木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

レス for メッセ

2014-06-09 23:57:01 | 仕事
コメントは幸いなことにいくつかいただけるんですが、メッセージとなるとなかなかそうはいきません
本日夕方、珍しくそのメッセージをいただきました。
ご了承を得て、本文を紹介させていただきます


かっつん様
 初めまして 大学4年の息子は大学院進学予定でしたが 挽物の仕事に就きたいと考えています 応援してやりたいですが現実的に見習いとして生活が送れるのでしょうか 何の所か見学に行っているようです。 アドバイス頂ければ嬉しいです


若者が僕らの仕事に興味を持ってくれるってことはすごくうれしいことです
ちょっと考えてみました
なぜ僕が今この仕事をしてるのか?
それは父が、祖父が、この仕事をしていたからに違いありません
3年前の僕なら 「大学出て、社会に出るんなら、しっかりした会社を見極めて、そこに身を投じた方がいいですよ」
と迷いなく言ってると思います
いや、今現在でも、普通の人にならそう言います。
ただ外からこの仕事を見て、好きになったと言ってくれる人なら・・・

どんな職業でもその同じ職業の中で成功者と失敗者が存在します
その成功者とはいったい何なのでしょう
沢山のお金を手にして楽をすることでしょうか?
それともお金はそれほど持てないけど、毎日好きな仕事をしながら楽しく暮らしていくことでしょうか?
前者が成功者だと定義される方は、この仕事に就くことはやめた方がいいと思います
それがいけないということではなくて、今の社会情勢を見たらその可能性が少ないということだけです
ホントのこと言って将来的にはどうなるかわかりませんが、今の情勢からは考えにくいということだけです

ただ、もしこの仕事をやりたいと感じられたのなら後者の可能性に賭ける価値はあると思います
実は少し前まで僕も僕らの同業者たちもその可能性は感じられませんでした
その証拠に名古屋では同業者は減ることはあっても増えることは皆無です
ずっとそれが正解でした
でも、減ったからということも大きな要素なのですが、少しずつこの仕事の重要性を認めてくださるお客さんが現れ始めています
この傾向が途切れなければ、もしかしたら新しい力で再興を期待できるかもしれない と思うようになってきた・・かもしれない(笑)

今始めるにはフロンティア精神が必要です
ずっと下り坂だったので、木工機械の会社も減り続けています
多分何処に修行に行っても、年収300万になるには相当な紆余曲折を経なければならないでしょう
我慢できるでしょうか?
そこが開けたら、お金も楽しみも手にする時代が来ないとも限りません
少しの兆しはあるんじゃないかとも思えます

息子さんは何を作りたいのでしょう
人間国宝を目指して、芸術の域に達するものでしょうか
それとも機械を駆使して、ある程度の数をこなせる仕事を目指すのでしょうか
修行をする場所の特定は非常に大切です

二通目にある

息子の人生ですので 好きな仕事ができ笑ってすごしてくれたら幸福だと思います

応援してやりたい気持ちと  憧れだけでは見習期間も含めて経済的に

苦労するのではないかと 心配しております

この言葉は胸に迫ります
僕の今はバツイチであり、仕事は挽物以外にマンション経営もあります
そういう僕の現実も・・・実際の現実です
でも一片の後悔もしてはいません

こんな現実も告げながら、応援してあげて下さい
大したこと書けなくて申し訳ありませんが

コメント (4)
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