
もう一つ言えば「座る」の「座」は「すわる」の基本代表として変換できるとは思いますが、「度胸が据わる」の「据」はhave nerves of steelとなるのでひと口に言えませんし「腹が据わる」のほうはhave gutsとなるので同じ据わるでも用法のニュアンスによって英語で違う言い方になるという問題もあるので単純直訳ですむというシンプルな話にはいかないようです。
このようにカタカナ語をまるで部品のように都合よく使えるというのは幻想であってそうそう思った通り活躍できるというものでもありません。
さらに「経る」は「けいけん」の代表変換で出せますしその同音語の「減る」はそのまま「へる」の第一候補として出せばよいのでそもそも英単語マターが登場する機会というのも限られてくる見込みなのではないでしょうか。
たとえ、「職業転々経」(しょくぎょうてんてんへ)みたいな造語であっても案外日本語のままでトランス変換が完結する(経験:の代表変換で出せばよい)場合というのも多そうですし「機会減」(きかいげん)みたいな場合はこちらは「--減」のように捉えて接頭語・接尾語の変換の助けで何とかなるケースもあるかもしれません。
いずれにせよなんでもかんでもカタカナ語対応がいきわたっているというようなイメージではなく同音語の音でも訓でもアクセス阻害要因があって困る場合であるとか同音訓はあっても日本語の枠内で何とかなる場合を除いてどうしても英単語の助けが必要であるなどの確固たる理由があったもだけのをカタカナ語変換として整備し、その位置づけはあくまで補完的なものにとどめるという使い方が現実的というものでしょう。
なのでうたい文句としては派手なものですが読者の方々には過度の期待をさせてしまったとしたらこちらとしても少々申し訳ない気持ちであります。
これらの例のように決して上首尾に物事が進むわけではありませんが、同音語の多い「倒れる」=「倒(とう)」を「ダウン」から出したりできる使い方であるとか
「釣果」に対して「狩果(しゅか)」みたいな造語を作りたいときには「ハント」+「結果(の代表変換)」で事足りるのもあったりしますので使いどころによっては重宝するのではないかと思いますのでまだまだ捨てたものではありません。
あとは<解くsolve・説くpreach・溶くDissolve・梳くcomb>などの「とく」同音動詞の使い分けはそれぞれ「ソルブ・プリーチ・ディソルブ・コーム」をあてれば済むというのもうれしいところです。
ただ「解」についてはちょっと補足もあるので説明させたいただくと、
「妥協解」であるとか「囲碁名局細解」みたいな語における「解」は厳密に言えば「解 (solution)」なので「ソリューション」をあてるべきですがこれは名詞化接尾辞「tion」がついていることからもわかるように派生感の強いものであり言語イメージの原初幹のあるものは動詞の「solve」(ソルブ)の方が展開していく基礎としては合っていると思います。
ですので「解」を導くリードは「ソルブ」になります。英語の訳義厳密性にこだわるのではなくあくまで日本人感覚による田舎英語の素朴な語彙感で捌いていきます。
この辺は品詞の違いの誤差みたいなものでありますし漢字の字面の代表性をフォーカスしているのですから四角四面の考え方はなじまないというものです。不思議なことに英語が動詞中心の言語であるということもこのシステムには上手く符合しているものだと言えます。
ちなみに「囲碁名局細解」は以下のような入力プロセスを想定しています。
1.いごめいきょく[Ø]さいかい のようにタイプする(適度なパーツ分けのために[Ø]文字マーカーでセパレートするため)
2.[通常変換]を押す
3.「囲碁名局」が出るまで適宜候補選択する 出たら[Enter]キー押しでこの部分は確定
4.セパレーター以降の「さいかい」が変換対象文字列に切り替わる
5.ここで②キー(登録ワンタッチキー)を押してここまでの文字列に着目・捕捉動作をする(それと同時に単語登録プロセス開始)
6.こまかい[の][の]で「細」を出し「さい」の部分に当てはめていく(音-訓トランスマッチ)
7.そるぶ[の][の]で「解」をだし「かい」の部分に当てはめていく(カタカナ語トランス変換)
8.読みの文字列はこれ以上ない、終端部分と認識して同時に
読み:(いごめいきょくさいかい)、単語:(囲碁名局細解)のデータが紐づけられて単語登録が終了
あと何か特徴的なものはないか探してみると、
「オク下率」(おくしたりつ)というのを変換するのに「した」の部分を「落下」の代表変換で出せそうですがあまりとっさに出てきなさそうですし、先程の「下」でもlow・under・below・downといろいろあって
「down」については「倒」をあてるのでこれはないとして「low」は「低」ですし代表的には「under(アンダー)」が良さそうな感じがします。
なかなか行き当たりばったりな運用ですが気にせず話を進めてまいりますと「した」のもう一つの双璧である「舌」の方にはワンポイント注意点があるので言及したいと思います。
それは「舌」には「貧乏舌」「バカ舌」のように複合語になると連濁するという性質があることです。「下」は清音のままで濁らないので「オクじた」とはなりませんのでこれは何といって良いか「片務的」な違いであります。
理由はともかく、代表変換「舌」を「タン」で出すにしても「じた」に柔軟に対応してあて込めることが望まれます。いやむしろ代表変換で使われるような複合語はまずもって連濁パーツでありますのでこれは必須条項であるのです。
もちろん連濁には規則性がなくデータの整備が困難であるというのもありますし、「--寿司(ずし)」≒「図示」や「--喧嘩(げんか)≒「原価」の同音例のように連濁をカバーしてしまうがゆえに余計な同音語とのカブりが増えてしまって混乱要因が増す、などの事情もあるでしょう。
ただこの代表変換・トランス音訓変換などに限って言えば変換対文字列は単漢字の切れ切れした配置を主にしているのがまずあります。想定される編集文脈というのが限定されているのです。
さらには闇雲にプレーンな文の中の紛れやすい環境であたえられる変換文ではなく「でにをは別口入力」という枠組みの中で名詞チャンク・動詞チャンクなどがある程度目星のついた中で、しかも代表変換は複合語・略語の構成要素を編集するシーンにおいて使われるというのが変換前提としてあるのです。
なので「何だこのスレは…」を「何蛸のスレは…」と間違えるようなことは決してありません。これだけでもだいぶ違ってきます。
このようにシチュエーションがある程度読める中であるのなら、基本語彙に限っては網羅的に連濁要素の収集という力任せな方法でもある程度「勝機」はあるのではないでしょうか。
カタカナ語の変換から話が逸れてしまいましたが、ましてやカタカナ語トランス変換に使われて、さらに連濁要素も絡むというパーツというのはある意味稀少ですからそれくらいは漏らさず押さえてほしいものです。
…以上でカタカナ語トランス変換というコンセプトで言いたいことは大体述べたところですが再度ポイントを確認いたしますと、
(本に)載る という意味で「appear(アピア―)」を「載」のカタカナ語変換にしようとしてもアピア―には「現れる」(現)というのがまず第一にきますし、
「help(ヘルプ)」を「助」のリードにあてようとしてもhelpには「避ける」という意味合いも持っていてニュアンス込みだと真に適切な代表変換候補を選び出すのも一定の基準というものがないとなかなか話を進められそうにありません。
つまり日本語と英語との橋渡しをする「カタカナ語トランス変換」というものも、単純に1対1で対応するという簡単な話ではないことを認識しなければなりません。これが一点です。
なので適用基準、適用場面は限定的・補完的なものとしてこれを使うということがもう一点です。
あとは先程の連濁のようにシチュエーションの限られた中で使うものなのでで連濁や促音音素の解釈は柔軟にして対応していくべきだというのが三点目です。
せっかく代表変換・トランス音訓変換…とここまでぶちあげてきてもまだ完璧さが足りないというのであればせっかくここまで建てたのだからいっそのこと"増築"してしまえば良い、ということで思いつきで追加したこのアイデア、
微調整という名のバランスによる完成ではなく、新規拡張というベクトルで動的均衡を目指すというのもひとつの解決策のありかたではないか、と自分に言い聞かせつつこの記事を締めたいと思います。
[の][の]代表変換、トランス音訓変換と立て続けに記事をUPしてきましたがこのあたりのトピックは結構ネタが出てきそうでもあり試行錯誤ももっと必要でありそうな見通しですので、独立したカテゴリとして整理していきたいと思います。
それに伴い、「ジャンル横断的な問題」カテゴリの記事をいくつかこちらに移動させることにしました。
さて、最近の記事では単漢字変換に関する新しい機能の提案をしてまいりましたが、
未知の複合語や略語、かな漢字混在の語などで初回でうまく変換できなさそうな語を変換していく上では従来、煩雑なステップを踏んで漢字を取捨編集してようやく目的の語を完成させていくスタイルでした。
一つ一つの構成漢字を何か手近にアクセスできそうな熟語・活用語などで打ち込んでその度に余計な送り仮名や不要部分を削って漢字構成をようやく成立させていくものでありこのもどかしい作業は漢字変換にはつきものと半ばあきらめていたものですが、
"聖域なき改革"が必要ということでとりあえず単漢字を積み上げていって目的の語を作っていってみようというアプローチで解決を図るというのが当カテゴリの一連の提案群であります。
細かいインターフェイスの詰めや対応できそうな語例とそうでない語例の違いなど検討が必要な論点はまだこれから練っていくところですが今後の説明解説のベースとなる大まかな定義を個々にまとめておきたいと思います。
以下、解説をご覧ください。
第一のアイデア:[の][の]代表変換 または 棚卸し変換
<「香薫」(こうくん)という漢字を出したい>
1.かおる[の][の]で変換すると「香る」ではなく送り仮名のない「香」が代表変換されて一文字目がタイプされる
2.くんぷう[の][の]で変換すると「薫風」のうち「薫」の字だけが代表変換されて二文字目がタイプされる
→「香薫」が完成
第二のアイデア:トランス音訓変換、またはパズルのピースをはめる変換
パターンA
1.「サ高住」(さこうじゅう)という語をタイプしたところだがちゃんと変換できる自信がない
2.新設の②キー(登録ワンタッチキー)を押してここまでの文字列に着目・捕捉動作をする(それと同時に単語登録プロセス開始)
3.捕捉した「さこうじゅう」を読みとしてちょっと二度手間だがそのうち漢字の部分である「高」「住」をあてはめていきたい
4.たかい[の][の]で「高」を出し「こう」の部分に当てはめていく(音-訓トランスマッチ)
5.すむ[の][の]で「住」を出し「じゅう」の部分に当てはめていく(音-訓トランスマッチ)
6.特にあて込みのなかった「さ」の部分はカタカナとみなされ「サ・高・住」の字の配列が決まる(Enterキーで決定)
7.「じゅう」まで使い切ったので読みの文字列はこれ以上ない、終端部分と認識して同時に
読み:(さこうじゅう)、単語:(サ高住)のデータが紐づけられて単語登録が終了
パターンB
1.「開催チュウ」(かいさいちゅう)という語をタイプしたがちゃんと変換できる自信がない
2.新設の②キー(登録ワンタッチキー)を押してここまでの文字列に着目・捕捉動作をする(それと同時に単語登録プロセス開始)
3.二度手間になるが「かいさい」の部分をもう一度「かいさい」でタイプする
4.[の][の]は使わず[通常変換]キーで「開催」を変換する(適宜変換候補を選択してEnterキーで決定)
5.残りの「ちゅう」を残したままで②(登録ワンタッチキー)を押す(読みあて込みは完了したとのサイン)
6.「ちゅう」は漢字でないことがわかるので「チュウ」に変換(デフォルトはカタカナと解釈)
7.すべての読み文字列が消化され②も押されたので以下のデータが格納され登録される
読み:(かいさいちゅう)、単語:(開催チュウ)
パターンC
1.「高エネ研」(こうえねけん)という語をタイプしたがちゃんと変換できる自信がない
2.新設の②キー(登録ワンタッチキー)を押してここまでの文字列に着目・捕捉動作をする(それと同時に単語登録プロセス開始)
3.捕捉した「こうえねけん」を読みとしてちょっと二度手間だがそのうち漢字の部分である「高」「研」をあてはめていきたい
4.たかい[の][の]で「高」を出し「こう」の部分に当てはめていく(音-訓トランスマッチ)
5.けんきゅう[の][の]で「研」を出し「けん」の部分に当てはめていく(代表変換)
6.特にあて込みのなかった「えね」の部分はカタカナとみなされ「高・エネ・研」の字の配列が決まる(Enterキーで決定)
7.「けん」まで使い切ったので読みの文字列はこれ以上ない、終端部分と認識して同時に
読み:(こうえねけん)、単語:(高エネ研)のデータが紐づけられて単語登録が終了
…以上の2点が単漢字変換の新提案アプローチ方法です。
「第一のアイデア:[の][の]代表変換 または 棚卸し変換」のほうは単語登録のプロセスはなく、その場限りの単漢字変換であり対応できる語は限られてきます。
漢字だけからなる複合語・略語には対応できるのですが「サ高住」のようなカナも交じった混成語への対応はできません。
それでもスノッブ漢字へのアクセスは容易になりますしあえて単語登録するのを避けたいユーザーはこちらの機能で単漢字変換をおこなうという選択として意味があります。
「第二のアイデア:トランス音訓変換、またはパズルのピースをはめる変換」はまだインターフェイスのイメージが固まってはいないのですが上記の手続きの流れで大体用を足せるであろうと考えています。
ポイントとなるのはあて込みのリード文字列がもうこれ以上ありませんよ、と示すために「閉じる動作」として再度②キーを押して登録作業の完了を伝達するという必須動作があることです。
「開催チュウ」のように読み後半部が漢字変換を必要としないカナ表記部分を残すのみ、という場合にはさらなる漢字変換の追加を受け付けないことを明示するために必要な動作です。
それ以外の「頭カナ」「語中カナ」のパターンは漢字充填が済み次第自動であて込みを閉じるとともに単語登録も済ませるという処理が手軽で流れに沿っていていいかと思います。
これらのインターフェイスはあくまで試案ですので今後の考察次第ではやり方を変えることもあるかもしれません。
とりあえずさまざまな表記の事例をひとつひとつ検討していって詳細を決めていきたいと思います。
あと、以前の記事中で懸案事項となっていた「焼肉 ばぁ場」の入力実現にはどうすればよいかという問題や「笑撃の事実」みたいな言葉遊びにも対応するにはどのようなインターフェイスにしていくのが良いのかについては今後このカテゴリで考察・提案していきたいかと思います。
それとここでやっと触れますが、「[Ø]活用」というカテゴリ文句も入っていますが、これはちょっと長めの複合語や、カナ先行部分のあるワードを代表変換のみで変換させたいときに区切り明示の便宜に役立つということで[Ø文字マーカー]の活躍する場面というのもこれらの変換と同時に伴ってくることもあると思いますので同じカテゴリに同居させてみました。
ひょっとしたら代表変換・トランス音訓変換に全く無関係で個別のトピックに言及するケースもあるかと思いますが、ちゃんぷる的にMIXしていってしまおうという方針に変わりはありません。
あとは登録ワンタッチキー・②キーと[通常変換]キーの連携組み立てに加えてこちらの[Ø]キーも入り混じった入力例についても個別に検討していければ良いなと思います。
たかが単漢字変換のためになぜこんなにややこしい仕組みをぶちあげていくのか、貴重なリソースについても決して馬鹿にならないほどの労力を注いででも実現したい裏付けはあるのか、疑問はおありかもしれませんが複合語・略語・未知語への対応手段として避けては通れない問題であると思いますのでどうぞお付き合いのほどよろしくお願いします。
まだ模索し始めたばかりで発展途上のアイデアですが、これは一大体系になり得るほどの未踏領域でありますので、手近な実例を地道に積み上げていっていきたいです。
それに伴い、「ジャンル横断的な問題」カテゴリの記事をいくつかこちらに移動させることにしました。
さて、最近の記事では単漢字変換に関する新しい機能の提案をしてまいりましたが、
未知の複合語や略語、かな漢字混在の語などで初回でうまく変換できなさそうな語を変換していく上では従来、煩雑なステップを踏んで漢字を取捨編集してようやく目的の語を完成させていくスタイルでした。
一つ一つの構成漢字を何か手近にアクセスできそうな熟語・活用語などで打ち込んでその度に余計な送り仮名や不要部分を削って漢字構成をようやく成立させていくものでありこのもどかしい作業は漢字変換にはつきものと半ばあきらめていたものですが、
"聖域なき改革"が必要ということでとりあえず単漢字を積み上げていって目的の語を作っていってみようというアプローチで解決を図るというのが当カテゴリの一連の提案群であります。
細かいインターフェイスの詰めや対応できそうな語例とそうでない語例の違いなど検討が必要な論点はまだこれから練っていくところですが今後の説明解説のベースとなる大まかな定義を個々にまとめておきたいと思います。
以下、解説をご覧ください。
第一のアイデア:[の][の]代表変換 または 棚卸し変換
<「香薫」(こうくん)という漢字を出したい>
1.かおる[の][の]で変換すると「香る」ではなく送り仮名のない「香」が代表変換されて一文字目がタイプされる
2.くんぷう[の][の]で変換すると「薫風」のうち「薫」の字だけが代表変換されて二文字目がタイプされる
→「香薫」が完成
第二のアイデア:トランス音訓変換、またはパズルのピースをはめる変換
パターンA
1.「サ高住」(さこうじゅう)という語をタイプしたところだがちゃんと変換できる自信がない
2.新設の②キー(登録ワンタッチキー)を押してここまでの文字列に着目・捕捉動作をする(それと同時に単語登録プロセス開始)
3.捕捉した「さこうじゅう」を読みとしてちょっと二度手間だがそのうち漢字の部分である「高」「住」をあてはめていきたい
4.たかい[の][の]で「高」を出し「こう」の部分に当てはめていく(音-訓トランスマッチ)
5.すむ[の][の]で「住」を出し「じゅう」の部分に当てはめていく(音-訓トランスマッチ)
6.特にあて込みのなかった「さ」の部分はカタカナとみなされ「サ・高・住」の字の配列が決まる(Enterキーで決定)
7.「じゅう」まで使い切ったので読みの文字列はこれ以上ない、終端部分と認識して同時に
読み:(さこうじゅう)、単語:(サ高住)のデータが紐づけられて単語登録が終了
パターンB
1.「開催チュウ」(かいさいちゅう)という語をタイプしたがちゃんと変換できる自信がない
2.新設の②キー(登録ワンタッチキー)を押してここまでの文字列に着目・捕捉動作をする(それと同時に単語登録プロセス開始)
3.二度手間になるが「かいさい」の部分をもう一度「かいさい」でタイプする
4.[の][の]は使わず[通常変換]キーで「開催」を変換する(適宜変換候補を選択してEnterキーで決定)
5.残りの「ちゅう」を残したままで②(登録ワンタッチキー)を押す(読みあて込みは完了したとのサイン)
6.「ちゅう」は漢字でないことがわかるので「チュウ」に変換(デフォルトはカタカナと解釈)
7.すべての読み文字列が消化され②も押されたので以下のデータが格納され登録される
読み:(かいさいちゅう)、単語:(開催チュウ)
パターンC
1.「高エネ研」(こうえねけん)という語をタイプしたがちゃんと変換できる自信がない
2.新設の②キー(登録ワンタッチキー)を押してここまでの文字列に着目・捕捉動作をする(それと同時に単語登録プロセス開始)
3.捕捉した「こうえねけん」を読みとしてちょっと二度手間だがそのうち漢字の部分である「高」「研」をあてはめていきたい
4.たかい[の][の]で「高」を出し「こう」の部分に当てはめていく(音-訓トランスマッチ)
5.けんきゅう[の][の]で「研」を出し「けん」の部分に当てはめていく(代表変換)
6.特にあて込みのなかった「えね」の部分はカタカナとみなされ「高・エネ・研」の字の配列が決まる(Enterキーで決定)
7.「けん」まで使い切ったので読みの文字列はこれ以上ない、終端部分と認識して同時に
読み:(こうえねけん)、単語:(高エネ研)のデータが紐づけられて単語登録が終了
…以上の2点が単漢字変換の新提案アプローチ方法です。
「第一のアイデア:[の][の]代表変換 または 棚卸し変換」のほうは単語登録のプロセスはなく、その場限りの単漢字変換であり対応できる語は限られてきます。
漢字だけからなる複合語・略語には対応できるのですが「サ高住」のようなカナも交じった混成語への対応はできません。
それでもスノッブ漢字へのアクセスは容易になりますしあえて単語登録するのを避けたいユーザーはこちらの機能で単漢字変換をおこなうという選択として意味があります。
「第二のアイデア:トランス音訓変換、またはパズルのピースをはめる変換」はまだインターフェイスのイメージが固まってはいないのですが上記の手続きの流れで大体用を足せるであろうと考えています。
ポイントとなるのはあて込みのリード文字列がもうこれ以上ありませんよ、と示すために「閉じる動作」として再度②キーを押して登録作業の完了を伝達するという必須動作があることです。
「開催チュウ」のように読み後半部が漢字変換を必要としないカナ表記部分を残すのみ、という場合にはさらなる漢字変換の追加を受け付けないことを明示するために必要な動作です。
それ以外の「頭カナ」「語中カナ」のパターンは漢字充填が済み次第自動であて込みを閉じるとともに単語登録も済ませるという処理が手軽で流れに沿っていていいかと思います。
これらのインターフェイスはあくまで試案ですので今後の考察次第ではやり方を変えることもあるかもしれません。
とりあえずさまざまな表記の事例をひとつひとつ検討していって詳細を決めていきたいと思います。
あと、以前の記事中で懸案事項となっていた「焼肉 ばぁ場」の入力実現にはどうすればよいかという問題や「笑撃の事実」みたいな言葉遊びにも対応するにはどのようなインターフェイスにしていくのが良いのかについては今後このカテゴリで考察・提案していきたいかと思います。
それとここでやっと触れますが、「[Ø]活用」というカテゴリ文句も入っていますが、これはちょっと長めの複合語や、カナ先行部分のあるワードを代表変換のみで変換させたいときに区切り明示の便宜に役立つということで[Ø文字マーカー]の活躍する場面というのもこれらの変換と同時に伴ってくることもあると思いますので同じカテゴリに同居させてみました。
ひょっとしたら代表変換・トランス音訓変換に全く無関係で個別のトピックに言及するケースもあるかと思いますが、ちゃんぷる的にMIXしていってしまおうという方針に変わりはありません。
あとは登録ワンタッチキー・②キーと[通常変換]キーの連携組み立てに加えてこちらの[Ø]キーも入り混じった入力例についても個別に検討していければ良いなと思います。
たかが単漢字変換のためになぜこんなにややこしい仕組みをぶちあげていくのか、貴重なリソースについても決して馬鹿にならないほどの労力を注いででも実現したい裏付けはあるのか、疑問はおありかもしれませんが複合語・略語・未知語への対応手段として避けては通れない問題であると思いますのでどうぞお付き合いのほどよろしくお願いします。
まだ模索し始めたばかりで発展途上のアイデアですが、これは一大体系になり得るほどの未踏領域でありますので、手近な実例を地道に積み上げていっていきたいです。
ここ最近の記事で単漢字変換・トランス音訓変換…と提案していってどこまで複合語・略語・造語への対応受け皿となるかを模索してきたところでしたが、
一番多様で法則性の掴めない懸案課題が眼前にはあります。それはズバリ人名です。
これは生半可な工夫では超克できそうにないほどの難題ですので今は解決はサッパリ諦めて事例収集にとどめる記事をあげてお茶を濁したいと思います。
人名にはさまざまな配字構成スタイルがあってまったく異次元からくるような当て字の類は流石に除外しましたが昨今の命名でなんとなく確立してきた配字法のようなものは見えてきたような気がします。
勝手にタイプ分けをさせてもらいましたが字面を見た方が早いのでまずはこちらをご覧ください。
頭片フラグメント型:
佐々木心音(ささきここね)、光月未夢(こうづきみゆ)、津野米咲(つのまいさ)、貫井柚佳(ぬくいゆか)、末永由楽(すえながゆら)、
伊藤美誠(いとうみま)、吉川美冴貴(よしかわみさき)、志田有彩(しだありさ)、土屋太鳳(つちやたお)、成田緑夢(なりたぐりむ)
その他-毬尋(まひろ)、彼多志(かたし) 、茉叶菜(まかな)など
補形全符型:
望海風斗(のぞみふうと)、園田海未(そのだうみ)、雪村歩武(ゆきむらあゆむ)、川見響輝(かわみひびき)、譲原宝良(ゆずりはらたから)、
江國香織(えくにかおり)、川口巧海(かわぐちたくみ)、坂口湧久(さかぐちわく)、荒井祭里(あらいまつり)、野中民美代(のなかたみよ)
新垣結衣(あらがきゆい)、茅野愛衣(かやのあい)、門脇舞以(かどわきまい)、有明葵衣(ありあけあおい)、森迫永依(もりさこえい)、
島崎遥香(しまざきはるか)、水無灯里(みずなしあかり)、夏実萌恵(なつみもえ)、大浦龍宇一(おおうらりゅういち)、
板場弓美(いたばゆみ)、、財津南美(ざいつみなみ)、難波笑美(なんばえみ)、樫本学ヴ(かしもとまなゔ)
その他-早亜彩(さあや)、仄花(ほのか)、閑夏(のどか)、月奈(るな)、深翠(みどり)など
両方兼具型:
遥風(はるか)、島村嬉唄(しまむらうた)、手塚治虫(てづかおさむ)
ふわっとフュージョン型:
西沢幸奏(にしざわしえな)
訓転複文字化型:
澤穂希(さわほまれ)、多嘉良和枝(たからかずえ)、川原伊織里(かわはらいおり)、平野早矢香(ひらのさやか)、大家志津香(おおやしづか)
藤田佐奈恵(ふじたさなえ)、赤松志乃武(あかまつしのぶ)
和泉的置き字型:
和泉元彌(いずみもとや)、徳井青空(とくいそら)、小明(あかり)、田村睦心(たむらむつみ)、萩原流行(はぎわらながれ)
その他-結糸(いと)、大空(そら)など
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
<簡単な説明>
頭片フラグメント型は「こころ」の「ここ」だけや「ゆめ」の「ゆ」だけなど読みの頭一、二文字だけを部分的にあてたものです。
中には「グリーン」の頭二文字「ぐり」をあてる緑夢などのような英語由来のフラグメント(断片)も広義にはリスト入りするものとします。
補形全符型は「のぞみ」「ひびき」などのように断片化はせずに流れを保持していますが部分パーツで補うように当て字をして全体像の「ひびき」を調和しながら完成させるスタイルとなっております。
これにはちゃんと「望」や「響」などの読み主体の文字が「符」(約束のあるしるしのふだ)として入っておりこれが部分となって存在しています。
こちらにもラテン語由来の「るな」が月奈(るな)の「る」の部分として使われています。
また樫本学ヴ(かしもとまなゔ)さんについてもカタカナではありますが全体形「まなぶ」を踏襲しておりますので拡張的にこの例もリスト入りさせたいユニークなケースだといえます。
両方兼具型は頭片フラグメント型と補形全符型の両方の特徴を兼ねたファビュラスなタイプです。
島村嬉唄(しまむらうた)さんの例ではうれしいの断片「う」が先行している一方で「うた」の「唄」という字で全体符合しています。
ふわっとフュージョン型は番外編です。
西沢幸奏(にしざわしえな)さんの「しえ」が「幸せ」の音感を、「な」が「か<な>でる」の「奏」からのエッセンスをそれぞれかろうじて受け取って構成された絶妙な配合の名前であります。
これは分類上難しいものだったのですが、あまりに新鮮な読み方の名前でしたのでごり押しで入れてみました。
訓転複文字化型は「ほまれ」には「誉」という訓が、「たから」には「宝」という訓がもともと存在はしているのですがこれをストレートには使わず、複数文字構成で多文字化したものです。
補形全符型と違うところは元符(例えば静)を避けてこれをあえて使わず別の字面で表記したものだということです。
和泉的置き字型は補形全符型に似ていますが補加要素の漢字が符合をまったくなさずに音をもたないで調子を整えるためだけに置き字・添え字的に付加されたものです。
ただし田村睦心(たむらむつみ)さんの「心」の字は「み」と読ませる音も存在しているらしいのですが単純なフラグメントとはひと味違うと判断したので置き字のタイプに分類しました。
キラキラネーム論争はさておきこうした配字用法はもはや無視できないほど一般的になってきているのでIME・かな漢字変換でこうしたワードに対処する方法もそろそろ考えておかねばなりません。
最近といっても昔から使われている配字例もままありましたが今後の命名事情をはかる上でも把握しておきたい例を集めてみた次第です。
一番多様で法則性の掴めない懸案課題が眼前にはあります。それはズバリ人名です。
これは生半可な工夫では超克できそうにないほどの難題ですので今は解決はサッパリ諦めて事例収集にとどめる記事をあげてお茶を濁したいと思います。
人名にはさまざまな配字構成スタイルがあってまったく異次元からくるような当て字の類は流石に除外しましたが昨今の命名でなんとなく確立してきた配字法のようなものは見えてきたような気がします。
勝手にタイプ分けをさせてもらいましたが字面を見た方が早いのでまずはこちらをご覧ください。
頭片フラグメント型:
佐々木心音(ささきここね)、光月未夢(こうづきみゆ)、津野米咲(つのまいさ)、貫井柚佳(ぬくいゆか)、末永由楽(すえながゆら)、
伊藤美誠(いとうみま)、吉川美冴貴(よしかわみさき)、志田有彩(しだありさ)、土屋太鳳(つちやたお)、成田緑夢(なりたぐりむ)
その他-毬尋(まひろ)、彼多志(かたし) 、茉叶菜(まかな)など
補形全符型:
望海風斗(のぞみふうと)、園田海未(そのだうみ)、雪村歩武(ゆきむらあゆむ)、川見響輝(かわみひびき)、譲原宝良(ゆずりはらたから)、
江國香織(えくにかおり)、川口巧海(かわぐちたくみ)、坂口湧久(さかぐちわく)、荒井祭里(あらいまつり)、野中民美代(のなかたみよ)
新垣結衣(あらがきゆい)、茅野愛衣(かやのあい)、門脇舞以(かどわきまい)、有明葵衣(ありあけあおい)、森迫永依(もりさこえい)、
島崎遥香(しまざきはるか)、水無灯里(みずなしあかり)、夏実萌恵(なつみもえ)、大浦龍宇一(おおうらりゅういち)、
板場弓美(いたばゆみ)、、財津南美(ざいつみなみ)、難波笑美(なんばえみ)、樫本学ヴ(かしもとまなゔ)
その他-早亜彩(さあや)、仄花(ほのか)、閑夏(のどか)、月奈(るな)、深翠(みどり)など
両方兼具型:
遥風(はるか)、島村嬉唄(しまむらうた)、手塚治虫(てづかおさむ)
ふわっとフュージョン型:
西沢幸奏(にしざわしえな)
訓転複文字化型:
澤穂希(さわほまれ)、多嘉良和枝(たからかずえ)、川原伊織里(かわはらいおり)、平野早矢香(ひらのさやか)、大家志津香(おおやしづか)
藤田佐奈恵(ふじたさなえ)、赤松志乃武(あかまつしのぶ)
和泉的置き字型:
和泉元彌(いずみもとや)、徳井青空(とくいそら)、小明(あかり)、田村睦心(たむらむつみ)、萩原流行(はぎわらながれ)
その他-結糸(いと)、大空(そら)など
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<簡単な説明>
頭片フラグメント型は「こころ」の「ここ」だけや「ゆめ」の「ゆ」だけなど読みの頭一、二文字だけを部分的にあてたものです。
中には「グリーン」の頭二文字「ぐり」をあてる緑夢などのような英語由来のフラグメント(断片)も広義にはリスト入りするものとします。
補形全符型は「のぞみ」「ひびき」などのように断片化はせずに流れを保持していますが部分パーツで補うように当て字をして全体像の「ひびき」を調和しながら完成させるスタイルとなっております。
これにはちゃんと「望」や「響」などの読み主体の文字が「符」(約束のあるしるしのふだ)として入っておりこれが部分となって存在しています。
こちらにもラテン語由来の「るな」が月奈(るな)の「る」の部分として使われています。
また樫本学ヴ(かしもとまなゔ)さんについてもカタカナではありますが全体形「まなぶ」を踏襲しておりますので拡張的にこの例もリスト入りさせたいユニークなケースだといえます。
両方兼具型は頭片フラグメント型と補形全符型の両方の特徴を兼ねたファビュラスなタイプです。
島村嬉唄(しまむらうた)さんの例ではうれしいの断片「う」が先行している一方で「うた」の「唄」という字で全体符合しています。
ふわっとフュージョン型は番外編です。
西沢幸奏(にしざわしえな)さんの「しえ」が「幸せ」の音感を、「な」が「か<な>でる」の「奏」からのエッセンスをそれぞれかろうじて受け取って構成された絶妙な配合の名前であります。
これは分類上難しいものだったのですが、あまりに新鮮な読み方の名前でしたのでごり押しで入れてみました。
訓転複文字化型は「ほまれ」には「誉」という訓が、「たから」には「宝」という訓がもともと存在はしているのですがこれをストレートには使わず、複数文字構成で多文字化したものです。
補形全符型と違うところは元符(例えば静)を避けてこれをあえて使わず別の字面で表記したものだということです。
和泉的置き字型は補形全符型に似ていますが補加要素の漢字が符合をまったくなさずに音をもたないで調子を整えるためだけに置き字・添え字的に付加されたものです。
ただし田村睦心(たむらむつみ)さんの「心」の字は「み」と読ませる音も存在しているらしいのですが単純なフラグメントとはひと味違うと判断したので置き字のタイプに分類しました。
キラキラネーム論争はさておきこうした配字用法はもはや無視できないほど一般的になってきているのでIME・かな漢字変換でこうしたワードに対処する方法もそろそろ考えておかねばなりません。
最近といっても昔から使われている配字例もままありましたが今後の命名事情をはかる上でも把握しておきたい例を集めてみた次第です。