2002年に69歳で亡くなってしまったSF作家である
69歳ったらまだ若いよな~~
もそっと長生きして沢山の作品を世に出して欲しかった…残念である
「半村良」っと言えば有名なのは「戦国自衛隊」(1971)かと思う
映画にもなっているし2005年にリメイクもされておるでの
私が「半村良」っと最初に出会った作品は「妖星伝」(1973)である
徳川吉宗の時代に現れた鬼道衆らが巻き起こす超常現象オンパレードのお話は
あまりの面白さに食い意地の張った私が、飯を食うのを忘れたほどである(笑)
SFと時代小説を旨くミックスした絶品小説だと思う
「半村良」の作品はほぼこのようなSF超大作が多いのだが
時々ほろりとした「人情話」を書く。これも実に良い。
現に彼の書いた人情話「雨やどり」(1974)では直木賞も受賞している
さて今回紹介する作品は、
この江戸物「人情話」の作品〔どぶどろ〕(1976)である(2001年再販)
この作品は実に面白い作りとなっている
普通、物語は「起承転結」の流れを踏まえて進んでいく
まあ「起」を飛ばして書いたり「承」を飛ばして書いたりする作家は居るが
「転」と「結」はまず書く
ところがこの「どぶどろ」では八編の短編集の様相を呈しているにも係わらず…
「完結しないで進んでいくのである」
お店のお金を集金していて、使いこんでしまった奉公人の話
真面目一徹の大店の主人だった男が中年になり
思いついたかのように放蕩し、夜鳴き蕎麦屋になってしまった話
亭主に先立たれ、自分達の店を乗っ取った男の囲い者になって暮らす女の話
子供の頃から奉公に上がり衣食住をあてがわれ、挙句に妻まであてがわれた男の話
等々、み~んな良いトコロで切れた凧みたいに飛んで行ってしまう
「え~~!こっからが良いトコロじゃろう~」
って所で終わるのである(笑)
ところが…一偏、二編と読み進んで行くと
一偏目に出て居た男が三編目にも出てきたりっと微妙な絡まりが見えてくる
そうして七編目が終わったところで始まるのが
少々長編の八編目「どぶどろ」なのである
この「どぶどろ」では前半七編の短編に登場していた者達が
一人、二人と脇役として登場してくるのだ
長編小説にありがちな一人一人が登場するたびにその人となりを説明しなくても
出てくる人、出てくる人が読者にとっては、既に知った人なのである
読者は見事な手法の網に絡めとられ、食卓にのぼった所で気が付くのである
時代は天明末から寛政の世
銀を取り扱う座人の集まり銀座衆。
銀座衆を束ねている岩瀬伝左衛門に拾われた平吉は背が低くガニ股
「山東京伝」の元で下働きをしながら岡引のような仕事もしている
そのガニ股な容姿で若い女子にはモテナイが
どこか人好きのする20歳の男である
彼が活躍し胸がスカッとするような「捕り物時代劇」っと紹介したいが
実は違う。
偉い人が悪いことをしても地位も名誉も無い人はどうする事も出来ない
押しつぶされて消えてしまうのが落ちである
空に向ってツバを吐いても、ツバが下に落ちて被るのは自分である
そんな事は解っちゃいるんだが…
でも、でも、でも、でも。見て見ないフリをして生きては行けない
知ってしまった以上は言うだけの事は言ってやる
そんな平吉の心情が痛いほど良く出ている作品である
同じく半村良の作品に「およね平吉時穴道行」(1971)という本がある
江戸時代の文人「山東京伝」好きのコピーライターが
京伝の下で働いていた平吉という岡引の日記を手に入れるのだが
どうも京伝の妹「およね」は土蔵に出来たタイムトンネルの穴を伝って
江戸から現代へ来ているらしい…
その「およね」を好きな日記の作者「平吉」も
「およね」を追いかけ現代へ…ってなお話である
「どぶどろ」より遡ること5年前の作品であるが
ココに平吉が登場している
同じ名前に同じ容姿、同じ主従に同じ職業
違うかもしれないし、違わないかもしれない
でも…平吉にこんな別な人生があったかもしれないっと思わせる
半村良独特のSFが5年の空間を越えて堪能できる仕組みになっている(笑)
そうだな~できれば両方読んで欲しいな~
一人の男の別の人生。
これぞSFの最大の魅力だと思うから…(笑)
久々に半村良を懐かしく読んだ
やっぱり面白い。本当に惜しいSF作家を亡くしたの~~。
↓…おしりを出した子、一等~賞~ってツッコミたかったんだけど忘れた・笑違った??
「およね平吉時穴道行」
何故知ってるかと言いますと・・・・
すご~く前にNHKのドラマであったからです
由美かおると寺尾聡がおよねと平吉でした
これを覚えてるんですよ~
何年か前に「NHKアーカイブ」で再放送されて
またまた思い出しまして
文庫本を買いました
昨日のテレビであってた「地下鉄(メトロ)に乗って」もそうだけど
タイムスリップできたらもう一度高校生に戻りたいとちょっぴりおもった私でした
なかなか、いい感じの楽しい作家でしたよね。
それのに、お若くして亡くなって残念でしたよね。
私は、初め、この題名を「どぶろく」と読んでしまいました。かなりな早とちりです。
お酒一滴も飲めないのに。
こういう、現代と江戸時代をミックスさせたのって面白いですよね。
日本昔話のエンディングテーマなんよ~~
ほいでこの「笹の子見ていた北海道」には
「クマの子みていた北海道」ってな続きがあるだ
(ガハハハハハハハハハ)
勝手に書いているもんで…
何時頃記事になるかは解らんのだがね~(笑)
この本。
残念なことに1日では読めない(ブワハハハハハ)
一日何もしないで読んでも1日では無理っぽい(笑)
よってオススメできないのだ~
しかも読み終わったらガク~っと疲れる(ハハハハ)
気が滅入っている時には、より気が滅入るので
ご注意作品である(笑)
普段、脳天気の私ですら読んだ後
5分くらいは無口になった・・・・(笑)
見たん!?
うわ~~~~TV番組になったのは知っておったが…
一度も見たことが無かっただ~~~
そうそう、由実かおるさんが主演なんだってね~~
それ。お宝映像よん(笑)
見たかったな~~~
ほいで…時間になったらお風呂シ~ンとかあった?
(アハハハハハハハ)
あのお風呂映像が確立したのは水戸黄門からか(笑)
昨日のメトロに乗ってはみましただ~~
本はもちろん読んでましただ
ほいでもそんなに良い作品とは思ってませんでしただ
昨日の映画を見て・・・良い話じゃの~っと思っただ
(ハハハハハハハハ)
もう一度、本を読んでみねば~っと思いました(笑)
タイムスリップ出来たら・・・・・・
若い頃は行きたい所が沢山あったのだが…
今は過去のナンバーズの結果が知りたい…とか
動機が不純になって来てます(ガハハハハハハ)
一緒や・・・・(ガハハハハハハハ)
この本を買ったのは昨年の末なんです
ほいで…なかなか読めずに本棚にあったんですが
ず~っと「どぶろく」って読んでましただ
きっと酒の話なんかの~っと…(アハハハハハハ)
しかも…読み始めてから…
「ああ~、昔読んだあの本だ・・・」っと
気が付きましたが…ほぼ新しい気持ちで読めました~
年を取って少々ボケると何でも新しく感じて
幸せの~~(アハハハハハハハ)
ウチのダンナに「何度も楽しめて良いね」っと
言われましただ(ゲッ…笑)
外国モノのSFにもハマッた時期があったんだけど
日本のSF作家も十二分に面白いと思うわ~~
最近は携帯小説が流行りだけど
星新一さんみたいな携帯小説作家が出てこないかの~
でも記憶に残ってないな~
「太陽の世界」を買おうと思って途中で挫折した覚えはありますけど
そうか~時代劇も書かれてたんですね・・・
たぶんその頃はコバルトに夢中になってた時期なんですよね・・・私
つい先日・・
野田昌宏も死んじゃった・・
氷室冴子も死んじゃったね。
雑読家の私には・・・淋しい。
私も~~~「太陽の世界」だっけ?
あれは挫折した~~(笑)
友達から借りて読んでいたのもあるんだけど
最後まで読んでないや~~
いつか図書館で借りて読んでみようかの?
っと思ってますが
確か…かなり広げてしまって
難しい内容になっていたような~~(笑)
中学の頃から私もコバルトを読んでましたが
途中から足を洗ってしもうて
その後、面白いモノが沢山出たんですもんね~
残念だ~~失敗した~っと今は思ってますだ~(笑)
これも…図書館で…(ハハハハハハ)
図書館へ行けるようになったら読む本が多くって
大変ですだ~~
ほえ?
本当?ビックリしただ~~~
今、検索で調べて驚きました!
野田さん亡くなったのですか?
だって…クイズミリオネアって彼作ってましたよね?
突然の訃報に驚いてますだ
氷室さんは知っていたんだが…
同じ日6月6日が二人の命日なんですね
私も…寂しいです~~~~