西條奈加さんの作品を2冊続けて読みました。
心淋し川(うらさびしがわ)
(直木賞受賞作)
直木賞受賞作品と聞いて、読んでみたくなり図書館で予約。たくさん待ってやっと先月読むことができました。
時代小説はしばらく読んでいなかったので、読み始めは戸惑うかなと思いましたがすんなり入っていけました。
下町の貧乏長屋に住む人々の物語が、6話に分かれているのも読みやすい一因だったかも。
厳しい境遇をそのまま受け入れつつも、ささやかな喜びを見つけて、もう一歩踏み出そうとする人々…
なんだか、哀しかったり切なかったりするけど…頑張ろうとしている人々の姿が身に染みる…
そんな…まさに直木賞受賞作品でした。
そして、奈加さんの本をもう一冊読みたくなり、次に読んだのが…
まるまるの毬(いが)
(吉川英治文学新人賞受賞作)
こちらも時代小説です。
親子3代で菓子を商う「南星屋」は、売り切れ御免の繁盛店。
武家の身分を捨てて職人となった主と、その娘と孫娘で切り盛りする店。
愛嬌あふれる孫娘がこの小説に明るさをもたらし、周りの人達も心温かい人達で、読んだ後にこちらまで心温まる感じでした。
また小説の中に登場する7つの和菓子が、それぞれに美味しそうで、食べたいなぁと思いながら読みました。
おすすめです。