主人公の稲葉夕士は中学一年の時に両親を交通事故で亡くす。
その後、夕士は叔父の家で暮らすこととなるが、同じ歳の娘が居る家庭では馴染めない。
高校は学生寮のある学校を選び、叔父の家から出る決意をする。
しかし夕士が入学する前に学生寮が全焼してしまう。
叔父の家から学校へ通えないこともないのだが、叔父の家を出たい夕士は
アルバイトで稼いだお金を元に学校の近所でアパート探して回る。
だがなかなか高校生の夕士が借りられるような安い物件はなかった。
そんなとき、「前田不動産」に出会い「寿荘」という賄い付きの格安物件を紹介される。
ところがそこは…ちょっと不思議な「妖怪アパート」であった。
妖怪アパートの大家は卵鬼神という巨大タマゴに小さな目鼻のついた御仁だし
一見普通のサラリーマンのように見える佐藤は、実は人間に憧れている妖怪だったり
いつも庭掃除している妖怪、玄関で挨拶する妖怪、掃除が趣味な妖怪など、ちょっと不思議な妖怪たちに
親に虐待され死んでしまった子供の幽霊「クリちゃん」、クリを守る犬の幽霊シロ
賄い担当だが手だけの幽霊「るり子」さんなど、成仏出来ずこの世をさまよう幽霊たち
それに本当に人間なんですか?っと思わず聞きたくなるような人間が数名居住している
ここは一見普通のアパートのように見えるが
実は妖怪&幽霊&人間の3世代同居のアパートなのであった~(笑)
本作は単行本で1~10巻で完了。
文庫本ではまだ1~5巻までしか出ていない。
文庫で購入している私は続きが読みたくてウズウズしておる。
「自分ってものをしっかり作ることができなかった人間は、
なにがあっても自分に自信が持てないんだよ」
私は現在、妖怪だらけの会社へ通っているもんで…(笑)
時々何が真実なのか見えなくなる時がある。
なんでそんな些細なことで心を閉ざしたり、暴力的な行動に出たりするのか解らず
どうにも頭を悩ませていた。
そんな時にこの本の上記フレーズを読み、「ああ、そうか」っと頭の霧が晴れた気がした。
彼等は自分に自信が持てないまま成長し、学校生活より広い社会に出て
周りを怖いと思っているのかもしれん。
だから必要以上に自分を誇示し、受け入れられないと人を呪い、
悪い結果を全て他人のせいにしてしまっているのかもしれんの。
「絶対に自分は間違ってない。間違っているのは他人の方だ」っと叫ぶ彼等に
どうしてそこまで自分に自信が持てるのかが不思議だったのだが
裏返せば逆で、自分に自信がなく自分と向き合うのが怖いので、
滅多やたらと、吠えている可能性が高いのだろう。
根は素直で良い子達なのだが、これといった会話もしていないのに
印象などで簡単に、自分を認めてくれる人とそうでない人に分けてしまう。
仕事で彼らの成長を促すために、ある程度のところで彼らに任せる上司などに
「仕事を自分に押し付けた」と言ってしまう。
解らないなら解らない。出来ないのなら出来ないと上司に報告し
意見を聞き、どうしたら良いのかを相談することが出来ないらしい。
ほんの少し、自己を見つめ視野を広げれば、もっと大切な事が目に入るのに。
悲しいことに彼等は類は友を呼ぶで、小さいながらも団結し
社長の覚えが目出度いことを笠に着て、「オレらの一言でお前なんぞ辞めさせられんだ!」なんぞと
空虚な言葉を発してしまった。
この先彼等が歳を取り、万が一にも自分を見つめ、自分の小ささに気付いたときに
この言葉は、一生自身のアホさ加減を苛む言葉となるだろうに。っと思ったが…
還暦過ぎた夫曰く、若い頃に自分を作れなかった者は一生無理。と切り捨てる
そして、周りの誰もが同じことを言っていた。
30代後半、まだまだ若い彼等に何とかチャンスを与えたかったので
少し接触して…色々と注意をしてしまい…なぜか…彼らの矛先が私に来てしまった(笑)
「満天さんって…性格悪いっす」なんぞと社長へ進言したそうな~(アハハハ)
「悲しいことは、悲しんでいいんだ。
腹が立ったら、怒っていいんだ。
それが、そうしたところでどうにもならなくても。
そうすることによって、それは
自分の世界の一部となって「生きる」んだ。」
なかなか嫌な出来事があっても、この年齢になると怒ることが出来ない。
悲しむことは出来るのだが、怒ったところで何にもならないことが解っているし
怒りは何も産まず、自身が惨めになるだけだろうっと思ってしまっていた。
「満天さんって…性格悪いっす」なんぞと言われ
社長が驚いて「そうなの?」っと各所へ確認したらしいことを聞き、怒れば良かったのだろうか?
ところが確認された人々が声を揃えて「満天さんは良い人で、悪いのはアイツ等」と言ってくれたらしい。
なんとも言えず、温かいものが胸に広がったが…重しのような悲しみが心に落ちて離れない。
本書の上記文章を読んだ時、自分が本当はどうしたかったのか?を少し考えた。
多分、何もしなければこういう事にはならなかったと思う。
私がいらぬおせっかいをしたがために、彼等はより墓穴を掘り、ますます孤立化してしまった。
年寄りの意見は聞いて従うもんだった、と思ったところで後の祭り。
その後も何事も無かったかのように接しているが、彼等の「してやったり」のニヤニヤが見える(笑)
まだ、自分達は有利な立場を保っていると、本気で思っているらしい・・・。
ここまで周りが見えない者に振り回された自分に少し腹がたち。
そしてやっぱり年寄りの言う通り、解ってはもらえなかった悲しみが重さを増す。
この出来事の少し前に会社に退職届けを出していたのだが…
会長を含め、大勢の方々から「ノンビリで良いから残って欲しい」と言われた。
本来ならスパっと辞める方向に気持ちは行っていたのだが
上記の件の決着がついていない(笑)
彼等には可哀相だが…やられっぱなしは、私の性に合わぬ。
(ガハハハハハハハ)
「満天さんって、性格悪いっす」…が、あながちウソではなかったってことを
身に染みて感じてもらうってのも、楽しいかもしれんの~~
本当の性格の悪さってもんがどんなもんか知るのも勉強のうちじゃろう(フフフフフ)
五月蝿いけれど言ってくれる人が居たってことが、どれだけ得がたいことか
彼らが気が付く時はくるのだろうか?
「腹が立ったら怒っていい」ってな言葉を読んで
本気でヤリ返さなかったから、彼らは増長しているのかもな~なんぞとも思う。
もちろん歳が歳なので、殴りあうわけにはいかんが…(ガハハハハ)
人間っぽく振舞っているけれど、実際私しゃ大妖かもね(ハハハハハ)
そんな私なら、この妖怪アパートに入居出来るだろうか?
老後はこんな賄い付きのアパートで暮らしたい、なんぞと思いながら読み終えた。
続きが早く読みたいの~っと思う(笑)
ポチっとで、作者のヤル気でるかもです(笑)
←満天書店入り口
満天さんの所は会社に妖怪がいるのであってアパートに住んでるんじゃなかったわ(笑)
「拝み屋横丁」?「雨柳堂」?「夢やしき」?なんだか面白そうだ~♪
所詮、群れたとしても「井の中の蛙大海を知らず」という感じか??
群れて同じ思考の人とだけ居ると自分が正しくて、他が間違っているように錯覚するけど、あくまでその中だけのこと。
他の社会へ出るとどれだけ自分に実がないかを思い知るもんです。
まーいくら上司の覚えが目出度くても
会社と言うものはいざとなったら何にもしてはくれないもんです。
頼りになるのは「自分が持っているもの」だけ。
きっと彼らもいつかそれか身にしみて判る日が来ると思うよ~
敢えて自分に苦言を呈してくれる存在の
ありがたさに
気がつかないんですね~。
適当にやりすごして
陰で悪口を言う人が圧倒的に多い中、
本当の暖かさが分からないのかなぁ。
って、そういう人たちは多いですよね。
私も職場で幾人もお見かけしましたよ。
分かる人は分かってくれる。
見てる人は見てる。
そう思うのが、私の考える
一番の処方箋です。
おつかれさまでした。
多分おっちょこちょいの私は何度も数字を入れるのに失敗してるので、見直さずに送ったつもりで閉じてしまったのかと…笑
さて、満天どんの性格だが…まあ、私と似てるって事は…かなり悪いって事だ…笑
江戸っ子と道産子の違いはあれど、売られた喧嘩は買うべし!
それも、倍返しで相手が「お願いだから許してください…」と泣くまでやるべし!
別に相手の為にやる事も無かろう。
そんな輩に情けは無用だ。
だいたい、妖怪の力を頼むところですでに間違っているのだ。
もし妖怪の社長や会長が人を見る目があれば、矛先は自分たちに向けられるわけだ。
もし妖怪が妖怪のままであるのなら、彼らの会社生活に未来は無い…この厳しいご時世に人を読めないトップを頂いていてもなあ…
実力が無いからこそ自分を飾りたがる。
その飾りがどれほどセンスが無かろうが自分ではわからない。
そういう人は鏡を見ない…
他人から嫌われる事はそう捨てたものでは無いが、哀れまれるのは惨めだと思う。
嫌う人がいれば好きな人もいる。
自分を嫌う人の事はこっちも嫌いな事が多いからお相子でもある~笑
しかし哀れな人間は誰が見ても哀れなのだ…
オバサンが本気で怒ったら怖いのよ!…って奴を見せてやってくだされ~笑
気力があるうちはやるべきです。
あれこれ報復手段を考えるのってとても楽しいです。
私は対 会社人間 でなくて 他の人たち に今後どうすべきか考えてますので、その点ではまだ気力は衰えてないと。(笑)
前の会社に対しては、もうどうでもいいと思うから辞められたんでしょうね~。
見放されたのではない、私が見放したのよってことです。
そうなるまでやってみることですよ。
私は1巻で挫折した本だ。
>根は素直で…
ここがなんとも鼻について。
橋田何某先生のドラマを、我慢比べで見続けるような忍耐力は私にはない。
そんな私なので、五月蠅い人が言ってくれることに、
やつらが感謝する日はこないんじゃないかと思ったりしてる。
サルにはどれだけ言葉を重ねても通じないものは通じない。だから私は付き合う気のない生物にはそれ以上思ったことを言わなかったりするわ。
妖怪なら、まだ会話できるのかもしれないけどね(笑
惜しみない努力をする満天どんはエラいと思う。
妖怪アパートに住んだら、まずその主人公にくどくど言ってやって欲しい。
私・・古書店をやめるときは怒られっぱなしだったので
とにかく一ヶ月間120%で働いてからやめました
棚や店が綺麗になったね~と言われてやめました
だって悔しかったんだもん、言われっ放しは性に合わないと
当時は思ってたんですよね~・・今の私なら
適当に過ごしてやめたかもな~
そういうときにどんなに意地張ってがんばっても自己満足だとわかってしまったから
でも満足してやめたから禍根は残らなかったです・・なので後悔してません
満天さんがどうなさるのか楽しみにしてます~なにされても応援してますからね
このお話私はとても好きで・・・感想も書いてます
単行本で買いましたけど、児童書扱いだったのでそんなに高くなかった気がします
中学高校の頃このお話を読んでみたかったと思いました
今読んでも楽しいかもですけど・・・腐目線で読むこともできる本なので
久しぶりに読み返したら感想変わるかな~(爆)
すっかりご返事が遅くなってしもうた~
ゴメンよ~
>「満天さん、ついに執筆活動を!?」
ブワハハハハハ
確かにこのタイトルの書き方じゃ~小説でも書いたかと思うよな~
しかも毎回言っている妖怪話だしね(ハハハハハハ)
話の内容は、どんどんと変化して
「拝み屋横丁」っぽくなってきたな
子供向けなんでチョット、押し付けがましいところもあるんだけど
賄いの料理や地下に温泉があるアパートなどが私を弾き付けてやまないのだ(笑)
料理を作ってくれて、温泉に入り、でもって家賃が安いとなりゃ~
言う事無いよね~(笑)マジで引越したい