すべての善きものは内部から生れます。内部から生れないものは
すべて形骸(けいがい)であり、模倣であり、ニセモノであり価値なきものです。
内部とは自分の生命です。“ 自分の生命 ” とは “ 神の生命 ” です。
神の生命は 無限内容をもっているのですから、重複を厭(いと)うのです。
模倣には 同じものが幾(いく)つも出て来ますが、
内部生命から出るものは 同じものは二度とありません。
すべての行動を内部生命から出すとき 独創的なものとなり、
内部生命は 普遍生命とつながっていますから、独創的であると同時に
普遍的なものがあり、人類全体の理解と共感とを得(う)るのです。
では 内部生命から、独創的なものを生み出そうと思ったならば、
内部生命に深く沈潜(ちんせん)して、その無限の中から
自己の個性に適する独創のものを引出して来なければならないのです。
その沈潜の最良の方法が 神想観であります。
新版 『 幸福を招く365章 』 ( 49頁~50頁 ) 谷 口 雅 春 先 生