満天横丁に住まう妖怪のひとり言

満天横丁に住む満天と申します
最近、猫妖怪化してきており更新は不定期ですが…
ひとり言にお付き合い頂ければ幸いです。

連続テレビ小説 カーネーションに学ぶ

2012-02-21 | 会社のハチャメチャ
最近、NHKの朝の連ドラを見てから出勤している。
会社が近所にあると、こういう事が出来るから便利である。

毎朝連ドラを見てから出勤していると言うと
いかにも「連ドラ好き」と思われるかもしれんが、実はそんなに好きではない(笑)
2~3年に一度くらい、たまたま見て、ハマることがある程度である。
だからどの連ドラも始めから見たことはない。

今回の朝の連ドラ「カーネーション」も2週目くらいから見始めた。
たまたまチャンネルを変えていて映ったのが
ヒロイン小原糸子の少女時代を演じていた二宮星(にのみやあかり)で
そのあまりにも根性ある子供時代の姿にホレボレしてしまい、ハマってしまった。

その後、女学生時代からヒロイン役は尾野真千子へとバトンタッチされたが
そのド根性ぶりは衰えることをしらず、実に見事であった。
朝の連ドラでは珍しいと思うのだが、今後、中高年以降は「夏木マリ」が演じるようだ
あの夏木マリが二宮、尾野の築き上げた小原糸子をどのように演じるのか楽しみである

さて、ここで少し「カーネーション」の内容を述べておこう。
「だんじり祭」で有名な大阪は岸和田がこのお話の舞台である。
大正・昭和・平成と日本のファッションデザイナーの草分けとして活躍した
小原糸子という女性の一代記を描いている。

戦争で夫をなくし、女手ひとつで3人の娘を育てたが
そこによくあるヨワヨワしい女性像はまったくない。
目の前に立ちはだかった壁を、掘削機でぶち壊しながら前へ進むような
パワフルで力強い女性が小原糸子である。
そんな小原糸子を母に持った3人の娘達も…それぞれが個性豊かで
後に世界的なファッションデザイナーへと成長していく…。

はて?なんか、どっかで聞いたことのあるような話だの~っと思ったアナタ。
正解である(笑)この小原糸子。
実はコシノヒロコさん、コシノジュンコさん、コシノミチコさんのお母さんの
小篠 綾子(こしの あやこ)さんがモデルなのである。
あの…アクの強い3姉妹の母だと知った時には、さもありなんっと思ったもんである。
(ハハハハハハ)

岸和田の呉服商の娘である小原糸子が
「女にしか出来んことを見つけて自由に生きたい」と裁縫の道へ進み
女学校を中退しパッチ屋、紳士服のロイヤル、生地屋と次々に修行した後
満を持して20歳で洋装店を開業、そして22歳で結婚する。

結婚相手は修行した紳士服ロイヤルで知り合った川本。
結婚してほしいと言ってきた川本に糸子は
「うちは店がどんなに繁盛しようが働く。ふつうの家の奥さんみたいに、
こまごまとした家族の世話は死ぬまでしないかもしれない」と言い切るのだが
そんな糸子の言葉をものともせず、川本もまた度量の深さを見せて言い切る

「かめへん。ロイヤルであんたが働いとるとこ見て、ええなあ思たんや。
愚痴言わへん、手ェ抜かへん、周りがどんだけイビろうが、
好きなようにやって、結果出す・・・。
こいつの仕事っぷり、惚れ惚れすんのう、思ちゃったんやし。
そやから、なんも気にすることなんかないで。
あんたは思うように働いたらええよ」と言うのだ。エエ男やろ~(笑)

糸子の愚痴を言わず、手も抜かず、イビリに負けない働きぶりに惚れた川本と同じく
私もまた、そんな糸子の生き方に惚れたのだ。

丁度その頃、私の回りは会社への愚痴ばかり言う輩と
すきあらば仕事の手を抜く事ばかりを考えておる輩に
出る杭を打ち込むようなイビリを平気で行う輩が大手を振っておった。
(いや…現在も大手を振って闊歩しておるがの~笑)

なもんで糸子のブレない生き方が、毎朝会社へ向かう私自身の支えとなっていたのだ。
自分はいったい何をどうしたいのか?その一点さえブレずに持っていたら、
周りに振り回されずに私も糸子のように仕事が出来るんじゃ~ないか?っと思った。
これがまた、なかなかに難しいがの~。

とはいえ、糸子にカッコエエ言葉を言った川本も…
コソっと芸者と浮気なんぞをしておって、男ってやつぁ~とかも思った(笑)

戦後となり糸子と同じく洋装店の女店主が増えてくる。
その集まりで、仕事に対する男と女の違いは
「男が意地を張っとるところを、女は簡単に頭を下げられる」なんぞと語る。
女性が働いていると必ず思う一文である。
なんで男はそんな所で意地を張るかの~っと思う場面に出くわす度に
「ちょっと頭を下げれば済む話なのに…」っと私も思った事がある。
が、糸子の父は糸子に洋裁の技術を学ばすために土下座をしたことがあった。
つまり、女の私らが目にしていない所で男も頭を下げているのである。

糸子は強い。突き進む時はわき目もふらずに直進し続ける。
だけれども、誰もが糸子のように強い訳ではない。
糸子が簡単に乗り越えた事も心の弱い者は乗り越えられない場合もある。
同じ出来ごとでも心の強弱によって受ける度合いも違ってくる。
そんなことも、このドラマでは教えてくれた。

仕事に対する考え方や、男女の仕事へ向かう考えの違い
人としての容量の違い、それによって生じる歪。年代によって違ってくる感性。
受け入れる力。などなど学ぶことの多いドラマなのである。

日々働いていると、私も糸子と同じように壁にぶつかる。
確かに年代のギャップなるものも感じている(笑)

「なぜ私の事を解ってくれない?」と言われたことがある。
自分の事を何も語ってくれていないので、解るハズがないのだが…。
どうやら見守って、くみ取って欲しかったらしい。
言ってもどうせ自分の事なんか見てくれていないっと思っていた節もある。
意外にも私としては影に周り彼女の頑張りを上司へ報告し支えていたつもりだったので
この発言にはビックリした。
私の方こそ、「どこを見てたんじゃ!」っと言いたくなった(ハハハハハ)

コミュニケーションの取り方が解らず、周りが見えていなかったりするので
自分一人が取り残されているように強く感じているらしく
その子は始終イライラしている。
「もう、私、更年期なのかもしれません」なんぞと言う。まだ30代なのに(笑)

それでも「どう考えているのか?」を明確に言葉で伝えなければ他人には伝わらない
なので上司に説明する場を作ると、感情を丸ごとぶつけてしまい
1時間以上も上司に忍耐を強いる結果となってしまった。
自分の考えや情報を冷静に分析し、他人に伝えるという事が出来ないのだろう。
言った本人はスッキリしたらしいが…(ハハハハハ)

先日某飲み会にて女子社員が言っておった
「○○課長は、唯一私の事を下の名前で呼んでくれるので好き」っと…。
私は若い頃、下の名前で呼ばれると、なんだか半人前扱いされたみたいで嫌じゃったが
その子の場合は嬉しいらしい。
こういう所でも自分と他人との違いを感じて目から鱗が落ちる。
言ってくれなければ永遠に解らなかった部分である(笑)
下の名前で呼ばれるのが好きなんですっと言われれば、いくらでも下の名前で呼ぶぞ。

つまりは…自分の事をいつも気にかけてくれているっと感じる事が
彼女たちにとって大事な事なのかもしれん。

そんな訳で毎朝、糸子の人生を見ながら自身の態度の確認をしている(笑)
知らず知らずに驕っていないか? 突っ走り過ぎていないか?っと…。

最近糸子は若い人らがエエっと言っている洋服のスタイルを
ちっともエエとは思えなくなってきている。
「自分は時代に取り残されてきてしもうているんじゃろうか?」っと感じている。
やっぱりそんなもんなんじゃの。私もそれは感じる(笑)

ただ糸子はそこで諦めない。
娘達が作ったデザイン画に触発され、自分も負けてられないっと頑張る。

時代が違うから解らないし、解りあえないと思いこみ
シャッターを締めてしまうより、
同じ人間なんだから話てみて落ちる鱗を目から落としきった時に
なにか新たに見えるモノがあるのかも…
なんて朝の連ドラを見ながら感じている今日この頃である。

でもの。やっぱり連ドラを見て思うんだけど
そんなに人間って変わってないだ。
悩む所も喜ぶ所も一緒だ。
だからきっと解り合える。
諦めた瞬間に老化が始まるような気がするしな(笑)
だから、私は何時までも諦めず、なんとかするぞ!っと思うのだ(アハハハハ)

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16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
カーネーション (長友)
2012-02-21 19:22:16
観る時と観れない時があります。
時間があるはずがないのって変だけど・・・。
記事の最後の諦めた瞬間に老化が始まるって
本当だと思います。
94歳のお爺さんが「6年かかって指文字を
全部、覚えました」だって。88歳から指文字に
挑戦する姿勢が凄いな~と。
それなのに私は何をしてるんだろうと反省の日々で
あります。満天さんも色んなことに挑戦してるから
本当に若いもんね・・・。
返信する
ご返事どす~ (長友どんへ)
2012-02-22 15:46:31

会社を辞めて、っと言っても新たに自営業として働き始め
少しだけ時間に余裕が出来たかな?っという状況の私でも
その余裕の時間をボーっと過ごしてしまう事があるだよん
なんだろね?(笑)
でも、きっとこのボーとする時間も大切なんだと思って気にしない事にしていますだ
(アハハハハハ)

何かに挑戦し続けるってのは、口で言うより本当に大変。
自分の生活がある程度安定していて、なんの心配もない状態で
初めて、なにかしよう!っと思えるもんだと思うから(笑)
88歳の方が6年もの歳月、諦めずに指文字を覚えたその根性に完敗っす
手話は頭の体操にきっと良い!と思い込みながら私も頑張るぞ!
返信する
こんばんは。 (すず)
2012-02-22 19:10:37
 何度もお話しを読み返しては、いろんな事を考えました。自分に置き換えられる事で、そうかもしれないなぁと思った事なんですが、

>つまりは…自分の事をいつも気にかけてくれているっと感じる事が彼女たちにとって大事な事なのかもしれん。

震災の後、よもやこんなにも見ず知らずの方々に助けて頂けるとは、正直思ってもみませんでした。あげればきりのないくらいに、無償で「私たち避難民を気遣って下さる大勢の皆さんがいらっしゃる」そのことが、嘘偽り無く、なによりも心の支え励みになっています。

震災は極端な例ですが、働く辛さを繰り返す毎日の中で、誰か自分を気にかけてくれる人が居ると感じられるのは、すごく心の支えになるんだろうなと、共感できました。

満天様のお話しがとても勉教になったので、拙宅の記事に引用させて頂きました。トラバ共々よろしくお願いします。
返信する
カーネーション (トーコ)
2012-02-23 00:15:19

私も遅ればせながらカーネーション見ていますー^^
出勤前には無理なので、毎朝録画して夫婦で毎晩見ているんですよ。笑
彼女の出演映画見てましたが、イメージ違うので「えー?これがあのオノマチ?」って感じです。
活き活きしていて、彼女の素に近いのかな?

>女の私らが目にしていない所で男も頭を下げているのである。

そうですよねぇ、日々、柔軟に事を進めることを得意とするのは比較的女性のほうが得意ですよね。(例外も居ますが)
つまらない意地は張らないし、男性よりサッパリしていると思うときもあります。
そして、簡単には頭を下げない男性が、頭を下げる時。
腹を括るというか、覚悟があるぶん重さが違いますね。
最近の若手の男子は、柔和なタイプが多いけど、結局根っこは気勢を張った男だったりします。
あの柔和さは、現代の処世術なのかも~?


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みたかった~! (どれみ☆)
2012-02-24 15:50:01
満天さんの書かれたあらすじ。
とっても分かりやすくて、「最初から見た
かった~」と思ってしまいました。
今からでも、話はわかるのかな~?


>仕事に対する考え方や、男女の仕事へ向かう考えの違い 人としての容量の違い、それによって生じる歪。年代によって違ってくる感性。
受け入れる力。

たしかに、色んな違いがありますね~。
それを、どこまで受け止められるかが
ポイントなのかな~と思ったりします。
心の強弱とありましたが、心が弱ってる時は、考え方もどうしてもネガティブになって
しまうし、立ち直るまでにかなりん時間が…

でも、考えるのをやめたら老化が…
なんですよね。
う~ん、それは悩むのをやめられませんね~。
悩んだ先に、きっと明るい未来がと信じて
悩むことにします。(笑)
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根性もの・・・!? (せっちゃん)
2012-02-25 08:10:28
私も今まで実話をモデルにした「連ドラ」を
よく見ました。

若い頃は電器屋でしたので、日々進化する家電製品に付いて行けず色々悩んだものでした。
人間関係も理解して貰えないし、
上からは叱られるし下からは突き上げられる始末でした…
でも、『そんな人たちが顧客』だと思ったら、
何とか理解して貰おうと思えるようになりました…?
そう思いながらも右往左往する人生でしたがねっ…笑

確かに年を取ると心も体も弱ってネガティブに成りがちですが、ここは一つ根性もので老化など吹き飛ばす努力をしようと思っています。
今、私の敵は『老化』なのだと言い聞かせていますよ・・・ハハハ
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私も見ている (還暦+5おじさん)
2012-02-25 10:24:32
私は7時半からBS3で見ています、少し前に小篠姉妹とお母さんの対談を見ていたら(昔のです)姉妹仲が悪いのがよくわかりました、カーンネ-ションでの場面と一緒です、面白く見ています。
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朝ドラ (ちか)
2012-02-25 21:36:57
時間的にちょっと無理なのであまり見ていませんが、カーネーションは評判が良いみたいだよね。
3月から夏木マリさんがお母さん役で登場とか、かなり迫力がありそう♪

私は基本的に「皆が〇〇をしてくれないから、私が出来ないのよ」と言うタイプが一番苦手なのだ。
苦手と言うか…はっきりと嫌いだ。

仕事でもそうだが、ゴルフでも「皆がボールを見つけてくれなかったからスコアが悪い」「皆がパター持ってきてくれないから私が取りに行かなくちゃいけなかった」…

あなたが見つからない場所に打ったからいけないんでしょ!
あなたが自分で持ってこないから悪いんでしょ!

でも経験則として、こういう類は若くても年取っても居るわけだ。
そして、結構それを許す輩も居るので腹が立つ…笑

諦めるのって結構勇気が居るよね。
諦めたつもりでも、未練が残る…笑

人間、諦めと復活を繰り返している限りは元気で居られるのかも知れん。

お互いに適度に頑張ろう~笑
返信する
生まれて初めて (asagi)
2012-03-01 15:59:51
ご近所・岸和田が舞台ということで、生まれて初めてNHK朝の連ドラを初回から続けて観ています(笑)
確かに、糸子の生き方には学ぶべきところが多々ありますよね~
私なんかは、あの強くて前向きな姿勢に元気をもらう前に、眩しくて直視できない感じ。
安岡のおばちゃんがいつだったか言ってた「みんなあんたみたいに勝ってばっかりと違うんや。みんなもっと負けてんねん。」(だったっけ?)という言葉に共感してしまう。

でも、実のところは糸子も、他人が知らないところでいろんな苦労をしてて、それでも諦めなかったからこそ商売も軌道に乗ったんですよねぇ。決して「勝ってばっかり」というわけじゃない。

解ってないのはお互いさまなんだな~と思いました。
でも、糸子が精神的に強いのは確かで、みんながみんな糸子のように強く在れるわけではないのはほんと。

あんなに強くはなれなくても、せめて私も諦めない姿勢だけは見習いたいです(笑)

…ところで、このドラマ、面白いんだけど、たま~に演出に疑問が。
ひと晩でパッチ100枚のとんでもない仕事を糸子が引き受けて、善作が激怒した時。
いくら怒ってたとはいえ、布で商売してる人が布を(しかも他人様から預かった)踏んづけて歩くのはどうかと。
商売に誇りを持ってる人なら絶対そんなことしないんじゃないかと、ものすごーく違和感がありました。
そんな感じで、たま~に「あれっ?」と思うようなヘンなところがあるんですよねぇ…
なんか、勿体ないです。
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ご返事どす~ (すずどんへ)
2012-03-02 13:42:59

トラバありがとうです!
遅くなりましたが完了しました(笑)

私のダメな所は…
何時も気にかけてくれている=見守られるのが苦手な所なんどす。
特に仕事上だと、ある程度は私に任せて放任して欲しいってな気持が強いです。
それは若い頃の恋愛でも一緒で、干渉されたりすると、もうダメで…(アハハハハ)
なもんで社内の後輩に対しても、気には掛けているんですが、それを表すのが下手なんどす。
また、気にかけて欲しいと要求されても…
「その前に自分自身を振りかえろ!」っと思うタイプなので
夫にはよく「人」っと言われています(笑)

いざっとなった時は、頼りになる先輩だとは自分で思うんですがの~
それを誰も解ってくれなくって(ハハハハ)
ま、それだけ「いざ」って時が無いって事なんですけどね~それは、それでありがたい(笑)
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