木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

分かれ道

2017-03-07 23:36:38 | 人生
仕事中にラッキーマンが来た
材木屋なのだが85歳の今も一匹狼の材木屋だ
と言っても自分では半分退職してる
知ってる人に頼まれた時だけ材木市に出て買い付けをして製材所に送り寸法の指示をする
この前朴とブナを買ってもらって製材所で丸太を板にしてもらった
その中で欲しい厚さの物があったから取りに行きたかったがちょっと量が多いので
運送屋さんに頼んでおいたら昨日届けてくれた
その結果を見に来たわけだ
運賃は払っておいたよ と言ったらそれでOK
「わしの方から請求しなかんか聞きに来た」 というものの
ちょいと暇だったから遊びに来た風(笑)

昔と今の違いをまた自然に話し出す
リンク先では彼の幸運度を書いたのだがここでもちょっと書いとくと
毎月200万くらいの材料を同じ家具屋が買ってくれてたがそれを乾燥させる場所として
名古屋の中心地で借りていた
ところがその土地の持ち主の会社がどうしてもそこが必要となって返してくれという
そこで名古屋の北にある小牧市に280坪700万の土地を苦労して手に入れた
10数年後その土地を小牧市が売ってくれと言ってきて4500万で手放した
その時は材木業もピークを過ぎお客の材くらいは製材所で預かってくれるようになったから

4500万これは小牧市に売ったから税金はほとんど免除状態
すぐ使う予定もない
世はバブル直前の高金利時代だ
彼は銀行の定期に入れずに郵便局の定額貯金にした
これだと10年間金利は変わらない 当時は7~8%あったはず
そうすると10年後に倍になる
当時はただ預けておくだけでこういう結果だった
結局息子と娘の住宅資金にその4500万は使ったのだとか

今では考えられない結果だ
実際僕らも定期が倍になったと思ったものだがせいぜい10万が20万になったと喜ぶくらいで
4500万が9000万になるとは考えたこともなかった

土地を返してくれと言われなかったら280坪の土地を無理して買うこともなかった
あの時は苦労したけど巡り巡って大金が転がり込む結果になる
人間には曲がり角があるんだよ
本当に迷って迷って決断することもあるだろうし、分かれ道で自然に導かれて行く道もある

そういえば僕もここで何回か書いたことがあるが、マンション建設を視野に入れつつ結局仕事場付き二世帯住宅にしようと決断した時
建築中に一時仕事場を借りたくて当時廃業を決めた今の仕事場のオーナーさんのところへ
「半年ほど貸してくれませんか?」とお願いに行ったら 
「半年くらいだったら、気が進まんなぁ ずっと借りてくれんか?」 と言われて
急転直下マンション建設の方に舵きりした経緯があった
もし、「半年?いいよ」 って言われてたら今頃木工所だけでは破たんしてたかな?・・
そこが僕の大きな?小さな?天下分け目の合戦だったのかもしれない と思うわけです。

コメント (10)
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