若い頃から乳房の中に水みたいなのがよくたまっていた。嚢胞がブドウのふさみたいに乳房の中にできていて、右にたまったり左にたまったりしていた。それが比較的弾力のあるシコリになる。痛い思いをして中の水を抜いてもらっても、すぐにまた補充されてしまう。そのままにしておくと身体に吸収されるのか、いつのまにかシコリが小さくなる。
今年の2月頃から左の乳房にまたシコリができていた。自宅近くの病院で診てもらおうと思っていた2月初めに、父の具合が良くないとの連絡が入る。急いで実家に向かい、そこから父が他界する2月22日まで、両親が入所している老健に通った。
その後、葬儀やいろいろな手続きに追われ、ようやく3月1日に実家の方の大きな病院で、以前も診察していただいた先生に診てもらった。
シコリはかつてないくらいの大きさになっていて、外から見てもわかるくらいになっていた。水がたまりすぎて、もうパンパンだった。
ところが、シコリがある方ではない右の乳房にも何かあるということで、調べていただいたら癌だった。
10年前の口腔外科の手術の時も、右上の歯が痛くて歯科に行ったら、左下顎の異常が見つかったのだった。まただわ。
父の他界後の手続きの関係で、一度自宅に戻り戸籍謄本などをもらってこなくていけなかったので、そういうのをすませた後、5月8日に入院し、翌9日に左側の乳房の中の嚢胞性腫瘍を摘出、右乳房切除の手術を受けた。
当たり前だが全身麻酔で爆睡中に手術は終わる。「終わりましたよ〜」か何か声をかけられた時、たぶん携帯電話で喋っている夢を見ていて、その夢の中の携帯電話に返事をしようとしていた。もしかしたら「もしも〜し」とか言ったかもしらん。恥ずかしい。
久々にぐっすり眠って気分爽快。手術した部分は幅広のテープでしっかり圧迫されていて、痛いのかどうかわからない。
口腔外科の手術で入院した時に、管がついてると本当に寝苦しかったので、夕方には看護師さんに付き添っていただきながら点滴台につかまりつつ廊下を歩き、早々に尿の管を外してもらう。その後、持って来ていたパンを普通に食べられたので、点滴も外してもらえた。これで残るは、手術した部分から出てるドレーンのみ。出血や浸出液が少なくなれば、これも外れる。
冒頭のヘタな絵(画面が小さくて上手く描けない、と言い訳をする)のように、ドレーンから出た液を受ける容器が入ったポシェットを肩から斜めがけにして、トイレに行ったり詰め所にお茶をもらいに行ったりする。
熱いお茶は詰め所ではなくデイルームにいつでもあるのだが、いったんデイルームに出るとドアホンみたいなのを押して中から開けてもらわないといけない。それがなんか申し訳なくて、詰め所の前に置いてあるお茶をもらっている。
親がこの病院に入院した時はたいてい個室だったのだが、私は4人部屋だ。でも、窓側のベッドで眺めも良く、窓際にベンチもあってゆったりしていて快適。
きのうの朝、めでたくドレーンも外していただき、早い人は昨日今日に退院されるようなのだが、まだ手術のあとが腫れていて違和感があるので、土日に静養して、月曜日退院ということになった。
ただ、左側の乳房の中の組織が今検査に出ていて、それが悪性ということになると、今度は左側も切除することになるらしい。
私の胸にカルデラが2つ? まあ景観的にはバランスがとれるかもしれない。
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