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司馬遼太郎と藤沢周平

2011-09-02 23:34:56 | 読書・映画・テレビ
6月のブログで司馬遼太郎のことを書いたけれど、その続き。

中学校の時代にご近所に司馬遼太郎がいるのを知り、
我が家が産經新聞を取っていてその頃「竜馬が行く」が掲載されていた。
でも、歴史が嫌いで世間で大人気になっているものを
敬遠する癖がある僕は20才を過ぎても見向きもしなかった。
司馬遼太郎はこの後数年に渡り、小説家で長者番付1位が続いていた。
すごい人気作家だったのだ。
55才から読み始めた司馬文学は面白く、次々読み始めた。
文庫本で約65冊、最初の20冊ほどは一気だったと思う。
一般の人が1日7里歩いて江戸、長崎に行っていたが
吉田松陰は以外と健脚で12里歩いていたとか。
僕に歴史への興味の扉を開いてくれた。
司馬遼太郎が膨大な資料を元に書くというのも解る気がした。

しばらくして、「竜馬伝説を追え」中村彰彦著を読んだ。
あれ、僕の中で絶対的な司馬遼太郎の歴史観が揺らいだ。
龍馬暗殺の首謀者を探る内容だ。
「竜馬がゆく」で語られていたことが断定でないことを知る。
たまたま、次に津本陽の「商人龍馬」、
童門冬二の「龍馬と弥太郎」というのを読んだ。

司馬遼太郎よりもっと深い、歴史の面白さがある。
そして、商人としての龍馬の視点に龍馬の人物像が
かなり鮮明に見えて来たような気がする。

その後、たまに読んでいた藤沢周平の本にはまり出した。
こちらには歴史のワンポイントレッスンはないが
小説としての人物像がすごい。
歴史への解説はないが小説の中の人物にその歴史観んが
生かされているようだ。だから面白いのかもしれない。

そして、先週手にした「司馬遼太郎と藤沢周平」という佐高信の本。
自分が読んできたこの二人の人物のもやもやが何かわからないが、
偶然この本に導かれたような気がする。

しかし、この佐高信という作家よほど司馬遼太郎が嫌いと見える。
ここまで二人の対比の中で司馬遼太郎を憎々しく書くことに
抵抗を感じてしまう。僕が司馬遼太郎を読んでいて、
「竜馬伝説を追え」「商人龍馬」を読み、司馬遼太郎に対する
違和感が湧きあがった意味が少しわかったような気がする。
そして、自然と藤沢周平に流れた僕の読書の姿勢が偶然にも
この「司馬遼太郎と藤沢周平」に当てはまったような気がする。



とはいえ、これほどまでに何から何まで、気に入らないように
司馬遼太郎を批判するこの佐高信という人に違う意味での違和感を感じてしまう。

この自分の不思議な本との出会いに何かに導かれているような予感がして面白い。

ちなみに、2011年9月現在、僕のよく読んだ作家は
坂東真砂子、横山秀夫、藤沢周平、野沢尚、司馬遼太郎、新田次郎、
村上春樹、向田邦子、藤原伊織、東野圭吾、亀山早苗、津本陽、・・・・
こんなことを書いてもしょうがないか。

どなたかおすすめの作家がいたら教えてください。
もし僕がその作家にはまってしまったら、お好み焼きをごちそうしますよ。