うちにはケーブルテレビが入っててこのテレビ局が作ってるローカルの放送がたまたま流れてる
日曜日なんの気なしに12を押したら地元の放送をやってた
しかも なんじゃこれ
ただ車の助手席に座って前の風景を撮ってるだけ
こんなもん誰が見るんだろう
おれだ!(笑)
何を映してるかと思ったら名古屋のある中心になる道路
北に伸びてゆくある路線だ
無数の道路が市内を通ってるけど この道路は痛いなぁ
メイン道路にして昔の彼女のうちの前を通る道路だから
最初はバックグランド映像として流しといたんだけど
もうすぐあの交差点を通る
あの交差点を過ぎた角に銀行があってその向こう隣りが彼女んちだった
親父さんが一人で経営する小さなカメラ店
映像は道路の左側を映してゆく っていうか前を映してるんで左側の家々しか見えない
その交差点で信号待ちにあった
銀行は15階建てのマンションに変貌してる
車は動き出したけどマンションの隣はビルになっていた
でもそんなことはもう知ってたこと
小さなカメラ屋は20数年前に取り壊されてたから
オレは悪くないもんと思うその反面 少し後ろめたく感じることがある
だから誰にもこの話はしたことがなかったけど
道路の映像見てたらなんか話したくなった
結婚して2年くらいたったころかな?
好きだったけどふられた子のことがちょっとだけ気になった
その日は家内は子供を連れて実家に帰っていた
別に喧嘩して帰ったわけじゃない
週末の夜 もう壊された彼女んちの前に立っていた僕
誰にも知られずに彼女がどこにいるか知りたいなと思った
まだ銀行はあってその前に屋台が出ていた
ここはいつも彼女のとうちゃんとかあちゃんが一杯やってた店
おでんの匂いがあったかい
ここしかないかな?
男2人連れの背中の脇の暖簾をくぐった
酒の飲めないかっつん勇気を出して
「お酒ください」
今まで言ったことのない言葉
冷酒がコップに入って前に出てきた
・・・緊張してる 超緊張
彼女の親のことはこの人なら知ってるかもしれない
店のおばさんに声をかけた
「まえ・・ここにあったカメラ屋さんどこへ行かれたんですか?」
「Mさん?」
「はい」
「Mさんなら・・・ここにおるがね」
おばさんの差し出す指の先をたどると・・・・
心の中で「ぎゃ~~~~」と叫んだ
その2人連れの一人は彼女のお父さんだった
「なんだぁ かっつん君かぁ どっかで見たことある人だなぁと思っとったんだよ
おう、もうすぐかあちゃんも来るわ」
もっと静かに消息を知りたかったのにまともに家族にぶち当たってしまった
その後やってきた彼女のおかあさんと二人で向かいのラーメン屋で話した
もう知ってたけど 楽器店に勤めてたYさんと結婚したこと
その先も分かった 大阪へ行ったこと
名古屋では日興証券に勤めてたけど大阪では大和証券に勤めてること
妹の弥生も元気なこと
おかあさんは僕のことを買っていてくれたこと
たくさん話した
そしてその近くに新しい家があること
電話番号も変わってないこと
その後何もない
なんかそんなことを昨日のことのように思い出した
うん・・・その電話番号 今でも言えるよ
日曜日なんの気なしに12を押したら地元の放送をやってた
しかも なんじゃこれ
ただ車の助手席に座って前の風景を撮ってるだけ
こんなもん誰が見るんだろう
おれだ!(笑)
何を映してるかと思ったら名古屋のある中心になる道路
北に伸びてゆくある路線だ
無数の道路が市内を通ってるけど この道路は痛いなぁ
メイン道路にして昔の彼女のうちの前を通る道路だから
最初はバックグランド映像として流しといたんだけど
もうすぐあの交差点を通る
あの交差点を過ぎた角に銀行があってその向こう隣りが彼女んちだった
親父さんが一人で経営する小さなカメラ店
映像は道路の左側を映してゆく っていうか前を映してるんで左側の家々しか見えない
その交差点で信号待ちにあった
銀行は15階建てのマンションに変貌してる
車は動き出したけどマンションの隣はビルになっていた
でもそんなことはもう知ってたこと
小さなカメラ屋は20数年前に取り壊されてたから
オレは悪くないもんと思うその反面 少し後ろめたく感じることがある
だから誰にもこの話はしたことがなかったけど
道路の映像見てたらなんか話したくなった
結婚して2年くらいたったころかな?
好きだったけどふられた子のことがちょっとだけ気になった
その日は家内は子供を連れて実家に帰っていた
別に喧嘩して帰ったわけじゃない
週末の夜 もう壊された彼女んちの前に立っていた僕
誰にも知られずに彼女がどこにいるか知りたいなと思った
まだ銀行はあってその前に屋台が出ていた
ここはいつも彼女のとうちゃんとかあちゃんが一杯やってた店
おでんの匂いがあったかい
ここしかないかな?
男2人連れの背中の脇の暖簾をくぐった
酒の飲めないかっつん勇気を出して
「お酒ください」
今まで言ったことのない言葉
冷酒がコップに入って前に出てきた
・・・緊張してる 超緊張
彼女の親のことはこの人なら知ってるかもしれない
店のおばさんに声をかけた
「まえ・・ここにあったカメラ屋さんどこへ行かれたんですか?」
「Mさん?」
「はい」
「Mさんなら・・・ここにおるがね」
おばさんの差し出す指の先をたどると・・・・
心の中で「ぎゃ~~~~」と叫んだ
その2人連れの一人は彼女のお父さんだった
「なんだぁ かっつん君かぁ どっかで見たことある人だなぁと思っとったんだよ
おう、もうすぐかあちゃんも来るわ」
もっと静かに消息を知りたかったのにまともに家族にぶち当たってしまった
その後やってきた彼女のおかあさんと二人で向かいのラーメン屋で話した
もう知ってたけど 楽器店に勤めてたYさんと結婚したこと
その先も分かった 大阪へ行ったこと
名古屋では日興証券に勤めてたけど大阪では大和証券に勤めてること
妹の弥生も元気なこと
おかあさんは僕のことを買っていてくれたこと
たくさん話した
そしてその近くに新しい家があること
電話番号も変わってないこと
その後何もない
なんかそんなことを昨日のことのように思い出した
うん・・・その電話番号 今でも言えるよ