☆ 住 吉 大 神 浄 め 給 う ☆

天皇陛下、ありがとうございます。ご先祖の皆様、お父さん、お母さん、家族の皆様、ありがとうございます。

『 海 』 へ向う視野を持つ

2020-05-24 17:08:30 | 歴史 文化 伝統

『 海洋国家日本の構想 世界秩序と地域秩序 』 伊藤憲一 監修 フォレスト出版
2001年(平成13年)2月15日 初版発行

監修者である伊藤憲一氏は、以前、「 栄える会 」のゲスト講師として、
講演をされていたことがある。

本書は、「 海洋国家セミナー 」 において、四名の方々が問題提起をし、
問題提起ごとに、それぞれについて自由討論に入るという構成になっている。

その中で、元外交官の岡崎久彦氏は、「 北東アジアの安全保障を考える場合、
・・・・台湾が持つ戦略的・地政学的重要性は大きい 」 と 述べている。
台湾問題は、日本問題でもある。

また、海洋の深さが、潜水艦の行動を大きく左右しているようである。

本セミナーでは、< 沖縄を訪ね、尖閣諸島の視察などを通じて南西海域における
海洋交流の歴史や 現在について現場で学ぶ機会をもったこと > を 紹介している。




韓国も日本も双方が 好きになるために

2020-05-24 01:03:28 | 歴史 文化 伝統

『 日韓共鳴二千年史 これを読めば韓国も日本も好きになる 』 名越二荒之助 編著
平成14年5月31日 初版第一刷  明成社  716頁

本書は編著(【 索引 】付き )であり、勝岡寛次氏、江崎道朗氏、打越和子氏 等、
16名の執筆協力者の氏名が 記されている。

韓国といえば、“ 詐欺罪の件数が犯罪のトップ で、嘘つき ” のイメージがあるのだが、
しっかりと取材をしているという、印象を受けた。

< 本書は、日韓双方に対して深い理解を持ちながら、自国の立場を忘れないことを
主眼にしている。 > という。

本書では、<「 日韓共鳴史 」 を構築するために > < 日韓両国民への八つの提言 >を
おこなっている。

一、 韓国歴代大統領の本音に学ぼう
 過去について韓国自身の責任を問う歴代大統領

二、 相手国の戦歿者に敬意を払おう
 韓国の国立墓地での 「 日の丸 」 論争を通して

三、 台湾統治や南洋統治と比較して考えよう
 日本に統治されたからといって 「 反日 」 になるとは限らない

四、 国際的視野から 「 慰安婦 」 問題を考えよう
 誰も語らない 「 戦場慰安婦 」 の役割と追悼

五、 国際的視野から 「 戦争責任 」 を考えよう
 ベトナム戦争と朝鮮動乱の教訓

六、 両国の懸案 「 竹島 」 問題を深く知ろう
 日本の教科書に 「 竹島 」 を載せるべきである

七、 日韓 「 提携 」 の歴史にもっと注目しよう
 検証・日韓国交回復交渉

八、 慰霊を通じて恩讐を超えていこう
 敵の戦歿者を慰霊した昭和の日本人

内容が多岐に渡っており、個人的には、騎士道精神について、多くの事を
学ばさせていただいたように思います。

本のカバーの内袖には、【 第14回ヨゼフ・ロゲンドルフ賞 受賞 】と記されており、
受賞理由が5点 掲げられている。

< 本書は、平成9年に国際企画より刊行された『 日韓2000年の真実 』 を改題、
一部訂正加筆の上、復刊したものです。>



国際的な情報戦を勝ち抜くために

2020-05-23 06:28:57 | 歴史 文化 伝統

『コミンテルンとルーズベルトの時限爆弾
迫り来る反日包囲網の正体を暴く』 江崎道朗(えざき みちお)著  展転社  295頁
平成24年12月8日 第1刷発行
平成29年8月15日 第6刷発行

本書は、「 平成30年 昭和の日をお祝いする集い 」 に参加した際に、
著者の記念講演があり、購入したものである。

本の間から、著者の講演の際のレジュメ一枚(2頁)が出て来て、
当時の講演の内容( 「 昭和天皇の御聖徳を仰ぐ 」 )を思い出すことができた。

本書において、江崎道朗氏は 、< いわゆる反日国家というのは
中国共産党と韓国、北朝鮮の僅か三ヵ国に過ぎず、> < 反日国際世論とは、
人為的に作られた「 虚像 」 に過ぎない。>と述べている。

そして、< 日本の立場を支持する親日国際ネットワークを活用しながら、
日本の国益と名誉を守る外交を展開していくべきである。> という。



「 現代史 」 の呪縛を解く

2020-05-22 10:37:43 | 歴史 文化 伝統

『 日本よ、「 歴史力 」 を磨け
「 現代史 」 の呪縛を解く 』  櫻井よしこ 編   文藝春秋  299頁

本書は、対談形式で 間違った現代史の呪縛を解くことをテーマにしている。
八項目の 「 嘘 」 をわかりやすく提示している。

1、「 慰安婦強制連行 」  2、「 南京大虐殺 」 3、「 日中戦争 」 4、「 第二次世界大戦 」
5、「 原爆投下 」 6、「 東京裁判 」 7、「 朝日新聞 」 8、「 冷戦終焉 」

特に、広島、長崎の原爆投下については、様々な見方がある。
以前、ある別著で、対日戦略「 オレンジ計画 」 については、原爆を除き、
ほぼ実行されているという内容を読んだことがある。

新たに、公開された資料で、歴史的事実が、よりわかりやすくなってきている
ように思います。



わが青春の中国現代史

2020-05-21 10:02:35 | 歴史 文化 伝統

『 私たちは中国が世界で一番幸せな国だと思っていた
わが青春の中国現代史 』

著者 石(せき)平(へい) 矢板明夫(やいたあきお) ビジネス社 221頁
2018年(平成30年)6月9日 第1版 発行


中国や北朝鮮は、独裁政治であるため、情報が統制されていて
よくわからないことが多い。

本書は、著者であるお二人の青春時代の中国現代史である。

著者の矢板氏(日本人残留孤児2世)は、天安門事件が起きる一年前の1988年に
15歳の時に日本に帰ってきたのであるが、日本の警察官と市役所職員の優しい対応に
‟ 衝撃を受けた ” と 述べている。

中国共産党政権の残酷さは、恐怖政治で、密告や盗聴があり、想像を超える。
祝日前の公開処刑( 銃殺 )が当たり前のように行われている。
色々な多くの陳情があるが、やり過ぎると、‟ 謀略 ” に はまって刑を受ける。

例えば、違反したとされる陳情者が刑務所より出所する時、支援者と称する人達に囲まれて、
写真を撮られたら、後ろの方に、問題のある横断幕があって、出所後に、首謀者として
再逮捕された、などがある。

中国の現実を知ることで、外交のあり方も変わってくるのではないかと考える。




日本国 及び 日本人 と 地球( 環境 )について

2020-05-20 20:52:48 | 歴史 文化 伝統

谷口雅春先生は、『 我ら日本人として 』 ( はしがき 3頁 )において、
次のように著述されている。

<「 日本を愛するよりも、先ず人類を愛せよ 」 と先覚者ぶって言った人もある。
しかし人類とは抽象概念であって、どこかの国民でない“人類 ”なんてものは、
具体的には存在しないのである。

具体的人間は 必ず 「 日本人 」 であるか 「 某国人 」 かである。
そして 日本国を 清く 正しく 美しく 愛して これを正しい方向に育てて行(ゆ)く
ことによってのみ、日本人は 世界の平和に貢献し、人類全体の幸福に寄与する
ことができるのである。 >( 原文は正漢字である。 )

この御文章の中の「 人類 」 が 、 今は 「 地球(環境) 」 という言葉に
置き換わっているようである。

< 日本国を 清く 正しく 美しく 愛して これを正しい方向に育てて行(ゆ)くこと
によってのみ、日本人は世界の平和に貢献し、人類全体の幸福に寄与する
ことができるのである。>


このことは、如何なる時代であろうとも、一貫して変わることのない真理である。

元外交官の岡崎久彦氏は、「 この国家的にものを考えるということが失われたのが、
戦後教育の欠陥のすべての根源にある 」 と指摘している。( 214~219頁 )

『 教養のすすめ 明治の知の巨人に学ぶ 』 岡崎久彦 著 青春出版社 



世界史の中の日本

2020-05-20 01:12:25 | 歴史 文化 伝統

『 大東亜戦争は日本が勝った
英国人ジャーナリスト ヘンリー・ストークスが語る「 世界史の中の日本 」 』
ヘンリー・S・ストークス 著  ハート出版  284頁
平成29年4月27日  第1刷発行
平成29年8月9日  第5刷発行

著者は、自ら本書で述べているように、< 三島由紀夫と最も親しかった
外国人ジャーナリスト > として知られている。

ヘンリー・ストークスは、こう述べている。

< あえて言えば、イギリス史観に立つと言っていい。 >
< 五百年にわたって続いた西洋列強による植民地時代を、終焉させたのが、
大東亜戦争だった。それは、決して「 太平洋戦争 」 ではなかった。 >

< もし日本軍が、アジアに進攻しなければ、アジアにあった欧米の植民地が、
その宗主国から独立することは、決してなかった。>

< 白人列強による世界支配を終焉させ、人種平等の世界の実現へと舵を切らせる
歴史的偉業を果たしたのが、日本が戦った大東亜戦争だったということだ。 >

< ずっと、二千年以上も、ひとつの王朝が続いているのは、日本だけである。
その奇蹟に、私は神の臨在すら感じるくらいである。・・・・・
私は、天皇の国・日本は、神州である、そう信じている。・・・・・
万世一系の天皇の存在なくして、日本は、日本ではない。>

英国人ジャーナリストのヘンリー・スコット・ストークスの 「 世界史の中の日本 」
の観点から、わが国の歴史を見つめることは、とても大事なことである。



『 History of Japan 』

2020-05-16 06:15:35 | 歴史 文化 伝統

『 日本の歴史 本当は何がすごいのか 』 田中英道 著  扶桑社 発行

本書の英語版 『 History of Japan 』 がヨーロッパの出版社から発行されており、
著者が < 英語の堪能(たんのう)な岡崎久彦先生(元外交官)にお送りしたところ、
「 感銘を受けました。岡倉天心の『 茶の本 』と同じ意欲を感じます 」 と書かれた
お葉書 > を頂いているという。

田中英道氏は、次のように述べている。
日本の国史を語るとき、< 伝統の力 ( 伝統的価値の尊重 )、美への情熱 ( 美的価値へ
の注目 )、 宗教( 宗教性への回帰 ) > 、 この三つの力を強く感じるという。

<この三つの力が働いているからこそ、日本人の精神は安定しているのであり、
それが社会、政治、経済の基礎にあるからこそ、私たちは、日本人として世界で
生きていけるのです。>

本書は、< 通史 > と < コラム > という構成になっており、< コラム > では
エピソード等、内容について踏み込んだ記述となっている。

なお、著者は、日本国史学会 の代表理事でもあります。
http://kokushigaku.com/contents.html



主権を回復し、独立した日本の基点に立ち返る

2020-05-08 11:15:12 | 歴史 文化 伝統

『 アメリカが畏怖した日本 ― 真実の日米関係史 ― 』  渡部昇一著 PHP新書

本書は、わが国の近現代史を日米関係に軸足をおいた内容となっている。

以下、内容を一部、紹介したい。

< 日本は東京裁判を受諾して国際社会に復帰した >という、外務省・政治家やマスコミの、
途中の経過を脱落した間違った考えが、昭和60年(1985年)以降、公然と言われるように
なった。これは、< 東京裁判を戦後の日本における基点とする解釈 > である。

< 日本が国際社会に復帰したのはサンフランシスコ講和条約を結んだからである。
そして、東京裁判を受け入れることが講和の条件であったのではない。・・・・・・

講和条約の十一条は 「 軍事法廷で決まった刑の執行を勝手に止めない 」 ということに
すぎない。この約束事を受け入れてそれに従い、関係国と話し合って、結局は 全員の
釈放を行なった。

そういったことがすっぽり抜け落ち、けりがついた東京裁判にさかのぼって、
そこを基点にする。これはすなわち、サンフランシスコ講和条約を無視するということである。

いま、日本にとって最も必要なのは、サンフランシスコ講和条約に戻り、
そこが現在の主権国家日本の基点であったと認識することである。
> 

わが国は、昭和27年(1952)年4月28日 サンフランシスコ講和条約により、
主権を回復し、独立を回復した。この国家主権を回復することなくして、
戦後の日本はないのである。

( ※ 研究者によると、第十一条は、植民地を失うことになったイギリスの
主張により、加えられたものである。日本に対する恨みが大きく、講和条約で
「 全部終わりました 」 としたくなかった といわれる。)


【 参 考 】
平成18年
第164回国会308 質問主意書・答弁書 < 立法情報 < 衆議院トップページ

http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon_pdf_s.nsf/html/shitsumon/pdfS/a164308.pdf/$File/a164308.pdf

http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon_pdf_t.nsf/html/shitsumon/pdfT/b164308.pdf/$File/b164308.pdf

http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/164308.htm



橋をかける 

2020-05-07 12:50:12 | 天皇・国家
『 橋をかける 子供時代の読書の思い出 』 美智子著 すえもりブックス

本書は、現在の上皇后陛下が平成10年(1998年)皇后陛下の時に、国際児童図書評議会
第二十六回 世界大会(インドのニューデリーで開催)において 、ビデオテープによって
上映された皇后陛下の基調講演を収録したものである。

ビデオは、日本語版、英語版があり、国際大会では英語版が上映されました。
書籍では、本の右側からは、日本語の縦書き(注釈付き)で、左側からは英語という
構成になっている。

子供時代の読書について述べられており、
「 子供達が、自分の中に、しっかりとした根を持つために
 子供達が、喜びと想像の強い翼を持つために 」( 26頁 ) という
お言葉に、特に、感銘を受けました。



『 おじいちゃん 戦争のことを教えて 』 

2020-05-06 17:25:30 | 歴史 文化 伝統
『 〔 孫娘からの質問状 〕 おじいちゃん 戦争のことを教えて 』
中條高德 著 致知出版社( 259頁 )

アメリカに留学している孫娘から質問1~質問16まで答えるという、内容となっている。
戦争のこと、日本のことを、どのように伝えてゆくべきなのか、とても参考になる。

内容を二つほど、紹介したい。

・ 陸軍士官学校でロシア語を学んだが、ロシア語教育は、ソ連の脅威に備えるため、
陸軍幼年学校からの日本陸軍の伝統であった。

日本の政策、国家としての行動の核になっていたものは、白人国家である欧米列強の
帝国主義、なかでもソ連の南下政策が脅威として常に意識されていた。
朝鮮併合も満州国独立も、そこから来ている。

・ 毎朝 参拝するのは、靖国神社と彌生廟(やよいびょう)というお社(やしろ)である。
日本武道館のそばにある彌生廟というお社は、警察関係や消防関係の殉職者をお祀りしている。

※ 彌生廟は、現在は 弥生慰霊堂(やよいいれいどう)と呼ばれている。




歴史の読みやすさ ー 人間観 と 表現力

2020-05-05 17:00:18 | 歴史 文化 伝統

『 明治・大正・昭和史―父母や祖父母が生きた日本の100年 』 浅野晃(あさのあきら) 著
 偕成社( 306頁 )を読み終えた。2回目である。ルビがふってあるので
小学生高学年あたりからでも読める内容である。

特に歴史の本が読みやすいかは、著者の人間観と表現力によるところが大きい。
文学史について詳述されているが、詩人・国文学者であることによる。

三島由紀夫氏は、著者の 別著書『 天と海 英霊に捧げる七十二章 』 を朗読し、
レコード録音を行なっている。

本書で気になったのは、満州事変の時の写真であるが、写真そのものよりも、
写真を写しているカメラマンが、どんな気持ちで写したんだろうかというほうが気になる。
特に、戦場の写真は、別の写真が使われたり、偽造・捏造されたり、取り扱い方が難しい。


『 誰もが書かなかった日本の戦争 日清・日露・太平洋戦争を知らない子供と大人のために 』
 田原聡一朗 著 ポプラ社( 301頁 )

本書は、脚注が横書きになって、頁を読みながら、確認できるようになっている。
ジャーナリストの視点から、どのように見たかとして、参考にはなると思います。

戦争の呼び方は、それぞれの国々で、それぞれ違うものである。
わが国は、昭和16年12月10日、大本営政府連絡会議において、「 大東亜戦争 」 と
呼称(「 支那事変 」を含む)している。
(「 支那事変 」 の呼称は、昭和12年9月2日、閣議において決定している。)




限りなく日本に感謝する

2020-04-26 16:28:50 | 歴史 文化 伝統

< 国家の品格は 先祖への尊敬心に始まる >

もと外交官であった岡崎久彦氏は、マスコミの 「 冷戦時代 」 の報道について、
次のように述べている。

< ベルリンの壁が崩れ、ソ連が崩壊したとき 気の早いマスコミは
「 これで冷戦時代は終結した 」 と はしゃぎましたが、冷戦が終わったのは
ヨーロッパだけのことで、極東は 全然違うのです。・・・・・・

極東に関するかぎり、ボーダレスなんて言葉はまったく関係ない。
これまでヨーロッパを主要な舞台としていた国際戦略論の舞台が、
極東に移ってきたと見るべきなのです。>

岡崎久彦氏と言えば、40年間 外務省に勤務し、最後には 特命全権大使に
任命された方である。< 特命全権大使というのは 天皇陛下から認証される
認証官ですので、位階としては 次官よりも上になります。>

岡崎氏は、下記の本を、渡部昇一氏と対談形式で著述されている。

『 賢者は歴史に学ぶ 日本が 「 尊敬される国 」 となるために 』
著者 渡部昇一氏、岡崎久彦氏 クレスト社

( 上記の書籍は絶版状態にあり、これが改訂・改題したものではないかと思います。
『 尊敬される国民 品格ある国家 』 著者 渡部昇一氏、岡崎久彦氏  ワック株式会社 )


上記の内容で、興味深かったのは、< もし、日本が大東亜戦争に突入していくのを
防ぐとすれば、どの時点までなら可能だったでしょうか。戦争のコースを変える
としたら、いつがラスト・チャンスだったか > という両者の見解でした。

どちらも、 共通するものがありますが、岡崎氏は、< その鍵を握るのは、
日英同盟 です。もし、日英同盟さえ維持していれば、日本は戦争(大東亜戦争)を
しなくとも済んだというのが私の観察です。>

櫻井よしこ氏も、日英同盟の破棄の時点から、「 日本は開戦を避けることができない状況に
陥った 」 と述べている。

一方、渡部氏は、日露戦争後の「 桂・ハリマン仮条約 」 ( 南満州鉄道を日米合併で
経営する) を破棄しなかったら、< 満州事変も起こりえなかったし、また日米関係も
緊張しなかった> という。

わが国の近現代史において、北清事変(1900・明治33年)、日英同盟(1902・明治35年)、
日露戦争(1904~1905・明治37~38年)前後あたりから詳しく把握してゆくことは、
とても大事であると考える。

また、渡部昇一氏は上記の本の中で、スマイルズの 『 品性論 』 から下記の文章を引用して
< 国家の品格は 先祖への尊敬心に始まる >と述べている。

< 国としての品格は、自分たちは偉大なる民族に属するという感情から、その支持と力を
得るものである。先祖の偉大さを受け継ぎ、先祖の遂(と)げた栄光を永続させるべきだと
いう風土がその国に出来上がったときに、国家としての品格が高まる >( 渡部昇一 訳 )

なお、わが国の近現代史について、下記の書籍も、貴重な示唆を与えてくれるものである。
『 年表で読む 明解! 日本近現代史 』 渡部昇一著 海竜社 
2回 通読したが、とても読みやすい。



生長の家の御教えの体験談に涙する感動や経験について

2020-04-22 20:18:12 | 日記
岡 潔 氏と藤原正彦氏は ともに、数学者であるが、
どちらも、情緒(じょうちょ)の大切さを説いている。

一見、数学は論理で答えを導き出しているようであるが、
< 「 論理 」 だけでは世界が破綻する > という。

情緒について、藤原正彦氏は、『 国家の品格 』 ( 新潮新書 ) の中で、
次のように述べている。  

< 情緒とは、論理以前のその人の総合力と言えます。
その人がどういう親に育てられたか、どのような先生や友達に出会って来たか、
どのような小説や詩歌(しいか)を読んで涙を流したか、どのような恋愛、失恋、
片思いを経験してきたか。どのような悲しい別れに出会ってきたか。

こういう諸々(もろもろ)のことがすべて あわさって、その人の情緒力を形成し、
論理の出発点Aを選ばせているわけです。>

また、宗教や慣習、文化、伝統 の 「 形 」 も 論理の出発点となる。

情緒と形は、人間観を形成して、論理の出発点ばかりではなく、
多くの選択肢から選ぶ 判断にも影響を与えている。

生長の家の御教えの信仰において、体験談は ‟ 真理の証し ” である。
その体験談に涙する感動や経験が、極めて重要であると思う。



歴史 と 未来 ― 人は後ろ向きに未来へ入っていく

2020-04-20 22:50:08 | 歴史 文化 伝統
( 湖に浮かべたボートを漕ぐように )

< 何時だったか、私が人間の未来というものをどう考えているか、また世界が五十年後には
どうなっていると思うか、聞きに来た人があった。私が返事に困っていると、その人は要求を
減じて、 「 二十年後にはどうなっているでしょうか 」 と聞いた。私は、その時、
「 我々は未来に 後退(あとじさ)りして進んでいく 」 と答えた。 >

ポール・ヴァレリー『 精神の政治学 』 吉田健一訳  中公文庫  65頁


村松剛氏は、『 歴史に学ぶ ー 激動期を生きた人々 』の中で、「 歴史と未来 」 について
こう述べている。

< 戦後の日本は 過去を憎悪することから出発した。 >
< 憎悪の黒々としたフィルターを通じては、歴史の本当の姿は見えない。
ということは 明日を生きのびるみちも見えて来ない、ということである。>

< 過去の文化遺産 > < 学問的蓄積 > とりわけ、日本の歴史・文化・伝統にしっかりと
光をあてて観ることなくして、真実の未来は 見えてこないということである。

< 二十世紀の初めになると、 第一回 ノーベル賞の医学部門にノミネートされたのは
北里柴三郎であった。( もっとも当時 圧倒的に力のあったドイツの学会が、有色人種に
その名誉が行くことを望まず、まだノミネートされていなかったフォン・ベアリングを
急遽 推薦してノーベル賞受賞者にした) > ( 渡部昇一氏 )


上記のことを考えたのは、ある教区の機関紙に元講師会会長がこんなことを書いていたからである。

<・・・・・寒暖差疲労なる現象であろう、体調は極めて不良である。・・・・・
この異常気象と感染症の流行、自然環境破壊(都市化)を自然観察(インタープリテーション)して
おくと良い。後々、参考になる貴重な体験記録になるだろう。
どうして馬鹿げた戦争になっていったかの記録と同じくらい後世に価値を残すかもしれない。>

現在の講師会会長の記事も タイトルは 「 地球のガン 」 である。
ここで、ガンは象徴であるが、人類のことである。